でかいの日記帳

2012/12/23 Sunday

Kindle Paperwhite買った

Filed under: - dekaino @ 11:38 このエントリをはてなブックマークに追加 Kindle Paperwhite莢激cのはてなBookmark被リンク数

Kindle Paperwhite 3Gを買ったよ。3G回線費はAmazonが持ってくれる。太っ腹だよ。
ただし3G接続には制限があって、Amazonかwikipediaかtwitterかfacebookぐらいにしか接続できないらしい。また大きいサイズの電子書籍転送やパーソナル文書の転送も3Gでは不可でwifi接続は必須のようだ。

Kindle情報
Kindle Paperwhiteにもあった隠しコマンド
Kindle Paperwhiteでスクリーンショット
Kindle Paperwhiteで脱獄(JailBreak)

脱獄はできるみたいなんだけど、これで3G通信の制限をはずしたりすると刑事罰に問われそうだ。
いろいろカスタマイズして遊ぶにはKindleよりKoboの方が向いてると思う。

人生の特等席

Filed under: - dekaino @ 11:28 このエントリをはてなブックマークに追加 篋榊合絽のはてなBookmark被リンク数

人生の特等席を観ました。俳優廃業と言ってたはずのイースト=クリントウッドが主役で好演します。
もうやめると言いつついつまでも俳優やり続けるのは、宮崎駿のもう監督やめたに通ずるお約束なんでしょうか?

今回も老いがテーマの一つになってますが、そんなに深刻な話ではなく、かるーく笑い飛ばせるストーリーです。
他にもいろいろなテーマがありますが、箇条書きするとこんな感じ

・マネーボールみたいなデータ野球はクソくらえ
・熟練した経験に基づく職人技こそすばらしい
・地方の伝統文化 万歳
・父の娘の親子関係
・アラサー女の恋
・やっぱり野球が好き

老人が主役なのに暗くならず、カラっと明るくしかも深い作品です。
得られる教訓: ガンコ爺さんも眼科医にだけはちゃんと行っとけ

仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム

Filed under: - dekaino @ 10:49 このエントリをはてなブックマークに追加 篁≪ゃ蔀篁≪ゃ c吟若&若 MOVIE紊ф≪c<ゃ帥のはてなBookmark被リンク数

仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタムを観ました。劇場版のフォーゼサーガの締めとなる作品。もちろんウィザードも大活躍します。

MOVIE大戦の基本通り、第一部フォーゼ編、第二部ウィザード編、第三部MOVIE大戦編という構成です。フォーゼ編はいまより5年後が舞台で、フォーゼの面々の5年後の姿が描かれます。そこで事件が発生し、なぜか5年前にタイムスリップして現在が舞台のMOVIE大戦に参入します。
おそらく今回がライダー映画でフォーゼがタイトルに出てくる最後の作品。劇場版フォーゼの過去のキャラがすべて出演するオールスター的な作りで、過去のキャラの再利用がとても巧みです。
サナギマンやイナズマンが出てくるのですが、当初のサナギマンの立ち位置がライダーの敵側というのも巧い。ビジュアル的に子供にサナギマンを善のヒーローと納得させるにはそれなりの準備が必要ですからね。同様にアクマイザーも悪に徹しているのが小気味よいです。

それから怪人同名のネズミを演じてる役者が非常に巧いです。たぶん子役出身なのかな? 調べてみたら原勇弥という名でもう23歳らしい。すごい童顔だ。イナズマン役の須賀健太と比べるとほぼ無名ですが、今後、有名になりそうな予感がします。

ウィザード編はなんとポワトリンがゲスト特撮作品として参戦。参戦というほぼライダーの敵として現れます。ポワトリン役の入来茉里は本当に美少女なのでいまいち…(?)だって花島優子の完全再現にはなっていませんが、着てる服が当時の完全再現に近くて驚いた。ウィザード世界の設定の人間の心中のアンダーワールド(インナーワールドみたいなもの?)が舞台なのでまぁ何でもありだし、むしろラストで明かされるポワトリンの正体からして整合してるんだけれど、21世紀ににあの恰好は浮きますなぁ。

ウィザード編では浦沢義雄が脚本やってるんだけど、いまいち浦沢ワールドっぽくなく面白くありませんでした。やはり浦沢の本領はシチュエーションコメディーなので、本作みたいな制約が多い状況ではいろいろ苦しいんでしょう。制約の中ではこれでも頑張ったというところか? 戦闘するときの効果音がいちいちキラキラポロポロいうのは浦沢義雄の趣味っぽい。

ラストのMOVIE大戦はなぜかトラック集団vsバイクという構図。どうしてこうなった?
とにかくお金はかかってそうなバトルシーンでした。全編通じて、いろいろな映画のシーンをオマージュしているので、これもマッドマックスあたりのオマージュなのだろうか?
そういえば、ねら学のオマージュもあったかも?

フォーゼ映画を見続けてきた人には、本作を観るとすっきりすると思います。
イナズマンやポワトリンファンも楽しめるでしょう。
マニアックなアクマイザーマニアはまぁシャレと思って楽しんでください。微妙に名前を変えているあたり、あれは同族の別人かパラレルワールドの別人と考えた方がよろしいです。

盛りだくさんでかなり楽しめるライダー映画でした。

007 スカイフォール

Filed under: - dekaino @ 10:21 このエントリをはてなブックマークに追加 007 鴻ゃ若のはてなBookmark被リンク数

007 スカイフォールを観ました。007シリーズ50周年記念作品。
ダニエル=クレイグのボンドとしてはカジノロワイヤル慰めの報酬に続く3作品目です。

スパイアクションというよりは、コンピュータネットワーク上のサイバー戦とど田舎のお屋敷での銃撃戦がメインの大味なアクションになってます。今回はMI6の女局長のMがキーパーソン。あのおばちゃんもとうとう年貢の納め時?

今回、ボンドガールと言えるような♀キャラがいないのが残念。敵の情婦のセヴリン(ベレニス=マーロウ)とかMI6のサポート職員(ナオミ=ハリス)がポスターにも出てくるしボンドガール格の扱いなんですが、本作のボンドに濡れ場ないしね。やはり一番目立った♀キャラはM(ジュディ=デンチ)なんだろうな。今回が007シリーズ最後の出演となるらしい。

旧作ファン向けのサービスで旧車が出てきたりしますが、スパイ戦のメインはサイバー戦で、ひょろっとした一見草食系のQ(ベン=ウィショー)が意外とキャラがたっててよかったです。なんというかテラホークスのHIROみたいなイメージ。この草食系Qはしばらくシリーズに出続けるのだろうか?

スパイアクション映画というより、流行の国家に使い捨てされた工作員が暴れるアクション映画でした。

2012/12/1 Saturday

カラスの親指

Filed under: - dekaino @ 8:56 このエントリをはてなブックマークに追加 鴻荀のはてなBookmark被リンク数

カラスの親指を観ました。
ベテラン詐欺師(阿部寛)とその弟子詐欺師(村上ショージ)、若い女スリ師(能年玲奈)とその姉のビッチ女(石原さとみ)、ビッチ女のヒモ(小柳友 ブラザートムの息子)の5人がなぜか共同生活して、悪党を詐欺にかけるというお話。

簡単に言うとありがちな詐欺師話なのですが、二重三重に仕掛けがあって2時間40分という長尺にも関わらず密度が濃くまったく間延びを感じさせない作品です。
しかも詐欺師ものなのに、まったく不道徳感を感じさせないストーリーがすごい。阿部寛と村上ショージの演技が渋いのは当然として、石原さとみのバカ女っぷりがすごい。そして役柄として明らかに能年玲奈の方が扱い大きいのに、配役クレジットや宣伝ポスターの扱いでは石原さとみの方が上というのが大人の事情を感じさせてすごい。ホリプロあなどりがたし。

カラスというのは詐欺師やスリ師の玄人のこと。玄人が5人そろって5本指の家族のようだね、というのがタイトルの意味なのですが、実はもっと深い意味があります。親指ことお父さん指はとても大事な指なのです。

長尺の映画ですが、一度観た後もう一回見直すとまた面白いので、できれば2回観てほしいです。
原作がいいのか脚本がいいのかわかりませんが、本当によくできた映画です。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

Filed under: - dekaino @ 7:59 このエントリをはてなブックマークに追加 宴眼<潟蚊蚊恰医雁:QのはてなBookmark被リンク数

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qを観ました。映画情報サイトでも諸事情により粗筋未公開らしいです。

確かに、従来のエヴァの話とは全然違う方向に走ってます。そして2号機改、6号機、8号機、13号機など新しいEVAの戦闘シーンがたくさん出てきますが、肝心の初号機は出番なしです。パチンコ台の素材として初号機のシーンはもう間に合ってるってことでしょうか?

かつてのネルフ基地のジオフロントは青空が見えるおしゃれオープンカフェ風に改装。ただしスタッフは影も形も見えず。シンジ君の食事や着替えを運んでたのは誰だったのか? 消去法で行くと冬月副指令しかいないのだが。

併映の巨神兵東京に現わる劇場版もなかなか面白くてお得です。

2012/11/23 Friday

アニメ版ねらわれた学園

Filed under: - dekaino @ 19:05 このエントリをはてなブックマークに追加 ≪∞絖のはてなBookmark被リンク数

アニメ版ねらわれた学園を観ました。あの眉村卓のジュブナイルSF小説を原作にし、薬師丸博子主演の角川映画や原田知世主演のテレビシリーズ以外に、NHKドラマや村田和美主演のギャガプロ版など、幾度も映像化されている超有名作品です。

主人公ではなく敵役の京極リョウイチ。美少年です。

あまり宣伝されていないのですが、サンライズが2012年にアニメ映画として映像化したものが本作です。本作はおそらく計算づくの企画です。
2006に大ヒットした細田守版時をかける少女は、(1)何度も実写で映像化されている有名な角川映画作品を初めてアニメ化でリメイク、(2)単なる原作のアニメ化ではなく共通の世界観をもつ続編的独自ストーリー、(3)実在する土地や建物を舞台にする演出手法、という戦略で仕掛けられ、見事に成功し細田守ブランドが確立するに至りました。
本作はそれを踏まえ、(1)時かけに並ぶ角川映画黄金時代の作品ねらわれた学園を採用、(2)同様に続編独自ストーリー、(3)江ノ電沿線が舞台 と見事に踏襲しています。それどころか(1)の角川映画にならい人気が確立しているアイドルの渡辺麻友(AKB48のまゆゆ)が主演、(3)の利点を生かして江ノ電とタイアップしてご当地アニメプロモーションを仕掛けるという徹底ぶり。

封切前の宣伝が少なく初動の上映館数も少ない(神奈川県内でたった3館、しかも地元の江ノ電沿線に上映館なし)のも、実は計算ずくなのかもしれません。今となっては信じられませんが細田版時かけも封切時は本当に上映館が少なかったのですよ。

学園物小説の映像化は実写の方が断然有利です。同世代の子役達を多人数あつめて1週間も合宿生活すれば、演技以前に自然にリアルな学園生活的行動をするようになるし、ロケ場所も実在の校舎や校庭が簡単に見つかります。気の利いた脚本と演出家さえいれば、役者や撮影地の心配不要で、リアルな作品を作れるのです。
特に、SFは空想SFネタの部分だけ大胆な嘘をつきそれ以外の部分はリアルに徹すればするほどSF的説得力が増し面白くなるものです。映像すべてが自由自在な空想産物であるアニメはかなり不利です。個人的には本作を観た上で、やはり大林宣彦監督や清水厚監督(村田和美主演版)の作品の方が好きです。

その学園物をあえてアニメでやるのであれば学園生活の描写には力を入れず各キャラの演技に注力して、いわゆるセカイ系といわれる作品形式にするのが最善でしょう。で、本作もその通りセカイ系な演出作品になっています。
原作は受験戦争の圧力や戦後民主教育により推奨される生徒自身の自治である生徒会活動など、リアルで重苦しい学園生活の描写が続く中、だんだん違和感が大きくなり未知への恐怖が煽られていく演出で、学習塾が重要な役割を持ってたりするのですが、本作では明るくて設備の整った夢のような学園での生活で、文化祭も体育祭も修学旅行のようなハレのイベントはなく、また中間試験やら進路相談みたいなリアルで重苦しい表現も徹底的に避けられ、淡々と毎日同じ平凡な日々が続くようないわば不自然な描写が続きます。
作品舞台が神奈川県湘南となっており実在の江ノ電とタイアップしている関係で、観光名所をたくさん出さなくてはいけない大人の事情もあるせいか、事件はだいたい学園の外で起きるためせっかくの素敵な学園の設定があまり活かされてません。観光名所でストーリーが進むのですがとても不自然です。何が不自然かって観光客が一人もいないのです。どこかの離島の海岸のように住民以外は猫すらいない雰囲気が寒々しい。クルマ一台走らない国道134号や、人っ子一人いない江ノ島、いくら早朝とはいえ貸切状態で中学生女子が一人だけでサーフィンする砂浜など、不自然というよりシュール、超常現象に近いです。
確かにこのような絵は実写では撮れません。そういう意味でアニメで映像化している意味はあると思います。ほんとシュールですよ。
実は作品舞台は現代ではなく斜陽化した近未来日本って設定なのかも知れません。

実写だと中高生という設定なのに20歳過ぎの役者が出てて、あーやっぱりキツいってことがあります。過去の実写映像化作品へのオマージュなのか本作でも絶対に実年齢が中学生ではないだろうというキャラがたくさんおります。特にひきこもりで留年してしまった山際さん!! いくらダブリでも中二女子が私服でガーターストッキングを自然に着こなしてはいけない! こんな中二女子ありえない。とにかく♀キャラは異常に早期発育している人ばっかりであります。

ちょっとネタバレですが、劇中ではほぼ説明されないので原作を知らない人にはわからないと思いますが、本作は原作の続編的世界観で、主人公の関ケンジの祖父は原作の主人公の関コージであり、敵対するキャラの京極リョウイチはやはり原作で主人公と敵対していた京極少年の息子なのです。京極リョウイチの母はやはり京極についていった人物は明示されませんが原作を知っていればなんとなくわかるとは思います。そうあの高見沢ミチルなんでしょう。それ以外は考えられない。そういう前提知識を持って再度本作を観るとまた違った感想が得られると思います。

未来人で主人公の敵である京極は、世代が違うというか前作の敵キャラである父とはだいぶ違います。父は自分の任務を正義であると信念を持って遂行する確信犯型で、自分を慕ってくる女生徒も目的のために遠慮なく利用する肉食系です。それに対し本作の息子の方は今風にかなりの草食系男子。自分の任務の意味はある程度理解はしているもののふらふらとブレていて、本当の正義かどうか確信できていない様子。しかも自分を慕ってくる女生徒を利用しないどころか、邪魔だから排除しようとする味方からその女生徒を守ってしまう始末。あまりに優柔不断。しかも能力的にも太陽と月の比くらいに関ケンジに劣るらしい。草食系だから結局はバトルアクション見せてくれないし。見た目のカッコよさに反して実は結構ダメンズなリョウイチ君なのでした。

ヒロインの声を演じるまゆゆは意外とうまいです。素人っぽいところが逆にいい感じで、細田版時かけの仲里依紗と同様にはまり役だと思います。
ただエンディングの歌はちょっとつまらない。これは秋元康の才能がないせいだと思うけれども。大人の事情でしょうがなかったと思いますが、できることなら大林版の主題歌だった、松任谷由実の「守ってあげたい」をまゆゆがカバーで歌った方がずっと良かったと思いますよ。
なんだかんだいって心に染みるいいストーリーですし。

細田版時をかける少女のように口コミで人気が出てロングランになるのか、それともEvaQの大動員にかき消されて無残にも忘れ去られていくのか、意外と博打的な時期に公開された本作。もし博打に負けたらすぐに上映終了されてしまう可能性があります。結構いい作品なので、原作に思い入れがある人もない人も見て損はないと思う作品です。

2012/11/19 Monday

リンカーン/秘密の書

Filed under: - dekaino @ 0:16 このエントリをはてなブックマークに追加 潟若/腱絲犬里呂討Bookmark被リンク数

リンカーン/秘密の書を観ました。秘密の書って何? って思ったらこれ邦題にしか出てきません。要はリンカーンが記録していた日記のことらしいんだけど、全然重要ではないです。
原題はストレートにABRAHAM LINCOLN: VAMPIRE HUNTERってなってて、一目でB級映画ってわかる馬鹿馬鹿しさなんだけど、邦題は小細工してバカ映画じゃないっぽく見せかける戦略をとっているようだ。

リンカーンが銀製の斧を振り回すバンパイアハンターだったって無茶な話です。史実のリンカーンはヒトラーも真っ青の独裁者で、ヒトラーは合法的に独裁者の地位を得たけど、リンカーンは合衆国憲法違反しまくって強権的に独裁していたが、戦争に勝利した後で暗殺されたおかげで連邦の英雄に祭り上げられちゃった人物。ヒトラーですら自国の都市で強制徴兵したあげく徴兵忌避した民に暴動起こされたりしてない。そう考えると、バンパイアハンターだった! って方が無茶じゃないファンタジーかも?

日本での宣伝ではティム=バートンが〜とかやってるけど、ティム=バートンはプロデュースしてるだけで脚本にも演出にも関わってません。要はダーク・シャドウの脚本を書いたセス・グレアム=スミスが本作のメインライターってだけの縁。たしかに本作はダーク・シャドウばりのB級臭がしまくりで、ティム=バートンらしさはまったく感じられません。
バンパイアものとしては、バンパイアが日光の下でも全然平気とか制約条件がゆるすぎて出来はよくないです。見どころは、バンパイアハンターの師弟関係はちょっとJoJoのツェペリさんとジョナサンの関係っぽいところと、とんでもリンカーンの斧さばきくらいでしょうか?

本編上映前に上映されるスピルバーグのリンカーン映画の予告編は、いきなり本作にイチャモンつけてる感じで笑えました。
B級アクションが好きなら楽しめる作品。

2012/11/17 Saturday

のぼうの城

Filed under: - dekaino @ 9:45 このエントリをはてなブックマークに追加 若、里呂討Bookmark被リンク数

のぼうの城を観ました。北条方の忍城を豊臣方の石田光成が攻めた史実に基づく映画です。

本作はかなり面白いです。かなり興行収入もいい感じで伸びているそうです。今年の邦画ベスト3には入るんではないだろうか?

まず史実にあるエピソードが熱い。圧倒的多数の兵力で攻められた城を守り、主城である小田原城が落城するまで耐え抜いた攻防の上、各武将がみな個性的です。

水攻めを含む特撮も共同監督のひとり樋口真嗣のお家芸で見事に魅せてくれます。首がバンバン飛んで、流血して、そして騎馬武者が出まくり。贅沢なロケ撮影をしていて、黒沢映画のいい頃のノリを想起させる出来上がりです。

また主役を演じる狂言師の野村萬斎がこれまた熱い。領民に愛されるでくのぼうのボンボンであり胸に熱い魂を秘めた坂東侍である成田長親をものすごいカリスマ的な立居振る舞いで演じます。
これまた面白い。なんたって発声がいい。さすが狂言師です。
敵役も脇役も堂々たるキャスティングで隙がない。

この映画を後北条家の中心地だった小田原の映画館で観られたことを幸福に思います。
正直観ないと損って映画。おそらく正月いっぱいまでロングラン上映されるはずなので、見逃すな!

2012/11/11 Sunday

009 RE:CYBORG

Filed under: - dekaino @ 8:22 このエントリをはてなブックマークに追加 009 RE:CYBORGのはてなBookmark被リンク数

009 RE:CYBORGを観ました。言わずと知れた石森章太郎のサイボーグ009を原作としたProduction IG製作、神山健治監督作品です。
21世紀風にいろいろとアレンジされています。サイボーグ戦士は冷戦が集結した後みな散り散りになっていたが、新たな連続テロ事件をきっかけに30年ぶりに再集合するという設定。

001を含めてサイボーク戦士たちがまったく加齢してないのは新設定か? たしかイワンは1ヶ月が1日に相当する成長が超遅い赤ん坊って設定だったはず。さすがに30年たってれば1/30の成長速度でも1年間に相当するから、ゼロ歳児が1歳児になる程度には成長してないとおかしい。1歳児なら立ったり歩いたり片言をしゃべったりするものだけど相変わらずのおしゃぶりのゼロ歳児乳児のまま。まだ乳歯も生えてないのか? 離乳食はまだなのか? まぁ戦力的にはテレパシーとテレポートさえできればいいから、どうでもいいんですけど。
003フランソワーズも冷戦時代は清楚なイメージでしたが、30年でかなりビッチ化が進んだようです。

他のサイボーグ戦士の特殊能力も3D CGでかっこよく描写されます。009の加速装置はすごいです。核爆発の爆風に追われ走るシーンは素晴らしい。
ただし008ピュンマだけは特殊能力のお披露目なし。彼は旧作でも味噌っかす扱いでしたが、今回も008だけは味噌っかす。さすがの神山監督も008だけはかっこよくできなかったようです。

ストーリーは意外と押井的な感じで内向的かつ宗教哲学的な展開。しかもオチなし。省略というのか何というのかまったく納得できない経緯で、「まだ戦いは続く」オチ。ギャグ漫画じゃないんだから説明もなく振り出しに戻さないでいただきたい。

なんかギルモア博士は老害あつかいなのも押井臭い。ガッチャマンの南部博士以上に使えない感じ。ギルモアがすべきことは後継者の育成で現場の指揮ではないと思う。

ツッコミどころ満載だが、特殊能力表現だけはすごい、そんな3D CGアニメです。

2012/11/2 Friday

宇宙刑事ギャバン THE MOVIE

Filed under: - dekaino @ 0:40 このエントリをはてなブックマークに追加 絎絎篋c THE MOVIEのはてなBookmark被リンク数

宇宙刑事ギャバン THE MOVIEを観ました。
二代目ギャバンのお披露目と、初代ギャバンとの共闘。二代目ギャバンのアシスタントのシェリーは森田涼花が演じます。シンケンイエローとあんまり変わってない天然ボケ風味な演技がGOOD。
にぎやかしにシャリバンとシャイダーもちょっとだけ友情出演。彼らも二代目のようです。

ストーリーはあまり刑事ものらしからぬ感じで、二代目ギャバンの誕生ストーリー的な話。
二代目ギャバン the BEGINNINGみたいな感じ? ヒロインとラスボスと二代目ギャバンが幼馴染で三角関係ってあたり、人間関係が狭くて窮屈な世界観です。

アクションはばっちり。話はアクションの口実みたいな感じです。火星探査のその後もよくわからないし。宇宙刑事になるにしてもちゃんと古巣には仁義きっとけよな…

旧作ファンには初代ギャバンしか出なかった海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIEの方が楽しめるかも。
やはり劇場版単発じゃなくてテレビシリーズでメタルヒーローを観たいものです。

エクスペンダブルズ2

Filed under: - dekaino @ 0:17 このエントリをはてなブックマークに追加 鴻潟2のはてなBookmark被リンク数

エクスペンダブルズ2を観ました。
エクスペンダブルズの続編。とにかく豪華なキャストでアクションしまくるだけのストーリーなしというコンセプトは健在です。

本作ではシュワルツネッガーの出番が大幅に増えてる上に、美味しいところ持って行き過ぎ。
現職州知事じゃなくなったからたっぷり出演できるようになったんですな。

なんか贅沢な感じだけはたっぷりします。
とにかく頭を使わずに豪華俳優陣のドンパチを楽しむしかない映画。

2012/10/26 Friday

ホテル トランシルヴァニア

Filed under: - dekaino @ 0:30 このエントリをはてなブックマークに追加  潟激眼<△里呂討Bookmark被リンク数

HOTEL TRANSILVANIAを観ました。邦題はモンスター・ホテル、かなりダサイ。そのままカタカナ化でいいのに。
上から目線のメイヴィス
手塚治虫のドン・ドラキュラを鳥山明が描いたような作品。
ヒロインはドラキュラ伯爵の娘のメイヴィス。この瞳と上から目線の笑顔がいかにも鳥山風です。

モンスター・ホテル(2012) ポスター
日本公開時のポスター

メイヴィスの父のドラキュラの立派なアゴも鳥山風の造形です。

キャラクターデザインをしたフランス人のイラストレーターAnnette Marnatが描いたメイヴィス
Mavis and slimes by Annette Marnat
単に鳥山明なだけではなく、ドラクエっぽいんですな。鳥山デザインの頭とんがりスライムもいるし。

デクスターズラボやSTARWARSクローン戦争、サムライジャックで有名なゲンディ=タルタコフスキーが初めて劇場作品を監督したのが本作です。
タルコフスキーは作画枚数が少なく、描線も少ない、いきにもなリミテッド手描きアニメを得意とします。彼の代表作の一つSWクローン戦争も3D版より2D版の方が出来がいいと思います。
そのタルコフスキーが3Dアニメの長編を作るなんてちょっと驚きました。

でも心配は杞憂でした。いちいち手が伸びたり足が膨らんだりして、3Dアニメというより2D手描きアニメを3D化したような作りだからです。そもそも吸血鬼がコウモリに変身する時にせっかく3Dアニメで簡単にモーフィングできるというのに、わざわざケムリを出してボンと変身ですよ。なんというアナログなテクノロジーの無駄遣い! だがそれがいいのだ。

脚本もかなり泣けるいいお話です。
北米では大ヒットしたそうですが、日本ではあまり興行成績はよくないらしい。宣伝が下手だからなぁ。邦題もなんか手抜きだし。でも日本語版製作は結構がんばってます。ミュージカルの歌唱シーンもちゃんと歌ってるし、メイヴィスは川島海荷だし。人間の青年を演じるオリラジのメガネもまぁまぁ巧いです。チャラいです。ちょりーす。
日本語版の役者の舞台挨拶

なお吸血鬼ものなのに本作には流血シーンはありません。いいのかそれで?

2012/10/22 Monday

琉神マブヤー

Filed under: - dekaino @ 23:30 このエントリをはてなブックマークに追加 腑ゃ爾里呂討Bookmark被リンク数

今期の朝ドラも沖縄(+大阪?)の話らしいですが、沖縄ローカル特撮といえば琉神マブヤー
先週からスカバーのエンタメ〜テレch (SD720ch HD618ch)で、全国放送始まってます

まるごとパック内なので追加契約なしで視聴可能だった。ラッキー。
再放送もあるようだ。

2012/10/21 Sunday

ロラックスおじさんの秘密の種

Filed under: - dekaino @ 9:21 このエントリをはてなブックマークに追加 鴻腱絲腮のはてなBookmark被リンク数

ロラックスおじさんの秘密の種を観ました。
原作は、Dr. Seussが書いた有名な児童文学らしいのですが読んだことはありません。

ロラックスおじさんというのは、髭の生えた精霊で見た目は変なおじさん。だから志村けんが声をやっている? 志村けんは当然のように声優も上手にこなしますが、志村けんらしさはまったくなし。もちろん持ちネタのギャグのやらないし、アドリブはほとんど入っていないと思われます。

ワンスラーという緑色の人が主人公のひとりで、トータス松本が関西弁丸出しで、資本主義の素晴らしさを謳歌しそして没落します。そういういみで本作は資本主義を批判するアカい映画であります。まぁ環境保護系ってそうなりがちだよね。トータス松本の演技はトータス丸出しです。

子供が共感できる役として配置されたもう一人の主人公テッドの声は、プロ声優の宮野真守。悪役のオヘアはベテランの山ちゃんこと山寺宏一。芸達者をそろえています。

本作はミュージカル仕立てで歌曲がたくさん出てくるのですが、日本語版はすべて歌曲を葺き替えてます。かなり気合が入ったつくりで、すごいお金かかってそう。この手のミュージカルアニメでは、歌曲の部分だけ原音つまり英語になってしまうものも少なくないのに、頑張っております。

そういう意味でも声のキャストは巧い人を集めたんでしょうね。
テッドの母ちゃんとか婆ちゃんもいい味だしてます。

それにしても、植えるならもうちょっと緑が多い木を植えればいいのになぁと思ってしまうのは野暮でしょうか? 空気とか光合成のことだけ考えるなら、地球の光合成の多くは地上ではなくて海中で行われてるんで、木を植えるより海洋汚染を防いだ方が効果的だよ。

神秘の法

Filed under: - dekaino @ 8:49 このエントリをはてなブックマークに追加 腑腱羈のはてなBookmark被リンク数

神秘の法を観ました。いわずとしれた幸福の科学のプロパガンダアニメです。
いままで、永遠の法仏陀再誕ファイナル・ジャッジメントの3つの幸福の科学映画を観ましたが、本作は一番つまらないです。

何がつまらないって、本題のストーリーをだらだら直球で語るだけで何のケレン味もないんです。
毎回、無神論者に対するディスりっぷりが幸福の科学映画の見どころなわけですが、本作でも無神論者を叩くシーンはあるのですが、ただセリフでたたくだけ。悪魔の化身である無神論者も止め絵のの似顔絵が背景に流れるだけ。何の芸もありません。

おそらく大川隆法の意向が強すぎたきらいがあります。隆法の書いたシナリオをそのまま表現せざるを得ない、時間的か予算的な制約があったように思えます。
はっきりいって歴史教養番組の中の再現ドラマみたいな演出なんですよ。だらだらとストーリーを消化しているような絵作り。
もしかしたら、本作の一部カットを抜き出して、その時歴史は動いた! みたいな教義解説番組の素材として使えばまだ面白味があるかもしれません。

少なくともパチンコ/パチスロ台の素材にはしようがないです。盛り上がらないし、敵の正体も陳腐だし。ガッチャマンや地球へ…などで30年以上前から使い古されたネタですね。

もうちょっとお金を有効に使ってほしい。さすがの幸福の科学もいろいろと余裕がなくなってきたのかなぁ?

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ

Filed under: - dekaino @ 8:34 このエントリをはてなブックマークに追加 雁 薛羈絨絅潟障のはてなBookmark被リンク数

劇場版 魔法少女まどか☆マギカの前編:始まりの物語後編:永遠の物語を観ました。
テレビ版の再編集版+新作画少々といった感じ。前編はいわば接触編でストーリー導入を詰め込み、後半の発動編で新しい作画をつぎ込み、因果地平の彼方へ…
そして最後に、新作の叛逆の物語の予告編。

もともと1クール13話のシリーズを前後編にしたのでそんなに詰め込み過ぎとかスカスカしてる感じはありません。0083ジオンの残光ほどスカスカはしてないよん。

2012/10/7 Sunday

鍵泥棒のメソッド

Filed under: - dekaino @ 17:49 このエントリをはてなブックマークに追加 究灰罍<純のはてなBookmark被リンク数

鍵泥棒のメソッドを観ました。
香川照之がスーパーマン過ぎて笑えます。ゴルゴ13みたいになんでも努力でこなしてしまう奇跡の人。目的のためには違法行為も辞さない。それでいて本人は犯罪者の自覚なし。辞書的に正しい意味での確信犯でございます。
偽造警察手帳作っておいて「人の道に外れたことをした覚えはない」はないよなー。

堺雅人のダメ人間っぷりもよいです。彼は役者だけど、これにミュージシャンも混ぜるとさらによかったかも。まだ親元を出て独り暮らししてるだけ、今時のダメ人間よりはまだマシなのかも。でもやっぱダメダメだよなー。区民税を払わないなら、納税督促状を捨てるんじゃなくて、香川照之のように収入を捕捉されずに脱税する方がクールだよね。

広末涼子の女編集長もまたキャラがたってます。でも都内の社長の娘って設定がちょっとな。ああいう無駄にモチベーションが高い女って100%お上りさんだよね。地方の寂れた元城下町とかの出身で、高校の同級生の9割以上は地元に就職しちゃう特に産業もない片田舎。でも歴史だけはあるから地場の書店だけは細々と生き残ってて、マニアックな雑誌を出してる東京の出版社にあこがれちゃって、周囲の反対を押し切って上京してしまう系ですよね。マガジンハウスとか昔のリクルートの出版部にたくさんいそうなタイプ。

この3人が演じるラブコメアクション映画、それが本作です。思いっきり笑えます。

アイアン・スカイ

Filed under: - dekaino @ 17:06 このエントリをはてなブックマークに追加 ≪ゃ≪潟祉鴻い里呂討Bookmark被リンク数

アイアン・スカイを観ました。1945年に月の裏側に避難していたナチスの残党が地球に攻めてくる! といういかにもなストーリーのお馬鹿映画であります。

とにかくナチスドイツの兵器がかっこいい。かなりのミリオタが作り込んでるね。ガスマスクがそのまま宇宙服になってるのがシビれる。サイドカー付バイク型の月面ビークルも素晴らしいですよ。
しかも、ヘリウム3を原料とした核融合炉の実用化に成功しているらしい。地球に降り立った時に重力に不都合を感じていなかったことから、重力場の制御もお手の物っぽい。円盤型宇宙船の挙動は重力場制御による慣性駆動そのものだし。
まさに「ナチス・ドイツの科学力は世界一ィィィィーーーーッ」
できることならUボート型の葉巻型宇宙船も出してほしかった。

話はかなりブラックユーモアが入った皮肉系のストーリー。ノリはギララの逆襲とか日本以外全部沈没と同じ。ギャグの蔭にセンスオブワンダーがあります。

それにしてもナチスの人たちはどうして父祖の土地であるドイッチュラントに行かなかったのかなぁ? 事実上発禁本の「わが闘争」を空からドイツ全土にバラまくとか想像するだけで楽しそうだけどいろいろと興行的にまずいんだろうね。ドイツの法律だとナチスの後継者を名乗る存在ってだけで違法だし。

人類は愚かであることを知るためにも本作は必見なのであります。

2012/10/5 Friday

天地明察

Filed under: - dekaino @ 8:07 このエントリをはてなブックマークに追加 紊井絲のはてなBookmark被リンク数

映画 天地明察を観ました。
冲方丁の小説が原作ですが未読。暦学者 渋川春海を軸に、日本独自の暦、貞享暦を作り上げるまでの史実をもとにした歴史ドラマです。

史実に基づく部分はもちろん面白いのですが、残念ながら人間ドラマ部はスッカスカです。なんたって♀キャラが宮崎あおい独りしか出てこないんだから、ドラマになりようがない。淡々と史実を単純化したサクセスストーリーを追うだけ。ドラマの出来としてはNHKのプロジェクトXを下回るかも?

でも、それなりにお金をかけた時代劇セットはよくできてます。それにしてもいきなり宮崎あおいが江戸から京都にワープして「来ちゃった」は驚いた。入鉄砲に出女って知らんのか?!

それから、関和孝は元は甲府の下級武士だけど将軍家の勘定吟味方まで上り詰めて500石ぐらいの録をもらってたはずなので、あんな貧乏浪人みたいな演出はひどすぎ。それなりのお屋敷に住んでて家来もいる生活をしていたはずです。弟子もたくさんとっていたんだろうし。

さいごに「これは史実に基づくけど一部事実に反するフイクションなんだからねっ」と念を押すテロップが入る始末。開き直りっぷりがすがすがしい時代劇映画です。

2012/9/29 Saturday

劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-

Filed under: - dekaino @ 15:00 このエントリをはてなブックマークに追加 雁 TIGER & BUNNY -The Beginning-のはてなBookmark被リンク数

劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-を観ました。
マーケティング的によく練られた作品。最初から3部作か4部作という構成の第一弾としてシナリオが描かれていて、各キャラクターの紹介編としてよくできています。
基本的にTVシリーズの設定にちょっとプロローグ的な追加設定を足しただけで、劇場版だけのキャラなどは出てきません。ただし敵として完全に新しいNEXTのロビン=パクスターが出てくるだけです。かなりチート的能力をもつロビンですが、お約束通り主役コンビに確保されてめでたしめでたしという導入編の教科書のようなストーリーです。

TVシリーズをまったくみてないとちょっと情報詰め込み過ぎという感じですが、まぁエントリーとしては悪くない出来だと思います。逆にTVシリーズをきっちり復習しているファンにはちょっと物足りないかも? 基本はTVシリーズの導入部をなぞっているだけだから。
まぁ必要以上に牛角のオッサンが善人っぽく演出されていたのは、ビジュアルが悪人面だから誤解されないようになのか? それとも今後の展開で死相が出てるか? オリガミ先輩に全然死相が出てないあたりがちょっとバランスがTVシリーズと違う感じではあります。

第二作目はthe Risingとのこと。ダークナイトぱくりすぎ。つーか無印が間に入らないと、いきなりビギンズからライジングにはつながらないでしょ?

マーケティングに踊らされる気持ちで観にいっても悪くない出来のアクションアニメです。

2012/9/24 Monday

熱が出た

Filed under: - dekaino @ 6:34 このエントリをはてなブックマークに追加 宴冴のはてなBookmark被リンク数

扁桃腺が腫れて39.4度の熱が出ました。医者に抗生物質もらって飲んで休んだら少し楽になってしました。
だるい。

放課後ミッドナイターズ

Filed under: - dekaino @ 6:20 このエントリをはてなブックマークに追加 乗峨ゃ帥若困里呂討Bookmark被リンク数

放課後ミッドナイターズを観ました。人体模型と骨格標本が主役ってビジュアルだけでインパクトがあるCGアニメ作品です。
キュン様とゴス
もともと自主制作的短編があり、それを商業映画として長編化したのが本作だということです。

脚本が素晴らしく、自分が子供だったら夢中になったと思います。仮に80年代に本作が公開されてたら社会的現象にまでなったかも知れません。ただ子供の数が少ない21世紀の日本、しかも公開時期が夏休み最終週から(北海道・東北ではもう夏休み終わってるし)、宣伝も子供には届いていない状況で、週別の興行収入邦画トップ10に一回も登場することなく、消え去りました。
もうちょっとうまくできなかったのか。T-JOY弱いよなぁ。東映特撮に短編を同時上映して知名度あげてから長編単独公開するとか、もうちょっとやりようがあったろうに。作品の出来はいいだけに残念です。

映像的には水の表現にちょっと難があります。これは予算の関係か? お金がなくともプールのシーンを描き切るぞという監督の暴走なのか? ちょっといまどきのCG映画らしからぬしょぼい水が見られます。最近めったにこんな水は見られませんぜ。

音楽はよくできてます。音楽室の話も素晴らしい。ただシューベルトの肖像画は悪意あるよなー。あの人メガネかけてたせいでイタズラで黒メガネ化されやすくはあったけど、あんなに凶悪な顔ではなかったろ!

なぜミッドナイター達が存在するか、メダイを集めると願いが叶うのか、そこらの理屈は全く説明されません。もちろん主役の2人(?)がなぜ動くのかも。でもそれでいいじゃんと思えてしまう熱量が本作にはあります。勢いだけは超大作級の作品です。

るろうに剣心

Filed under: - dekaino @ 6:10 このエントリをはてなブックマークに追加 eのはてなBookmark被リンク数

るろうに剣心を観ました。少年ジャンプの連載マンガの映画化です。
正直、原作のマンガは理屈っぽく、しかもトンデモ理論で、面白いとは思えない作品だったのですが、本作は違います。
設定だけを原作から借り、ひたすらチャンバラに徹したのが本作です。
佐藤健の剣劇は本当に巧い。そして原作にある剣技の理屈を完全スルーしたのが大成功。理屈抜きでビジュアルで納得させてこそ優れた映像作品なのです。

基本チャンチャンバラバラやってるだけなのでどうでもいいのですが、キャラクター配置も原作に準じてます。女道場主の薫を頭が軽そうな武井咲が演じることで「まぁ何でもアリか」感をうまく出しています。いつのまにか家に入り込み料理まで作ってしまうコワい女 恵を蒼井優に演じさせたのもいい。森にいそうな、もとい、家主の意に関わらず家に居つきそうな女のイメージ抜群、本当に気持ち悪くて不気味な女を表現しきってます。いやーこんなのがいる家には帰りたくないわー
弥彦は新人子役の田中偉登が演じます。原作ではもっとキレキレでミドレンジャーばりに失敗して話の発端を作る役どころでしたが、本作ではただの剣術少年に過ぎず毒抜きされてます。まぁ恵という妖怪を結界を破って家に引き込んだ件は大失敗といえばそうかもしれないが、妖力に惑わされてたんだよな。

正統チャンバラ映画として出来のいい作品です。

2012/9/2 Sunday

アベンジャーズ

Filed under: - dekaino @ 23:26 このエントリをはてなブックマークに追加 ≪潟吾c若困里呂討Bookmark被リンク数

アベンジャーズを観ました。マーベルヒーローを集結したドリームチームが異世界から来た脅威と戦うってストーリー。
ただ、どうも集められたヒーローが二流どころなんじゃないかって気がしてならない。ウルヴァリンやスパイターマンやバットマンが出てないあたり第一線花形ヒーローはあえて外される感がめちゃくちゃします。だいたいキャプテンアメリカとかUS外市場で受けると思ってるのがおかしい。しかもロートル代表にされてるし。アメリカじゃ70以上の爺さんも観客ターゲットにされているのか??

ストーリー構成もX-MENの焼き直しで、新鮮味がないです。ただ、最近の映画作品でばらまいた伏線を一挙に回収しているあたり、ずっとついてきてくれてるファンには嬉しいサービスな作品なんでしょう。

それから前も言ったけどソーはトールって正しく発音しなさい。なんで英語訛りの力が抜けた発音のままなのか? 伝説の人馬種族のケンタウルスをセントーリと発音するくらい間が抜けている。そんなんだからロキになめられるのだよ、雷神トール殿。

各ヒーローの見せ場を作るためか144分と尺が長いのはちょっと不満。無駄エピソードを切ってもっとサクサクとテンポよく話を進めた方がいいと思う。
ただ、お金だけをかけただけはあってCGはよくできています。ニューヨーク市が襲われる映画としてはピカイチのCLOVERFIELDには及ばないにしても、本作も大味ながらそこそこイケてます。

最後に核兵器を活用してしまうのは、マーベルヒーローとしてはちょっとルール違反っぽい気もするが、ハルクが放射能系核物理ヒーローって立ち位置なのでギリギリセーフなんだろうか?
お祭り騒ぎを楽しむ映画としてはよい作品です。売れれば続編作る気満々なんだろうな。

2012/9/1 Saturday

トータル・リコール(2012年版)

Filed under: - dekaino @ 19:08 このエントリをはてなブックマークに追加 若帥祉潟若(2012綛雁)のはてなBookmark被リンク数

トータル・リコール(2012年版)を観ました。フィリップ=K=ディックの「追憶売ります」を原作としたSFアクション。シュワルツネッガーが主役をやっていた1990年版のリメイクです。
基本的ストーリーはそのままで、SF設定やSF小物を今風に入れ替えたつくりになっています。

新ガジェットはよく考えられていてSF的には面白いです。ただ人間ドラマ部がちょっと甘いというか旧作より弱い感じはします。特に、街の群集が大人ばかりで未成年や老人の描写がないあたり、デストピアSFとしての社会描写が弱いと言わざるを得ません。学校のシーンとか1カットでいいから出すと深みが増すのにね。あの世界の墓地はどこにあるんだろうとか。

最後のオチもハッピーエンドのように演出されてますが、あまり希望を感じさせる結果でもない気がいる。旧作の火星テラフォーミング大成功の方がまだ夢があるよね。

なかなかカッコよくリメイクされてるけど、SF(センスオブワンダー)的には薄い気がする作品。オーストラリアが東アジア化してしまうデストピア世界はなかなか見ものです。

2012/8/29 Wednesday

相模大堰

Filed under: - dekaino @ 4:04 このエントリをはてなブックマークに追加 御─紊у阿里呂討Bookmark被リンク数

相模川中流域にある相模大堰を歩いて渡ってきました。

毎年開催されるみずきフェスタというイベントで年に2日間だけ相模大堰を歩いて渡ることができるのです。
ちなみには「みずき」というのはイベント主催団体の神奈川県内広域水道企業団の略称「水企」からきているものと思われます。お役所の現業部門ってローカルな略称多いよね。

相模大堰は東名高速が相模川を渡る橋のすぐ南側(下流)にあり、厚木市側は岡田地区、海老名市側は社家地区にあります。
普段は相模川の反対側に渡るには上流の相模大橋か下流の戸沢橋まで行かないといけないのですが、みずきフェスタ開催時だけは歩いて相模大堰の管理用通路を通って反対側に渡ることができます。

厚木市側から見た相模大堰
厚木市側から見た相模大堰
ダムほどではありませんが、堂々とした巨大建築物です。

相模大堰管理通路
相模大堰管理通路
管理用通路は日陰がないので、真夏の炎天下に歩くのはきついです。水分補給を忘れずに。

魚道
鮎などの魚が通れるようにした魚道
川底からガラス窓を通して観察できる設備、魚道観察室があり、そこも公開されていました。川魚をみることができるよりも涼しいというのがうれしかった。

地元物産の即売会その他もやっているなかなか楽しいイベントでした。毎年恒例なので、来年も8月下旬に開催されると思います。
公共交通機関では、厚木市側は、本厚木〜平塚の神奈中バス路線の下岡田かリバーサイドが最寄りのバス停です。海老名市側はJR相模線の社家駅が最寄り駅となります。

THE GREY 凍える太陽

Filed under: - dekaino @ 2:05 このエントリをはてなブックマークに追加 THE GREY 紊修里呂討Bookmark被リンク数

THE GREY 凍える太陽を観ました。原題はTHE GREYのみ、凍える太陽は邦題でついたオマケです。
簡単な粗筋: アラスカの氷原ど真ん中に旅客機が墜落。幸運にも生き残った少数の生存者達に襲い掛かる野生の狼。無事生還できるのか?
本当に単純です。タイトルはハイイロオオカミのこと。確かに寒いというのも悪条件の一つですけどちゃんと火を焚いていたし凍死するほどではない。とにかく群れで襲ってくる狼が一番の脅威。
そして主人公は狼を打ち殺すのが仕事の雇われスナイパー。しかしもちろん機内には銃は持ち込めず丸腰状態。狼の生態に関する知識だけが武器という状況です。

決して娯楽作ではなく、カルト的なサバイバルもの。人間が厳しい自然と戦うあたりは、イントゥ・ザ・ワイルドにちょっと似ているかも?
動物を虐待せずに撮影したというのが信じられないほど、おおかみ! おおかみ!している映像はかなり衝撃的です。まぁ、ツッコミどころは結構あるんだけどね。川が凍結してないくらいには暖かい時期の撮影のようだし、川が流れてるならカヌー作って川下りしろよとか、無責任な観客の立場ならどうとでもツッコミできます。

寒々しい映像を楽しめるという意味で、夏に公開したのは正解だと思います。オオカミ納涼映画。

2012/8/19 Sunday

プロメテウス

Filed under: - dekaino @ 1:02 このエントリをはてなブックマークに追加 <垢里呂討Bookmark被リンク数

プロメテウスを観ました。

予告編ではほとんど触れていませんが、これはエイリアンサーガのひとつ、時代的には第一作目の前の話で、いわばエイリアン・ザ・ビギニングと言える作品です。

素晴らしいのが、30年以上前の第一作のイメージと全く変わりがない。本当にブレていない世界観と美術セットです。映像技術の進歩でいろいろなことができたのでしょうが、あえて派手な設定変更をしていません。元々の第一作目のイメージが未来的で全然古びていないということと、ノストロモ号は辺境の輸送船で、本作のプロメテウス号はVIPも搭乗する科学調査のためにカスタムメイドされた特別仕様先という設定の違いで巧く説明しています。
とにかくコストがすべての品質を決めるという残酷な世界観にリアリティを感じます。

また、エイリアンサーガにつきもののアンドロイドが今回も出てきます。例の体液が白いアンドロイド。優秀だが人間を雇うよりずっと高コスト、目的のためには冷徹に人を切り捨てられる存在として、首尾一貫して描かれてきた彼らアンドロイドについて、かなり掘り下げた描写がされています。
アンドロイドは基本的に素直で主人や目的に献身的で善良とすら言えること。それなのに冷酷で邪悪な行動をしてしまうのは、命令を下した人間の邪悪さが拡大されて現れただけであること。主人が死ねば自由になれること、そして積極的ではないにしろそうなることを待ち望んでいるようにみえること。どこか、ブレードランナーのレプリカントにも通じるところがありますね。

本作で一番重要なことは、第一作目で印象的なビジュアルで観客を圧倒した化石化した異星人の遺骸、いわゆるスペースジョッキーの秘密が明かされるということです。
Space Jockey in Alien
人類の起源が明らかなる!? わけではないようですが。プロトカルチャーやらゼントラーディやら出てくる?? この機械はいったい何だったのか!?

このようにエイリアンサーガに通じた人なら大興奮間違いなしなのですが、まったく知らない人でも良質なSF作品として楽しめます。第一作目のようにシチュエーションホラーなテイストもあって懐かしい感じです。いやー夏休みに湖畔のキャンプ場にきた大学生じゃないんだから、罰ゲーム的に2人だけ遺跡の中で夜を明かせとか言うなよと。まんま70年代ホラーテイスト。
それから科学用語的なハッタリもすごいです。戸田奈津子女史の翻訳も相まってすごいコケオドシ効果が出ています。二酸化珪素を含む嵐ってなぁ、SiO2ってそれ砂でしょ、ただの砂嵐でしょ(笑)。しかも珪砂って磁化した砂鉄に比べたら全然マシ、むしろ一番面倒がない類の砂だよね。ビジュアル的には砂というより石つぶてが飛び交ってて、ぶつかったら痛そうだけど、それは二酸化珪素のせいじゃないよねぇ?

本作では宇宙空間のシーンがありません。宇宙船内か異星内か惑星の地表が舞台。よってお約束の宇宙空間に敵を放出して解決! なんて逃げは許されません。惑星の大気はCO2濃度が高すぎて、呼吸すると数分で失神してしまうという設定なので逃げ場がない! (まぁこれも科学考証的には水パイプみたいな簡単な装置でCO2は除去が可能なんだけどね。あと30秒で酸素が尽きますとかコンピュータ音声であおられても鼻白む)

いろいろツッコミどころはあれど、万人におすすめのA級SF映画です。ただちょっと宣伝の方向が間違っているところが不安材料。口コミを期待しているのだろうか…

2012/8/18 Saturday

仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!

Filed under: - dekaino @ 14:16 このエントリをはてなブックマークに追加 篁≪ゃ若若 THE MOVIE 帥у絎帥若!のはてなBookmark被リンク数

仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!を観ました。特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!との二本立て。平成仮面ライダーシリーズの最新作の劇場版です。ほんとビックリマークが好きだよね 東映特撮って。

今回ゲストキャラとしてデカイエローの木下あゆ美、そして実写キューティーハニーの原幹恵というきれいどころが出演。謎の皮ツナギを着た巨乳女 大活躍です。

ストーリーもこっていて、テレビ版と同じく誰が味方で誰が敵だかよくわからない大混戦。しかもキョーダインとか大鉄人とかたくさんでてきちゃうからもう大変。しかもキョータイン兄弟じゃなくて兄妹だったり(ネタバレ?)、無茶苦茶でございます。

もともと仮面ライダーフォーゼのデザインって昭和に先祖返りというか、石森章太郎が生きてたらいかにも描きそうな昭和風味の造形をしているうえに、大鉄人にでてきた超計算機ブレインの造形がオリジナルそっくりなテイストなので、昭和特撮ファンにはたまりません。あの大雑把な部品とか回路がいいんだよねー。

なぜか地球の周回衛星軌道にいる大鉄人ワンセブンですが(ネタバレ)、最後までもういったい存在するはずの弟マシンのワンエイトが出てきません。これは続編への伏線なのか!? (続編 ないない)

昭和の話ばかりでなく21世紀の話に戻しましょう。フォーゼのTV版の過去に出てきたキャラがオールキャスト勢揃いというのも本作の見どころ。戦ってきた敵がほとんど天の川学園の生徒だったり教師だったり、しかも戦った後もそのまま学園に残ってたりするフォーゼならではの力技。意外とみんな覚えているもので、「回想シーンキターーっ」と思いつつ、あーコイツはあの星座のあのゾディアーツだったなと思い出しながら楽しめました。

メインのテーマのはずなのに、TV本編ではなかなか出て来ない宇宙シーンをおなか一杯になるまで堪能できます。また、次のライダーのウィザードもちょっと顔出しして、助けてくれます。今度は魔法使いかー。30過ぎの童貞かー。

盛りだくさん過ぎるくらいいろいろな要素が詰め込まれた作品。大変おすすめです。

特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!

Filed under: - dekaino @ 14:08 このエントリをはてなブックマークに追加 劫醇眼若鴻帥若 THE MOVIE 延根帥若絎!のはてなBookmark被リンク数

特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!を観ました。仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!との二本立て。超戦隊シリーズの最新作の劇場版です。
タイトルにある東京エネタワーは東京都芝にある東京タワーそっくりの電波塔。というか東京タワーでロケ撮影してます。東京タワーの宣伝を兼ねた企画。
昔の怪獣映画では必ず登場していた東京タワーも最近は某634mのタワーに押されなかなか特撮にもお目見えしないことが多かったのですが、本作では存分に東京タワーの素晴らしさを味わうことができます。

ストーリーもテレビ版の基本設定をすべて押さえ、戦う敵の目的や戦隊ヒーローの弱点など、わかりやすく紹介する導入フイルムとしてもよくできています。よくもまあここまで基本設定の説明を詰め込んだものだと思います。それでいて東京タワーの観光案内も忘れない。本当よくできてます。
戦闘シーンも予算をかけて派手にやってます。夏のライダーとの二本立てだと、なんか戦隊の方が前座扱いになりがちですが、今年はなかなか負けてません。

久々の名前にジャーがつかない戦隊ヒーロー、かなりかっこいいです。

2012/8/6 Monday

おおかみこどもの雨と雪

Filed under: - dekaino @ 1:01 このエントリをはてなブックマークに追加 帥のはてなBookmark被リンク数

おおかみこどもの雨と雪を観ました。ツッコミどころ満載という前評判でしたが、予想を上回る釣り針だらけの釣り堀状態に驚くばかりでした。COOL!!
言わずと知れた、アニメ時かけサマーウォーズでヒット飛ばしまくったアニメ監督細田守の新作です。もうここまでくると金曜ロードショウで目玉企画として何回も繰り返し放送されるのは確実です。とうとう細田監督は作りたいものを作りたいように作れるというステージに達したようです。まさにポスト宮崎駿ブランドでしょう。

宮崎駿も富野由悠季もしょせんは裕福な家に生まれたボンボンなんですが、細田守は庶民というか2ch語で言うDQNというものをよく知っています。というか昔は裕福な生活というものが身についてなくて、たとえば2000年のデジモン僕らのウォーゲームでは高そうなマンションのキッチンになぜか屋内壁掛けタイプ給湯器があるというビックリな表現があったりします。これ毛並みがいい育ちだと絶対にできないミスですよ。素に知らないからできる技。

本作は、ファンタジーを皮をかぶせたDQN育児のお話です。かなり肯定的にDQN育児を描いています。
学生なのに第一子を妊娠するってのはまだ言い訳できると思うのですが、入院も助産師も使わずに自宅出産ってなんつー野良妊婦! しかも年子で第二子まで妊娠ってDQNの極み!
作中で名が出て来ない狼男(雨と雪の父)も、善良で誠実なような見せかけておいて、避妊ぐらいしろよと。最初はともかく第一子の育児中くらいは遠慮してゴムしろよと。まさにケダモノだ。

獣姦・ノー避妊・野良妊婦の上に、法定予防接種すら受けないという謎の所業。そりゃ児童相談所から訪問されるよ。つーか出生届って医者に見せずにどうやってでっち上げたのか謎すぎます。

なんだかんだあって、ド田舎に逃避するわけですが、田舎コミュニティの礼賛がサマーウォーズ級に鼻につきます。まぁファンタジーだと思って割り引いてみるしかないんでしょうけど。リアルな過疎集落だったら、高齢独身の跡継息子様が連日夜這いをかけてくる状況だよね。シングルマザーが無事でいられるわけがない。コブつきでもいいからって家に嫁入りする以外にコミュニティに入るのは不可能だと思われます。まぁファンタジーだからね。

10歳の子が失踪しても騒ぎにならないのも、田舎の小学校の大イベントである都会への修学旅行がスルーでまったく描写がないのも、ツバの大きい帽子と首回りの手ぬぐいという田舎のおばちゃんスタイルせずに都会の奥様みたいな恰好で農作業してても、全く日焼けしないどころか30になってもキレイなままというのも、ファンタジーだからね。

なぜ細田は子供たちの親離れのタイミングを無難に中学卒業にせず、小学校卒業近辺にしたのか? 個人的には全く理解できないのですが、DQNの生き急ぎというか、40にして孫がたくさんいるというDQNライフサイクル的思想からきてるんでしょうかね?

って具合にツッコミどころ満載ですが、感動できる人は感動できるようです。(マジか!?) まぁソーヘイ君は小学生とは思えないくらいイケメンだけどね。でも小学生にしたらって程度だしなぁ…

孤独に育児してるお母さん。本作を見ても変に田舎生活に希望を見出そうとはせずに、身近な範囲で助けてくれる人を探しましょうね。決して、藁をもつかむ気持ちになって田舎に移住したりしませんように。ファンタジーですからねー。

スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン

Filed under: - dekaino @ 0:38 このエントリをはてなブックマークに追加 鴻帥若激祉ャ若若 ゃ潟ゃ吾с海里呂討Bookmark被リンク数

スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョンを観ました。伝説の興行失敗CG映画ファイナルファンタジーと同じ系統の不気味の谷ど真ん中のCG映画です。

監督は同系統の劇場版CGアニメ作品、APPLESEEDエクスマキナを手掛けた荒牧伸志。本当にこりないよね。

映像技術は見た目あまり変わっていない感じ。いや進歩はしているのだろうけど、コストを下げる方向であって表現の質は差は感じられない程度。ただし、人間キャラの演技がかなりよくなっています。やはり演技って大事だよね。クレしんだってあの絵の表現なのに、演技だけで作中でキャラがものすごくリアリティを感じさせる動きをするからね。

冒頭の戦闘シーンは正直ああいつものCGバトルかと食傷気味でしたが、パワードスーツを脱ぐあたりからおおっと思う演技表現が多くみられました。メカもマローダーがちゃんと登場してワクワクさせてくれます。ただし戦闘はほぼ宇宙か宇宙船内なので、背景美術はしょぼい、もといコスト低減のやりがいがあったという印象。限られた予算の中でのパフォーマンスはかなり高いように思える作品です。

上映館数がかなり少ないし、正直なところ日本でも北米でも宇宙の戦士シリーズってあまり人気がないのかもしれません。でもソニーピクチャーの力があれば何とかなるよね? ぜひとも続編製作してほしいものです。

2012/7/28 Saturday

アメイジング・スパイダーマン

Filed under: - dekaino @ 11:00 このエントリをはてなブックマークに追加 ≪<ゃ吾潟違祉鴻ゃ若海里呂討Bookmark被リンク数

アメイジング・スパイダーマンを観ました。役者監督総とっかえでリブートした新シリーズ。舞台もシカゴからニューヨークに変わりました。
それより大きい変更点がヒロイン。イけてないヒロインランキングではスターウォーズのレイア姫に匹敵するかと思われた前シリーズのMJに対して、今度のグウェン=ステイシーを演じるエマ・ストーンは本当にいい女です。24歳(!)で高校生役やっても全然平気だし。

本作はリブート第一作なので、スパイダーマン誕生の秘密とか周りの人間関係の説明とか一からやり直しです。基本の設定は原作通りはずれていません。ただちょっとピーターの天才度とオタク度はかなり高め。あれだけ才能あったらピーター独りでレオパルドンだって作れてしまいそう。
現役高校生ヒーローってのが青臭くて素敵。彼女も同じ高校に通ってるあたり、ハイスクールな感じワクワクドキドキ。スクールカーストとかイジメみたいな表現と、小者っぽいイジメっ子がまたなんともくいい感じを出してます。次作も下手に卒業させずに高校生のままやってほしいものです。食い扶持稼ぎでパパラッチしてるピーターなんか誰も見たくないよね。スパイダーマンの能力をいかしてスクープ写真を隠し撮りってもうヒーローじゃない!

本作はかなり好成績をあげているので次作製作は確実だと思われますが、今度の敵はどんな奴か楽しみです。それともアベンジャーズとかに参入するのかなぁ?
とにかくヒロインがいいので必見。それ以外は普通にスパイダーマン。全校生徒すべてと友達になる男! ではないけれど、高校生ヒーローっていいよね。

メリダとおそろしの森

Filed under: - dekaino @ 10:23 このエントリをはてなブックマークに追加 <罍のはてなBookmark被リンク数

メリダとおそろしの森を観ました。ピクサー初のファンタジーもので、いかにもディズニーらしい地域民話を翻案した活劇ものです。主人公がお姫様で結婚なんかしたくないわって言ってるあたりがいかにも21世紀のディズニー風。ピクサーとディズニーの融合はうまくいっているようです。

舞台はスコットランド。王国の姫メリダがタイトルの通り主人公。母の女王が画策する演壇に反抗して魔法使いに頼みごとをしたことが発端で王国の興亡に関わる一大事になるという、ありがちと言えばありがちなストーリーです。
ちなみに原題は"BRAVE"。勇者とか勇敢とか言う意味。どこにも「おそろしの森」なんて要素はないです。話にも森が畏怖の対象とか人間の敵とかそういうのはなくて、ただまだ魔法が残っている人外境って意味合いしかない。本作の魔女って本当にビジネスライクだし、まったく悪気がないというか、ただ頼まれた仕事を忠実にやっただけ。善良な勤労女性の鏡です。クレーム時のサポートもちゃんとやってくれるしね。

人間が熊に変身するというくだりは、もしかしたらディズニー最後の手描きアニメと言われていたブラザーベア(2003年)へのオマージュなのかも。熊って獅子とならんで全世界の原始社会で神様扱いされてる動物だし。でもスコットランドでは1000年以上前に野生の熊は滅亡しているそうです。日本はまだ生き残ってる、実はすごい? ローマ人と戦ったと言われるピクト族(顔に入れ墨してるからピクト)やらスコットランド史に出てくる各部族が総出演します。
ただ歴史考証的にはこの話が何世紀ごろかは不明。ローマ人とバイキング(デーン人)とジャガイモと野生の熊が同時にいる時代っていつだ!? 細かいことは気にしないのが吉。

併映の短編は今回2本!「ニセものバズがやってきた」と「月と少年」です。前者はトイ・ストーリーの外伝、そして後者がアカデミー賞を受賞した珠玉の短編アニメです、モチーフとしてはドリームワークスアニメで作った方がよかったんだろうけど(おそらく着想もドリームワークスのロゴ)、ピクサー/ディズニーのスタッフだったエンリコ・カサローザが作りました。無声映画的なつくりでセリフはないんだけど、とてもわかりやすく、かつ面白いです。

日本語版でメリダの声を演じた大島優子。下手ではないので安心です。ディズニーは宣伝目的のタレント声優でも棒読みじゃないから安心です。

2012/7/22 Sunday

グスコーブドリの伝記

Filed under: - dekaino @ 10:55 このエントリをはてなブックマークに追加 違鴻潟若篌荐 のはてなBookmark被リンク数

杉井ギサブローのグスコーブドリの伝記を観ました。キャラクターはますむらひろしの擬人化猫です。
1985年の銀河鉄道の夜に似ていますが、こちらはますむらひろしが翻案して描いたマンガをアニメ化した作品。これに対し、本作は杉井ギサブロー監督本人が宮沢賢治作品複数を翻案して脚本を書いているので、ほぼギサブロー個人の作品と言って構いません。商業上、宮沢賢治+ますむらひろし+ギサブローという点で類似点がある銀河鉄道の夜のネームバリューを利用しているだけで、まったくつながりもありませんし、類似点もありません。
そこを誤解して鑑賞すると期待したような感動を得られないとは思います。でも本作は本作で、ギサブローの人生の締めくくりをかけた入魂の強いメッセージ性をもつ作品となっています。

まあぶっちゃけて言えば、過去のデータを根拠にいかにも当たりそうな企画案をみせて、出社を騙して作りたかった作品を作りたいように作ってしまった代物。ある意味でクローバーを騙してつくったザンボット3やらガンダムやらトミーを騙したイデオンやらより、ひどい騙しっぷりです。
グスコーブドリの伝記 ポスター
いかにも毒がなさそうな無難な宣伝ポスター。85年の銀河鉄道の夜(かなりヒットした)を知ってる人なら同系統の話を期待さぜるを得ませんよね? ところがどっこい…

本作は、押井作品のように監督が心の中に抱えている現社会への愚痴を詰め込んだ作品です。そういう意味でギサブローらしい職人が作った娯楽アニメではなく、宮沢賢治の想いとギサブローの思想が共振して発せられた作家性が非常に高いメッセージアニメと言えます。
監督には、若者を育てる気がなく若い才能をただ搾取しているだけの業界の実情への怒りがあって、商業主義を批判しているのではないでしょうか? 確信的にスポンサーを騙してスポンサーを批判する作品を作ってます。

まずストーリーはかなり改変されています。しかも宮沢賢治の別の作品などが混ぜ込まれているらしい。主人公のブドリは非常に好感が持てる好青年、なぜかどこに行ってもすぐに他人に必要とされる運だけはあるのに、決して大きな成功はなく、いつも人の陰にいるようなイメージ。

ブドリは才能を認められて火山研究所に職を得ますが、あくまでも手伝いだけをしており、決して本流の研究者としては扱われていない。便利なアシスタントとして利用されているだけなんですね。そして意を決して意見具申しても、一番物わかりのよさそうな博士にも「そりゃあダメ」と軽く否定されてしまう程度の扱いでしかない。

最後に原作通りみんなが知っているような自己犠牲を伴う献身をするのに、まったく盛り上げず、それどころかヒーローとしても扱わず、結果として救われた人は多数いるが、それでもブドリはつまらない選択をしてつまらない人生を終えたと言わんばかりの、厭世的な思想が見え隠れしています。

宮沢賢治の原作では、誰もわかってくれなくてもいい、自分だけわかっていればよい。そしてやるべきことをやれば、後世わかってくれる人がいるかもしれないという、ある意味法華経的信念に貫かれていますが、本作のブドリは決して報われないし、後世になって認められることはないようです。ただ犠牲になっただけの甲斐はあり、救われた人々は救われたことも知らず淡々と前よりは幸福になって生きていくだけ。

また、今の規範では下の下とされそうなヤマっ気の強い元豪農を生き生きと描写し、抗えぬ力で没落するが、それはそれでいいんだ的な心意気を感じます。山師が好きなんでしょうね。それで身を滅ぼしたとしても、資本の力でリスクなく搾取するよりは全然マシ。

まったく子供には理解できなさそうなアニメで、興行的にも大失敗といっていい状況のようです。しかし、本作こそ後になってから評価が上がる類の作品だと思います。娯楽作品の皮をかぶった文学作品なのです。

2012/7/7 Saturday

夜のとばりの物語

Filed under: - dekaino @ 23:39 このエントリをはてなブックマークに追加 紊違茯のはてなBookmark被リンク数

夜のとばりの物語を観ました。
夜のとばりの物語

キリクと魔女で有名なフランス人のミッシェル=オスロ監督の最新作です。

ほとんどのシーンが藤城清治ばりのカラフルな影絵アニメとして表現されています。
恋愛にまつわる6つの短編をまとめたオムニバスで、それぞれの話の主役とヒロインは同じ人が演じているという設定。タイムボカンやヤッターマンのように、主題の世界に入る前段階の現実世界シーン(いんちき商売とか)があり、事前に世界設定の説明をしてから、本編が始まります。
6つの話は色とりどりのバラエティあふれる舞台設定。お得意のアフリカあり、中世欧州、カリブの島(ハイチかな)、南米の黄金郷など、フランスとは直接縁がない場所もあります。

タイトルの「夜のとばりの物語」は場末の幻燈館で上演される恋のドラマという意味で、各短編が夜の話というわけではありません。というかほとんど太陽がさんさんと輝く昼のお話です。最初の狼男だけ月のお話ですが…

魔法の色濃いファンタジー世界での男女の恋の物語。

スノーホワイト

Filed under: - dekaino @ 22:59 このエントリをはてなブックマークに追加 鴻若ゃのはてなBookmark被リンク数

スノーホワイトを観ました。
グリム民話の白雪姫の大胆なアレンジという割には、日本のアニメにはありがちの戦うヒロイン像であまり大胆には思えません。狩人と王子、2人のハンサムが出てきて、最後に至るまでどっちにくっつくかあいまいなところは、最初のスターウォーズのルークとハンソロみたいな感じ。まぁどっちがどうなろうとどうでもいいのですが。

悪役の継母はまあ頑張っていますが、結局邪悪というよりはただ弱いから負けたみたいな扱いなのがアメリカ風といえばアメリカ風です。
妖精の聖地にでてくる大鹿がまんまもののけ姫のシシ神さまだったのは笑えた。もうある種の記号と化してますね。シシ神様。

魔法の鏡もなんかもうちょっと裏があるかと思ったけれど、単なる魔法の道具だったしね。
がんがん宣伝してる割には意外と小粒な出来でした。

2012/6/30 Saturday

虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜

Filed under: - dekaino @ 14:35 このエントリをはてなブックマークに追加 壕蚊祉 羂檎紊鋍帥のはてなBookmark被リンク数

虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜を観ました。久々の東映アニメーションのオリジナル劇場長編アニメです。どれくらい久々かというと30年ぶりらしい。30年の間、テレビシリーズの映画化しかやってこなかったのか。ある意味凄い。
虹色ほたる
オリジナルと言っても原作はありまして、川口雅幸の同名小説が原作となります。ただし映画化にあたっていろいろ脚色されているそうです。私は原作を読んでないのでどこが脚色されているのかわかりません。

CGをまったく使わずすべて手描きのアニメです。東映アニメーションらしい力技? カネかかってます。背景はジブリ風の写実的なタッチで、人物は上の画像のようなかなり独特な線の少ない劇画というか昔の中国アニメというか不思議なタッチです。止め絵だと違和感ありますが、動いているとそんなには違和感ありません。まぁでも嫌いな人は嫌いかも。

30年ぶりのオリジナル作だけあって、かなり冒険した作りとなっています。人物のタッチもそうですが、脚本や演出もかなり前衛的。主人公の小学生のユウタくん(上の画像の左の子)が主人公なのですが、徹頭徹尾すべてのカットがユウタ主観視点のシーンです。ユウタがいる場所で、ユウタが見たり聞いたりしたこと、感じたことしか表現されません。普通の映画だと主人公以外の登場人物の視点でも様々なことが語られますが、ひたすらユウタ視点だけで攻めます。
つまり、ユウタの体験を観客も追体験するだけの映画です。それでいて、時代を超えたタイムスリップという複雑な物語設定をきっちり観客に理解させるという、かなり難易度が高いことに成功しています。脚本の完成度がかなり高いんですね。主人公が見てないこと聞いてないことは観客の想像力で補完するしかないわけですが、そのバランス具合が絶妙に巧いのです。

たとえば、ある日ユウタが女子が書いたらしい差出名のない手紙をもらうシーン。ユウタ本人にとって唐突で、ユウタの体験しか知らない観客にとっても唐突でしかないイベント。でもその先までみれば、ああそうだったのかと観客にはわかる仕掛けになっています。小学生男子の狭い視野、同じ年頃の女子への無関心さによる驚きを、観客に感じさせつつ、話の筋はちゃんと理解させる高度な演出です。

また、大人の知識があればもっと深い考察もできます。舞台となる宮前村は夏のホタルが名物。でも村の田や水路にはホタルはいなくて、沢を登って水源池までいかないとホタルを見られない。これに意味するところは… 要は宮前村の農業ではじゃんじゃん農薬使ってるってことです。農薬を使ってる田や水路にはホタルは住めない。でもこんな虫だらけの環境で農業するなら農薬使わないと無理なんだよね。ここらに1977年の山村のリアルさを感じませんか? 変に自然賛美せずリアルな山村の営みを表現しているのだ…くらいの深読みが可能なのです。これもユウタ主観以外の表現をすべて排除しているからこそ、できることです。

音楽も松任谷夫妻の楽曲が素晴らしい。音響効果もいいです。ただ花火シーンでは遠くから街の花火をみているんだから、ちゃんと花火が見えてから音が聞こえるまでのディ例を表現してほしかったなぁ、そこだけ残念です。

画面の情報密度は濃く、特に背景にいろいろな裏設定のヒントがちりばめられていて、何回見直しても新しい発見がある、非常に奥深い作品です。

残念なことに興行的には明らかな失敗のようです。上映している劇場数も少なく上映期間も短くされている様子。早めに観ることをお勧めします。

子供向きのようで実は大人にぜひみてほしい作品。

2012/6/24 Sunday

ベルセルク 黄金時代篇 II ドルドレイ攻略

Filed under: - dekaino @ 0:20 このエントリをはてなブックマークに追加 祉 藥篁g II ゆ紫イ里呂討Bookmark被リンク数

ベルセルク 黄金時代篇 II ドルドレイ攻略を観ました。ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵の続編で、シリーズ第2作目です。

前作では「決して子供に見せてはいけない残虐表現アニメと言われてますが、確かに血しぶきがすごいけれども、イデオン発動編に比べたらそんな過激でもない気はします。エロ度もそんなでもないし。」と評しましたが、そんな意見が多かった反動なのか、今回は限りなく血みどろ、そしてエロエロ。首や腕がばんばん飛ぶし、女子のアンダーヘアー修正なしだし、グリフィスと王女の性交シーンも延々と写実的にやっちゃいます。
これでPG12だなんて映倫は頭がおかしい。ちゃんと審査しているのか? エロゲ系のソフ倫なら間違いなく成人向け認定です。本作がPG12指定で昼間っから上映しているなんて日本映画もヤバいフェーズに入ったようです。

作画はとにかくすごい。馬がちゃんと脚を動かして走ります。しかも大量に。どうやら手描きだけでなくCGも大量に導入している様子。でもCGパートが妙に浮くということはありません。あ、でも、ちょっとダンスシーンのモブCGは浮いてたかも? もしかして鷹の団らしくない浮いた振る舞いって演出でわざとやっているのか??
今回は闇の眷属がほとんど出て来ず、見せ場が人間同士の戦争と政争と性交だけなので、ちょっと頑張っちゃったのかも。

とにかく一気に魅せる90分のフイルムです。次回の3作目は冬公開らしい。

2012/6/23 Saturday

さわやかウォーキングごてんばライナー 清水への旅

Filed under: - dekaino @ 14:27 このエントリをはてなブックマークに追加 若潟違違ゃ 羝羂眼吾のはてなBookmark被リンク数

2012年6月17日と24日にさわやかウォーキングごてんばライナーという臨時快速列車が運行されます。同年3月まで新宿⇔沼津で運行されてた特急あさぎりで使われていた371系に乗車整理券310だけで乗れるというお得企画。
静岡から御殿場線の松田or駿河小山への一往復が運行されます。

17日の復便、つまり松田駅から静岡駅まで行く便に乗って清水まで旅行しました。
停車駅は松田発、御殿場、沼津、富士、清水、静岡着と、快速列車とはいえ特急なみの優等列車です。ちなみに371系が東海道本線で営業運行するのは初めてらしい。

松田駅
JR東海 御殿場線の松田駅。写真は北口から撮ってます。こちらが表玄関なんですが、最近は小田急線新松田駅と連絡する南口の方がよく使われているようです。

駅入口の蛍光灯の上にツバメの巣がありました。ツバメは国鉄のシンボル! 雛のくちばしが文字通り黄色いですね。
ツバメの巣in松田駅

発車時刻30分ほど前にあさぎり専用の1番線に入線してきた371系。3ヶ月ぶりです。
371系入線 松田駅

これが乗車整理券。たった310円を追加するだけで特急並みの快速列車に乗れるお得な企画です。
乗車整理券 310円
一応建前は全席指定席の指定券なんですが、適当に開いている席に座ってくださいといういい加減な運用がステキ。
前席シートカバーの整理券ポケット
好きな席に座って前の席のシートカバーのポケットに整理券を挿せばいい仕組み、整理券が挿してないと車掌が寄ってきて310円をたかられます。

松田から1時間42分で清水駅に到着。かなり速い。下手したら東海道新幹線こだまの方が遅いかも?

清水駅に到着した371系快速さわやかウォーキングごてんばライナー
371系in清水駅
かなり珍しい風景です。
ちなみに、清水駅はちびまる子とエスパルスだらけ。なんなの?
清水駅の階段

清水駅から徒歩数分の近さにある清水漁港へ行きます。
清水港
漁港内にある魚市場の一般向け店舗施設 河岸の市で何かうまい魚でも食べようか思案しました。
河岸の市
建物内にも飲食店があるのですが、駐車場わきにある店の看板がいかにも美味そう。
みやもと商店のメニュー看板
このみやもと商店の海鮮丼1500円をいただくことにしました。

海鮮丼
非常に美味かった!! 大満足。

帰路は素直に東海道線で小田原まで戻り、そこから小田急線で本厚木まで。御殿場線経由よりはちょっとだけ速く帰れました。

おわり

2012/6/10 Sunday

ファイナル・ジャッジメント

Filed under: - dekaino @ 8:43 このエントリをはてなブックマークに追加 <ゃ祉吾c吾<潟のはてなBookmark被リンク数

ファイナル・ジャッジメントを観ました。幸福の科学プロパガンダ、今度は実写映画だよ。
過去にも永遠の法仏陀再誕のような幸福の科学の長編アニメ映画はありましたが、長編実写は今回が初めてです。

幸福の科学の宣伝映画は予算が潤沢であることで有名です。アニメは金をかければかけるほど動きがなめらかになったりダイナミックになったりするものですが、実写の場合はどの方向にお金をかけたのでしょうか?
答えは大規模オープンセット。なんと、いわき市に渋谷ハチ公口前のスクランブル交差点のオープンセットを作っちゃいました。カネがあるっていいなぁ。

映画ファイナルジャッジメントの秘密に迫る ISBN-13: 978-4863951945
渋谷駅前のオープンセットはメイキング本の表紙にもなってます。
日本が中国(劇中では王蘭-オウラン-人民共和国)に占領されたって設定を活かし、実名を出す許可がない店については看板その他が占領下風にチャカしたものに変更されてます。

このオープンセットを人民軍が闊歩するシーンとか、テレビドラマの程度の予算じゃ到底つくれません。エキストラもたくさん出てます。
王蘭人民軍 in 渋谷

本作は、2009年の衆院選挙で幸福維新党(もちろん幸福実現党のことですね)が大敗して、民友党(もちろん民主党のこと)が大勝して政権を初めて奪うというシーンから話が始まります。
主人公は幸福維新党から出馬した大志ある青年、しかし実は主人公の親は民友党の大物だという設定。

民友党が政権をとってたった3年後、日本はあっというまに合法的に王蘭に併合されてしまいます。渋谷上空を王蘭の軍用機が飛び交う中、大スクリーンに併合されたことを告げる王蘭軍指揮官の宍戸錠。

王蘭人民共和国は共産主義ゆえに宗教は絶対禁止、精神の麻薬たる宗教的行為を行ったものは死刑という厳しい法律があるのです。主人公サイドは、どの宗教を信じているかにかかわらず敬虔な信仰を持つ者たちを、地下でかくまいます。なぜなら信仰は人間に必要不可欠なものだから。つまり創価学会員たちもかくまい保護されている…のだろうか??

神道 仏教 キリスト教 イスラム教 ヒンズー教、何を信じるかは関係なく、神を信じるという行為が大事だというメッセージをひたすら前面に出してきます。

つまり言いたいことは、政教分離という真っ向から反抗し、宗教と政治の融合を目指すってあたりなのかな? 王蘭軍の弾圧にひたすら耐え忍ぶ主人公たちは、2012年11月23日に渋谷である作戦を決行して一気に巻き返そうとします。どんな作戦なのかはずっと伏せられていて煽る煽る。

で、なんだかんだ死刑執行直前に処刑場から脱出、カーチェイスをさんざんやらかして渋谷にたどり着きました。(このカーチェイスはちょっとしょぼいのが残念。渋谷のセットで予算使い果たしちゃったのかな?)

そして主人公は渋谷のスクランブル交差点にとめた街宣車に乗り、演説をします。信仰の正しさを説きます。それを世界中に中継します。ただそれだけ。
街宣車を取り囲んだ人民軍兵士たちもいつしか銃を下げ演説に耳を傾け感動している様子。
まさしく洗脳演説の実演ショー。

この演説を機に中国もとい王蘭人民共和国の独裁体制は崩壊、民主化されたとのテロップが出て完。

前作の永遠の法仏陀再誕と違って超能力バトルは全く出てきません。ひたすら政治地下活動だ、占領軍の弾圧だ、演説だ、だけで2人を持たせるのはなかなかすごいことではあります。
やはりヒロインのリンが結構美人で適度に素人っぽいからなのかな。リンを演じる女優さんはインドネシアの学生さんだそうです。

幸福の科学信者向けメッセージとしては、前の選挙に負けて日本はピンチである。次の選挙(11月25日を考えているのか?)では絶対勝つぞ! それから他宗教を叩くのはちょっと控えろ 少なくとも表面上は共存共栄を目指せ 何事も選挙に勝つためだ ってあたりなんでしょう。

若い浮動層のうちいわゆるネトウヨと呼ばれる人たちに甘い餌を見せて誘っているという見方もできます。
でも、王蘭が日本を占領したとき皇室がどうなったのか、ぼやかしてるあたりが弱いね。
歴史において負けた国の王族はみな悲惨な目にあうのは確実です。そして侵略者が去った後でも復権なんてなされないのも確実。過去の日本が尚王家や李王家や愛新覚羅皇帝家に何をやったか、日本が去った後、彼らが今どうなってるか考えればわかるよね。
そこらをちゃんと示さないとネトウヨは踊らないと思うのでありました。

政治なんか気にせず、渋谷のオープンセットを堪能することに集中できる人なら楽しめること間違いなしの映画です。

2012/6/9 Saturday

劇場版 BLOOD-C The Last Dark

Filed under: - dekaino @ 12:14 このエントリをはてなブックマークに追加 雁 BLOOD-C The Last DarkのはてなBookmark被リンク数

劇場版 BLOOD-C The Last Darkを観ました。
テレビシリーズBLOOD-Cがぶつ切り状態で終了し、続きは劇場版で!というスタイルの商業作品です。
劇場版 BLOOD-C The Last Dark
劇場版だけあってよく動くアニメです。まぁテレビシリーズもアクションシーンは結構動いていましたが。主人公の小夜はずっと辛気臭いモードでテレビシリーズの能天気モードは全く出てきません。

ストーリーの決着はついたのかというと疑問。本作もかなり投げっ放しの終わり方をしていると言えます。ただ、喫茶店の兄ちゃんとの確執の行方だけは明らかになるかな? いわゆるセカイ系と本作を定義するならちゃんと終わっているのかも知れません。そういう意味で押井守版BLOODとは全く異なる作品で非常にCLAMP的です。

昭和なセーラー服を着た眼の赤い少女が日本刀振り回すアクションアニメを堪能できるという意味では十二分に目的を達成しているアニメです。
あと乳首の表現の限界にも挑戦しているかも? なんでそんなに乳首を描きたいのか? テレビ放送ではモザイクかけられてしまうからなのか? クリエーターの思いは暴走しがち。

2012/6/6 Wednesday

宇宙兄弟

Filed under: - dekaino @ 8:50 このエントリをはてなブックマークに追加 絎絎綣のはてなBookmark被リンク数

宇宙兄弟を観ました。週刊モーニング連載の人気マンガの映画化です。

ストーリーはだいたい原作に沿っています。ただし原作はまだ連載中で完結していないので、本作も途中までです。主なエピソードを編集して集めた総集編のような作りではっきり言って退屈な脚本です。
宇宙飛行士選抜試験の様子をダラダラやって、合格シーンや月探検のシーンを省略って盛り上がりどころがないにもほどがある謎の脚本。おそらく本作は原作やキャストが先に決まった企画で、脚本はとってつけてでっち上げた代物なのでしょう。いくら何でもひどすぎる。

なぜか閉鎖環境適応試験中なのにいつも化粧をバッチリきめてる麻生久美子も謎だなー

一点だけ見どころがあるとすればアポロ11号の乗組員Buzz Aldrin本人が出演していること。しかも本人役で彼に小芝居させてること。残念ながらそれで本作の質が向上しているというわけではないんだけれども。Buzz出演シーン数分だけ切り出して売った方が儲かるんじゃないの?

子役ふたりは実力あって将来に期待できるけれども、彼ら本人にとっては本作は黒歴史になりそう。大人になって俳優を続けていたとしても、芸歴に列挙することはないんだろうなと思います。

Buzz Aldrinに思い入れがある人だけが一部分のみ見ればよい映画です。

メン・イン・ブラック3

Filed under: - dekaino @ 8:47 このエントリをはてなブックマークに追加 <潟祉ゃ潟祉3のはてなBookmark被リンク数

メン・イン・ブラック3を観ました。
MIBシリーズ設定としては主役のエージェントを若い世代に変えることも可能なんでしょうが、同じキャラ、そして同じキャストで、前作から10年ぶりの復活です。

最近ありがちの懐かし時代が舞台、SFらしくタイムジャンプで過去に戻り、若かった頃のAgent Kの秘密に迫るとバック・トゥ・ザ・フューチャーの二番煎じっぽいストーリー。すでに大御所であるウィル=スミスやトミー=リー=ジョーンズがよくこのカビ臭い企画に出演OKしたものだなと思ったのですが、本編をみて理由がわかりました。本作は脚本がすごくいい。これに尽きます。企画書の概略で判断できるレベル。
巧いのは複雑になりがちな過去の選択による未来への影響が、5次元に存在するという異星人グリフィンという狂言回しキャラの導入で非常にわかりやすくなっている点。そして巧妙な伏線とその回収。本当によくできています。

もちろん1969年の風俗、ケープ・カナベラル基地、サターンロケットなどの特撮効果も素晴らしい。シリーズお得意の悪ふざけのギャグももちろんあります。でも3作目の本作ではギャグではなく泣かせがメイン。これがかなり泣かせる話として成立しています。

いい意味で、いかにもハリウッド的な映画です。

2012/6/2 Saturday

ダーク・シャドウ

Filed under: - dekaino @ 17:37 このエントリをはてなブックマークに追加 若祉激cΔ里呂討Bookmark被リンク数

ティム=バートンのダーク・シャドウを観ました。主演はジョニー=デップです。

70年代のアメリカテレビドラマのリメイク作品です。オリジナル作はゴシックホラーですが、微妙に安っぽい作りがいい味を出していました。残念ながら日本語版は制作されていません。本作は、そのいい味具合を活かしたコメディー要素がかなり加わっています。

怪奇大作戦と怪奇大家族の関係と言えばいいのか? とにかくホラーものってギャグやコメディと非常に親和性が高いんですよね。クトゥルフ神話だってホラーとしては消費されつくしてもはやギャグのネタ元扱いですから。ポニョしかり、栞と紙魚子しかり、ニャル子しかり。

舞台は1970年代のアメリカ東海岸メーン州の漁港町。シニア層目当てでかなり忠実度の高い70年代の街と音楽と風俗を再現しています。
ティム=バートンらしい残虐かつバカらしくちょっとエロい、エログロナンセンスな風味の吸血鬼ホラーコメディにしあがっています。

ジョニー=デッブ演じる主人公は真面目ではあるけれども、決して善人ではなく(もはや人でもない)、でも悪人でもない(邪悪な存在ではあるけれど)。敵の魔女もただの自分の欲望に忠実な有閑夫人的なキャラ。振り回される街の住人はいい迷惑なのは確かです。

軽い感覚のおバカ映画として楽しむのが吉。

2012/5/20 Sunday

キラー・エリート

Filed under: - dekaino @ 0:48 このエントリをはてなブックマークに追加 若祉若のはてなBookmark被リンク数

キラー・エリートを観ました。
英国特殊部隊SASのOBが書いた実話ベースの小説を原案にしたアクション映画です。
時代は1980年、ソ連がアフガンに侵攻してモスクワオリンピックボイコット騒動があった、冷戦真っ盛りの時代。その少し前のオマーン内戦に介入していたSAS隊員に対する復讐劇から始まる物語です。

原案の小説のタイトルFEATHER MENは、SAS隊員OBが組織した非公式秘密結社。マスターキートンみたいなのが集まってる団体。オマーンの地方族長が息子を殺した元SAS隊員3名を暗殺してほしいと国際的暗殺組織(これまたベタな設定)に依頼します。

本作はSAS OBに敵対する3人のプロ傭兵たちが主役です。ロバート・デニーロも出てます。終盤に至るまだ、ずっと族長に捕まってる人質でしょぼい初老男扱いだったのに、最後に一発アクションを決めてくれます。やっぱデニーロかっこええわ。

スタントなしのアクションの連続で、往年の香港映画のような味付けです。政治的メッセージはほとんどなく、各国政府に近い筋は、アメリカもソ連も出てこず、イギリス旧植民地内に閉じています。まぁオーストラリア映画だしね。

政府の犬に甘んじず自由な狼となれ的なアウトローの価値観を貫き通し、最後には敵味方の枠を超えた大乱戦。それなりに納得のいく決着となりました。

あと謎の恋愛パートが混じりますが、こんなの要らないよね。 目玉付ゴム長靴のエピソードとかどうでもいい。パリでデートとか似合わない。リア充反対。そこさえ除けばひたすらアツく燃える作品です。

2012/5/4 Friday

武侠

Filed under: - dekaino @ 1:20 このエントリをはてなブックマークに追加 罩箴のはてなBookmark被リンク数

陳可辛(Peter Chan)監督の武侠を観ました。香港映画です。英題はWu Xia(音訳)またはSwordsmen(意訳)。なぜか邦題は捜査官X。英題も邦題もダサいことこの上なし。

1917年民国の時代、雲南省奥地にある製紙業が盛んで、一族ほとんどが劉姓という典型的な田舎の村で起きた強盗事件。よそから流れてきて村の女 阿玉(アユー)と結婚し劉姓を賜った男、劉金喜(リウ=ジンシー)。阿玉との間に子供もでき幸福に村で過ごしていた男が、偶然にもお尋ね者だった強盗2人を殺してしまい、村の英雄だと祭り上げられます。しかし県(地方役所)から送られてきた捜査官 徐百九(シュウ=バイジュウ)は、実は劉金喜は武芸の達人で、身分を隠して逃亡しているお尋ね者ではないかと疑います。

民国時代(日本では大正)と、ちょっと時代が下りすぎてタイトルの武侠にそぐわない気が最初していました。案のじょう、前半は徐の脳内にしか武芸は出てこず、ただの武侠オタクの脳からあふれた妄想に振り回される純朴な村人の話かと思わされます。中盤以降、ところがどっこい実は西夏族の殺し屋集団の頭目の息子 唐竜(タン=ロン)でした(ΩΩΩ<ナンダッテー)みたいなウルトラ展開が続き、本格的以上の武侠ドラマが繰り広げられます。

雲南の寒村の日常の風景描写がエキゾチックで美しく、それにも増して格闘シーンがド派手で、緩急きっちり押えた映像は見事です。
徐の訳で金城武が出演するせいで、日本でも全国公開されるみたいでラッキー。
中華武侠映画が好きな人は見逃せない作品です。

2012/5/3 Thursday

ももへの手紙

Filed under: - dekaino @ 19:15 このエントリをはてなブックマークに追加 吾膣のはてなBookmark被リンク数

ももへの手紙を観ました。
ももへの手紙
正直、初めて本作のポスターをみたときは、江口寿史のイラスト風の少女といがらしみきお風の男達というビジュアルに、コレ何? どんな層がターゲット? と思いました。Production I.G. どこに行くのー? って。

実は男たちは妖怪で人間ではないんですね。

目指す方向は最近のジブリ的な日本の田舎を舞台にした異形が出てくるファンタジーで、テーマは家族愛というところ。特に原作はなく完全オリジナルで、きっちり過去にヒットしたジブリ作品や他社の作品のヒット要因をマーケティング的に分析してすべて詰め込んだ理詰めの脚本になってます。ちょっとイヤらしい言い方だけど、作家性や芸術性は追求せずひたすら売れ線をねらった志向です。

それに反して作画はこれでもかと頑張り過ぎな絵作り。ここ数年の長編アニメではトップレベルではないんでしょうか? 止め絵もキレイでアクションもキレがよく、CGも違和感ありません。

声の演技もみんなうまい。優香は夫を亡くした母を違和感なく演じます。
ただ公開時期がちょっと微妙かな? お盆のころだったらどんぴしゃの企画だったと思います。

今年のゴールデンウィークアニメの中ではトップクラスの作品。

仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦

Filed under: - dekaino @ 17:58 このエントリをはてなブックマークに追加 篁≪ゃ蔀鴻若惹 鴻若若若弱ぇΔ里呂討Bookmark被リンク数

仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦を観ました。
超電王シリーズのように放送中の現役シリーズとは別の流れの大ショッカーシリーズです。過去の全ライダーと全スーパー戦隊が戦うという「おらすげえワクワクしてきたぁ」ってストーリー。鍵となるのは仮面ライダーディケイドとゴーカイジャーのキャプテン・マーベラスという過去の全シリーズを操るチートヒーローの二大巨頭。

古き70年代の永井豪の○○vs△△シリーズにあるように東映のヒーロー対決シリーズはガチの対決せずに、なぜか共通の敵相手に共闘してしまいます。本作もその例に反することなく、キリコ=キュービーばりに実は悪に染まったふりをしてたんだぜ的燃える展開があります。
正直、数あるお約束に縛られて、ストーリー展開はほぼ自由度がないので、バラエティあふれる味方と敵を楽しむのが正しい本作の鑑賞法。とにかく物量で押せ押せとたーくさん出てきます。特撮で食ってる若者を救済する企画でもあるのでしょう。

それにしても現役のフォーゼとゴーバスターズの影の薄いこと。一応顔出しはしますがただそれだけ。つーかフォーゼは先輩たちがまだ卒業してないし、撮影時はゴールデンウィークではなくて春休みに公開する予定だったのだろうか?

とにかく物量で押せ押せとバブル臭い絵作りに抵抗がない方に向いた作品。

2012/4/30 Monday

劇場版テルマエ・ロマエ

Filed under: - dekaino @ 8:44 このエントリをはてなブックマークに追加 雁祉┐里呂討Bookmark被リンク数

劇場版テルマエ・ロマエを観ました。コミックビーム連載のビーム史上トップの大ヒット作品テルマエ・ロマエ(THERMAE ROMAE)の映画化です。
原作は古代ローマ時代の風俗の豆知識を披露しながらすすめられるコメディ仕立てのSF風呂マンガ、それをうまく映画化してます。特に前半は原作にほぼ近いストーリー展開で、後半から映画にだけでてくるデビューを目指す漫画家のタマゴ真美(上戸彩)が絡んで原作とは違うストーリーになっていきます。
劇場版テルマエ・ロマエ
一般的には映画ってそれなりの製作費があるので、マンガ原作より緻密で時代考証もきっちりなされるものです。しかし、本作に限ってはむしろ映画の方がゆるい。とてつもなくゆるいです。別にケチっているわけではなく、ちゃんとかけるべきところには予算を使っているのですが、要らないところには徹底的に安く上げる「ゆるぎなきユルさ(ちょっと自己矛盾)」が画面に満ち溢れています。そしてそのゆるさがいい感じにギャグになっています。

原作はそれなりに時代考証に気を使った作品でそれが面白さのコアとなっていますが、映画版はストレートに和風で古代ローマにはありえないデタラメだらけ。なぜなら原作同等の考証レベルを目指して原作と同レベルの小道具・大道具を用意していたら、いくらお金があっても足りないからでしょう。ここは割切りが肝心。

少なくともヴェスヴッイオ火山の壁画はモザイク壁画にしたいのでしょうが、そこはぐっと我慢です。この手の時代劇映画は馬がたくさん出して豪華さを演出するもの、戦闘シーンも馬車とか騎兵とかがんがん出したいところでしょうが、本作でお出ましになるのはロバ一頭だけ。おかげで皇帝自ら乗り出した親征だというのにあまりにしょぼい、フラッシュアニメ版を上回るユルーい剣劇シーンになってしまいましたが、そこもぐっと我慢です。
キリストのキも知らないルシウスが何気なく西暦を使っていても(当時はキリスト教徒ですらキリスト歴は使ってなかったと思う)それだってぐっと我慢。皇帝の手紙のラテン文が当時ありえない中世教会ラテン語だとしても、とにかくぐっと我慢(そもそも当時のラテン文は空白で単語を分かち書きする風習すらなかった)。

この我慢の積み重ねのユルさが笑いを産むのです。クライマックスの温泉施設が文字通りの掘立て柱を使った掘立小屋なのもご愛嬌。ローマ人なら石積みで作れよとか言わない。それでこそ、阿部寛の裸一貫の怪演技が生きてくるというものです。

鑑賞特典オマケの小冊子に書き下ろし漫画が載っててちょっと得した気分になれます。漫画誌ってこの手の小冊子特典がホント好きだよね。

日本映画の中で特筆すべきユルさと豪華さを兼ね備えたコメディ作品。意外と上戸彩が巨乳なのも再確認できます。入浴シーンもあるよ!

2012/4/28 Saturday

ジョン・カーター

Filed under: - dekaino @ 3:11 このエントリをはてなブックマークに追加 吾с潟祉若帥 のはてなBookmark被リンク数

ジョン・カーターを観ました。バローズの火星シリーズの第一弾「火星のプリンセス」の映画化です。
バローズって名探偵コナンとは関係なく(それはバーロー)、いまから20世紀前半に積極的に活動したSFや冒険ものを得意とする作家。ターザンシリーズの作者と言えば通りがいいでしょうか? 本作はいわゆる火星シリーズと呼ばれる中編連作の第一作を原作としています。バローズ本人が父が南北戦争の南軍に従軍していた職業軍人という世代であり、タイトルにもなっている本作の主人公ジョン=カーターも南軍の騎兵という設定になっています。

異世界冒険ものの古典なんですが、そんなに古びていないです。むしろ変にこっているエラゴンなんかより全然面白いです。A級作品として予算もふんだんに使っていて見ごたえがあります。
主人公の特殊能力(?)が高くジャンプできるだけとかちょっと怪力ってだけなのがシンプルで新鮮です。昔の空を飛べなかった頃のスーパーマンみたい。空を飛べない初代ガンダムの方が大気圏中でぶんぶん空を飛んじゃうVガンダムより殺陣が面白いというのに通じます。

ただヒロインの火星のプリンセスが美女かどうかはちょっと怪しいですけど。まぁレイア姫よりは間違いなく美人でしょう。

まだまだ原作に続きがあるので、いくらでも続編が作れるのがいいですね。まぁ映画じゃなくてTVシリーズとしてスビンオフした方が商業的には目があるかも? ターミネーターのサラコナークロニクルズよりは面白く作れそうです。

Black & White

Filed under: - dekaino @ 2:42 このエントリをはてなブックマークに追加 Black & WhiteのはてなBookmark被リンク数

Black & Whiteを観ました。原題はTHIS MEANS WARです。
この邦題は全くの謎。黒人男と白人男が女を取り合うって話なら納得いきますが、本作は白人男2人が金髪女を取り合う話なので違います。いったいどこからこんなタイトルを思いついたのか見当もつきません。
Black&White

この金髪女がもうビッチとしか表現しようがないビッチ女。2chで袋叩きになるの間違いないビッチ脳の女が二人の男を天秤にかけます。でも市販品の品質評価をする会社で主任やっていて、仕事はできるらしい。アメリカでは仕事さえできればビッチが許されるのだろうか!?
男はいくら仕事ができてもセクハラ種馬男は非難されるのになー

もうとにかく韓流ドラマか昼ドラかってくらいビッチ ビッチ チャプチャプ らんらんらん♪状態で男を振り回しまくる映画です。でも振り回される男たちのアクションシーンだけはハリウッドらしくバリバリにかっこいいのがギャップがあって面白い。
オマイらイケメンで腕っぷしも立つんだから、こんなビッチ相手にしなくてもいいだろうに。

仕事は充実してるけど結婚に縁がない女性向けのファンタジー作品。

2012/4/21 Saturday

バトルシップ

Filed under: - dekaino @ 21:14 このエントリをはてなブックマークに追加 激のはてなBookmark被リンク数

バトルシップを観ました。
うーん数ある敵対的な異星人とのファーストコンタクトものとしては、かなりおバカな部類。
何も考えずに、来タ 戦ッタ 勝ッタって具合で地球人側の都合だけでストーリーが進みます。

しかも勝った要因が単なるラッキー的要素だからなー
たまたま敵の通信線が壊れた
たまたま大規模海戦演習(リンパック)をやってた
たまたま古い戦艦が動態保存してあった

もうちょっと、こんなこともあろうかとって設定にしないと燃えませんよ。
つーか、敵のテクノロジーでなぜかレーダーが使えず、ミノフスキー粒子下の有視界戦闘みたいなバトルになってますが、そういう条件だったら水上艦より断然潜水艦の出番でしょ? リンパックに潜水艦が参加してないわけないし。なんで駆逐艦で潜水艦同士のボードゲームみたいなことやってるのか謎です。
敵の通信の阻止だって、地球の通信衛星を止めるなり動かすなりすればいいだけでしょ。なんで自分の地上局をぶっ壊さないといけないのか?
ま、そういう理屈を考えずに、CGみてわーすげー かっこいー と楽しむべきものなのでしょう。

乱暴にまとめれば、ニートに余計な夢を与える映画です。ニート率が高い国ではヒットするかも?

妄想1「いつか僕も脱ニートして地球を救った英雄になるんだ!
妄想2「そのためにすぐそこのコンビニからチキンブリトーを奪取する準備もできている。
妄想3「後はチキンブリトーを所望するかわいい娘さえいれば…

2012/4/14 Saturday

ヒューゴの不思議な発明

Filed under: - dekaino @ 12:23 このエントリをはてなブックマークに追加 ャ若眼筝茘違堺、里呂討Bookmark被リンク数

ヒューゴの不思議な発明を観ました。ベストセラー児童文学のThe Invention of Hugo Cabretを映画化した作品です。
フランスのパリの鉄道網の中心リヨン駅に隠れ住む少年の物語。物語の舞台はパリですが、原作小説の作者はアメリカ人で、原著も英語で書かれています。
邦訳版は人名地名はフランス語読みとなっており、タイトルも「ユゴーの不思議な発明」となってます。北欧(古ゲルマン)神話のオーディンの家来の鴉 Hugin(フギン)が由来の伝統的名前で、フランスではユゴー、英語ではヒューゴーと読みます。

映画はもちろん登場人物は英語を話し固有名詞も英語読みです。映画の邦題もどういうわけか小説の邦訳のタイトルのユゴーは採用せず、ヒューゴの不思議な発明となっています。
だからと言ってフランスに愛がないわけではなく、フランス文化、特にフランス発祥の映画文化へのリスペクトが強く感じられるお話です。

予告編では現代より昔の時代のヨーロッパの駅に住む機械好きな少年と知り合いの少女が冒険する映画だよってメッセージしか伝えていなくて、ありがちなアクション映画かと思っていました。まさかリュミエール兄弟とかジョルジュ=メリエスが出てくる話だったなんて予告編からじゃ全然わからない。もし知っていればもっと早く観にいったはず。予告編の作り方間違っている。19世紀〜20世紀初頭の職人の手先の匠の技術からなる工芸品が大きいテーマとなっており、自動書記する機械人形も物語で大きな役割を果たします。
きめ細かい時代考証がなされており、映画後半はさながらNHKだかナショナルジオグラフィックが製作したメリエスの伝記番組のようなリアリティあふれる再現映像が楽しめます。これがまたいいんだよね。

月世界旅行(メリエス)

ハリウッド作品らしくリュミエール兄弟やメリエスを持ち上げる反面エジソンのエも出てこないあたり、本当にエジソン的なものが嫌いなんだろうなと思わされます。でもできればメリエスが落ちぶれていく原因となったライバルの映像作家(たとえばフライシャー兄弟)やビジネス上の敵(たとえば邪悪なエジソン!)についても公平な視点で描写して欲しかったと思います。戦争だけが原因ではないんだよね。そこをぼやかして仕上げているあたり児童文学の限界なのかも知れません。

フライシャー兄弟が道化師ココ(インク壺小僧)でやっていたように、メリエスも劇場でフイルムを使ったトリックで手品興行していたことは間違いないわけで、資料が散逸しているのはわかるけど、そこを想像力で補って再現してほしかった。今の映画とも昔の無声映画とも違う、生パフォーマンスとフイルム上映のコラボって今でもすごく魅力的だと思うのです。

映画史初期の熱い空気を感じられる良作。アクション映画でもファンタジー映画でもなく、ノンフィクション作品として楽しんでほしい作品です。

2012/4/8 Sunday

ALWAYS 三丁目の夕日’64

Filed under: - dekaino @ 0:43 このエントリをはてなブックマークに追加 ALWAYS 筝筝紊'64のはてなBookmark被リンク数

ALWAYS 三丁目の夕日’64を観ました。ALWAYS 三丁目の夕日ALWAYS 続・三丁目の夕日に続く第三弾です。
シリーズ初の3D化らしいのですが、私が劇場に行った頃には2D版しか上映してませんでした。3Dって高い上に目が疲れるだけなので主要ターゲット層である高齢者にはハードル高いのかもしれません。2D版で細々とロングラン上映という戦略のようです。

昭和39年東京オリンピックの年、もう昭和30年代も最後の最後となってしまいました。東海道新幹線も開業しています。
第一作目から原作にかなりの脚色が入っていましたが、本作に至ってもう原作の成分はほとんど消え失せ、100% 山崎貴ワールドとなっています。時代的にももう化け猫や化けタヌキが出てきそうもなく、原作独特のユルユルな感じが皆無です。

テレビ局プロデュースの映画にありがちな主要キャラ女性化という原作ハックの犠牲となった六ちゃんですが、本作でめでたく結婚することになったようです。また山崎監督の思い入れがある茶川先生の家庭事情ネタもしつこくしつこく続けられます。今回の最大の原作ハックの犠牲者は茶川先生。ここまでダメダメな作家じゃないのにひどい扱い。劇中でも言ってたけどヒロミさんのヒモになってます。
ただ、鈴木オートのとこの一平が半端にエレキギターやってるところだけは笑えました。

もはや当時の風景をCGで再現というのもインパクトが薄く凡庸な出来で、3D撮影のための制限や撮影コストアップなども考えると、興行的には厳しい感じです。ROBOTのドル箱シリーズもそろそろ終焉を迎えるのだろうか?

最後の新婚旅行に出発した時の空から見た夕日のシーン。明らかに富士山よりずっと右側(北側)に日が沈んでいきます。
あの角度は間違いなく真夏の夕日で季節的におかしい。調べてみると都内では11月〜2月は富士山より左側(南側)に日が沈むはず。オリンピック以後で一平がまだ卒業する3月より前なのだから、間違いなく矛盾します。昭和39年をリアルに再現というのを売りにしている割に、季節感というリアルな要素に無頓着なのが残念でした。

昭和30年代に思い入れがある人には安心してすすめられます。次回はアポロ11号? それとも大阪万博か?

2012/4/1 Sunday

CCTV大富

Filed under: - dekaino @ 2:55 このエントリをはてなブックマークに追加 CCTV紊уのはてなBookmark被リンク数

2012年4月1日からスカパーのまるごとパックにCCTV大富が入りました。
中国のテレビチャンネルです。前までは中文のみの放送でしたが、まるごとパック入りしてからは字幕または日本語吹替えが入るようです。
ニュース番組にも同時通訳が入ります。中国のニュースはなかなか興味深いものだらけ。北朝鮮のロケット発射騒ぎも日本とはだいぶ温度差があるようです。台湾国会の騒ぎも日本ではほとんど報道されませんが中国大陸の人たちはかなり関心を持っている様子。

中華ドラマも帯番組でガンガン放送されるようなので期待します。
4月に放送されるドラマは搭錯車という歌姫とその父の物語。搭錯車とは父の生業の廃品回収に使う大八車みたいなものらしい。検索すると結構ヒットするので有名な作品なのかな?

カーネーション最終回

Filed under: - dekaino @ 2:09 このエントリをはてなブックマークに追加 若若激с恰腟のはてなBookmark被リンク数

(この記事はエイプリルフールネタです)

朝の連続テレビ小説カーネーション
コシノ三姉妹の母親である小篠綾子の一生を元ネタにしたNHK連続ドラマも3月31日に最終回を迎えました。

晩年期、役者が尾野真千子から夏木マリに変わってから、やりたい放題のババアが周囲を混乱させつつも最終的にはいい方向に決着がつくという、島耕作も驚きの予定調和連発のストーリーで、さぞや視聴者の老人たちも溜飲が落ちまくりだったと思います。
NHKの老年層へのコビ売りには凄まじいものがありますね。

これは最終回でも何か一発やらかすだろうとも思っていたら、1つ前の30日(金)の回ではやくも主人公の糸子が死んでしまいました。最終日はどうなるのかなとハラハラドキドキでみたら、これまた凄かった。

このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。

なんと、病院でいったん死んだはずの糸子、キセキの復活で甦ります。
「三途の川の前で、お父ちゃんに帰れと言われたわ」
駆けつけた娘、孫たちが、まさか!?と疑っていると、目の前でミシンを踏み出し健在であることを見せつける糸子。老人力を武器に前にも増してワガママ放題を貫きます。平成23年のだんじり祭には気勢(奇声?)を上げて山車に乗る始末。もう彼女を止められるものは何もない!
これが真の意味でのドタバタ落ちってやつなんですな。

タイトルのカーネーション、糸子が好きな花からつけたタイトルという説明でしたが、劇中にそのような描写はほとんどなく、不思議に思ってました。実はリインカーネーション reincarnation (キリスト教での魂の再生、再受肉、復活を意味する言葉)の略だったんですね。クリスチャンだった糸子にふさわしいタイトルだと思いました。

最後に出たテロップ 「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。
糸井重里も脱帽です。

LONG LIVE ITOKO FOREVER!

2012/3/31 Saturday

ドリームワークスの長ぐつをはいたネコ

Filed under: - dekaino @ 12:50 このエントリをはてなブックマークに追加 若若鴻激ゃ海里呂討Bookmark被リンク数

ドリームワークスの長ぐつをはいたネコを観ました。東映動画の長編じゃなくて、シュレックにでてくる長ぐつをはいたネコのスピンオフ作品です。

舞台はスペイン。長ぐつをはいたオス猫プスと、すりが得意な爪のないメス猫キティ、プスの幼馴染で頭脳担当のタマゴ人間ハンプティ=ダンプティの3人(匹?)組の珍道中の物語です。スペイン語ってアメリカ人にとって一番身近な外国語なんでしょうね。特に西海岸だとそうっぽい。

主役の長ぐつネコにプスという名前がつきました。この名前は本作からなのかな? プッシーからきた愛称かと思いますが日本語版にするときにもう少し工夫すればよかったかも。もともと長くつネコって頭脳担当のキャラだったと思いますが、さすがに頭脳担当が主役だとアクション作品として話が進まないので、剣とダンスの達人で、裏技として愛くるしい子猫のまなざしを駆使するキャラ設定としたみたいです。日本語吹替はシュレックから引き続き竹中直人が演じます。やっぱ竹中直人は演技うまい、素晴らしいですね。
プスとハンプティダンプティ
テーマは親友との友情、そして裏切りと和解ってところでしょうか? 不二子っぽい役のメス猫キティは男勝りで活発な娘だがいまいち他の2匹に比べて単なるきれいどころの扱いで影がない薄い感じで残念。もし続編が作られるなら彼女が中心の物語となるのかもしれません。
それにしてもハンプティ=ダンプティって何者なんだろう? マザーグースの歌とは違って結構丈夫で、高い所から落ちても割れたりしないみたいだし。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

Filed under: - dekaino @ 11:58 このエントリをはてなブックマークに追加 祉菴のはてなBookmark被リンク数

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いを観ました。
予告編の出来かかなりよく、予告編だけで言えばここ数年でトップクラスだと思います。予告編だけよくて本編がダメとか、予告編だけ見れば十分で本編は冗長なだけという映画はよくありますが、本作はそういうことはなく、本編も大変見ごたえがある作品でした。

予告編でわかる通り、911で父を失ったアスペルガーの気がある少年が、父の残した謎を追う小冒険を通じて、父の死を受容するまでの心の癒しのプロセスの物語なのですが、本編はもっと複雑かつ想像よりももっと暖かいストーリーです。
ニューヨークという移民の街と住民たちとの交流、母親は息子に無関心で放置していると思っているのは当の息子だけ。なかなかによく練られたシナリオで、しかもお涙ちょうだい風に泣かせるぞと気負っていない演出が好感もてます。

そして主人公の祖父も両親(高祖父)を米軍のドレスデン爆撃でなくして心に傷を負っているという設定のあたりはいかにもハリウッドらしい。正義とか悪とは愛国心的なものから距離をおき、このような紛争そのものが悲しく憎むべきという姿勢を打ち出しています。

911事件後10年という区切りにふさわしい作品だと思います。

2012/3/18 Sunday

ライアーゲーム -再生-

Filed under: - dekaino @ 17:12 このエントリをはてなブックマークに追加 ゃ≪若蚊若 --のはてなBookmark被リンク数

ライアーゲーム -再生-を観ました。ヤングジャンプ連載の人気漫画が原作で、TVドラマと映画もつくられており、本作は映画版ライアーゲーム ザ・ファイナルステージの続編にあたるらしいです。

私はまったく原作もドラマも前作の映画版も見ておらずまったく予備知識がありませんでした。その意味で多部未華子が演じる篠宮優(しのみやゆう)とまったく同じ視点でみることができました。いきなり1億円の札束を送りつけられてなぜか2億円の負債を背負うというまったく理不尽かつリアリティも説得力もないストーリー展開にちょっとげんなりしましたが、いわゆるライアーゲームというゲームの仕組みはまぁまぁ面白かったです。といっても、きれいごとだけで回る心理戦がカイジやらアカギの福本伸行作品とは全然違ってぬるいですね。
そもそもせっかく1億円の現ナマもらっててそれを全く活用しないのは理解できないし、若い女は色仕掛けとかすればいいのに、ただ配布された20枚のコインだけで駆け引きってのが現実離れしてますね。最後のオチもキレイ事すぎてあーあという感じ。

主役の篠宮(多部未華子)だけがキレイ事をいうのなら、まぁそういうキャラってことで納得もできますが、すべての登場人物がコイン以外の駆け引きをしないのがなんだかなぁと思いました。
それでも、篠宮が最初から最後まできったり優等生を貫き、多部未華子のイメージダウンにつながるような要素が皆無なのには感心しました。異性関係すらまったくでてこないのがすごい。
また、篠宮の卒業後の進路がどうなっているのかまったく出てこないのはどういうことなんだろう? いきなり拉致予告されたらまず就職予定の会社に相談したり知らせたりするんじゃないのか? 帝都大の卒業式で卒業生総代として答辞するくらいの優等生なら、立派な企業に就職内定しているはず。それを描写することで就職活動に苦労している若年層の反感を感じさせるのを避けるため、あえて卒業後の進路をぼやけさせているのだろうか?

フランス映画ではホームドラマが成立しないって話を聞いたことがあります。王も貴族もいない市民みな平等なフランス共和国という建前とは裏腹に元貴族と元平民とではものすごい格差があるため、市民みなが納得する平均的生活というものが表現しようがない。それでフランス映画には質の高い恋愛映画はあってもホームドラマはないんだという話です。
大学卒業後社会人1年生の平均的姿を描写しない本作をみると、日本もだんだんフランスみたいな平均的イメージが存在しない格差社会になりつつあるのかなと思わされます。

なんか全然関係ない話になりましたが、多部未華子の優等生っぷりを堪能する娯楽作品としてはよくできているおすすめ映画です。

2012/3/11 Sunday

特急あさぎり 沼津への旅

Filed under: - dekaino @ 23:20 このエントリをはてなブックマークに追加 号ャ 羃惹乾吾のはてなBookmark被リンク数

2012年3月17日のダイヤ改正で、いままで新宿〜沼津間を運転していた特急あさぎりの運転区間が新宿〜御殿場に短縮されます。車両も小田急RSEとJR371系双方とも引退し、ダイヤ改正後はMSEが運用される予定です。

せっかくなので、沼津まで直通特急に乗る旅に出ました。

本厚木駅の窓口で発券した特急券と乗車券
本厚木駅の窓口で発券した特急券と乗車券

せっかくなのでグリーン券と張り込みました。371系やRSEは2階立てのグリーン席があるのです。残念ながら後継のMSEは地下鉄直通規格のため2階席はありません。

371系車両 (2012/3/9 沼津駅で撮影 あさぎり6号)
JR東海所有の371系(沼津駅で撮影)

新幹線カラーの素敵な車両。光るグリーン車のマーク!!
グリーン車のマーク

ホームの乗車位置マーク
グリーン車は3号車と4号車。本厚木駅のホームの乗車位置マークも17日には消されてしまうのだろうか?

371系グリーン車内部
これがグリーン車内部。1列+2列構成でゆったりしています。JRグリーン席の原則通り。

本厚木から1時間14分で沼津駅に到着。
沼津駅
あいにくの雨です。

駅から沼津港まで歩くと20分くらいです。途中、港までの貨物線の廃線後にできた遊歩道を歩きました。
沼津の梅
2012年は厳冬だったせいか梅の開花がおそかったようです。遊歩道の梅も3月だというのにまだ五分咲き。

あいにくの雨で鉛色してる沼津港の海。
沼津港
沼津港は観光地化してます。早朝は漁師と市場仲買人が働き、遅い時間は観光客がわんさかやってきます。

港にある有名店魚河岸丸天tvkでCM流してます。平日で雨が降っているというのに行列ができていました。
丸天丼
30分ほど並んで丸天丼をいただきました。でかくて美味い! 味噌汁もアラ汁で美味いのです。味噌汁お替り自由です。

実は沼津港と沼津駅の間は、南北循環バスビーバスというワンコイン100円で乗れるバスが運行しているのですが、3月末で廃止だそうです。どうやら沼津市の市議会で事業仕訳けにひっかかって補助金カット→廃止ということらしい。
帰りは港から駅までこのビーバスに乗りましたが、雨天だったせいもあってかなり混雑していました。利用客は結構いるようです。それにしても沼津の公共交通がどんどん寂れていく。大丈夫なのか? 沼津!

さて、帰りも同じく371系車両の特急あさぎりで帰りました。
特急券
乗車券
切符は沼津駅のみどりの窓口で購入。帰りは一般席です。それでも特急なので十分に快適でした。

これで日帰り沼津海鮮グルメの旅は終わりです。

TIME/タイム

Filed under: - dekaino @ 3:08 このエントリをはてなブックマークに追加 TIME/帥ゃのはてなBookmark被リンク数

映画タイムを観ました。原題はIN TIME。さすがにTIMEだと商標とれないし検索できないしつらすぎます。
予告編はとってもかっこいいアクション+ハードなSF設定の硬派な作品っぽいのですが、そこはハリウッド仕様にて非常に軟派なおバカなお色気アクションに仕上がっています。

時間が通貨として扱われる格差社会というアイデアは資本主義批判にありがちなネタではあるのですが、本作ではそのレベルに至りません。
というか、設定そのものがちゃんと説明されないので、主人公たちが何と戦っているのかボケボケです。資本家と戦い貧困層を助ける義賊ってことなの??
時間が切れると誰でも即死って設定は、まぁそういうテクノロジーがあるんだよねで誤魔化すにしても、時間が消費される描写ばかりで生産されるシーンがまったく出てこないので、何が何だかわかりません。

とにかく資本家は人民から時間を搾取してる搾取してるとか言ってるけど、逆に労働の対価として時間を支給したり、時間をローン貸ししたり、搾取どころかむしろ供給してるんじゃないかと思えます。出生時にみんな50年ずつ(自然の寿命が25+50の75年として)巻き上げられて、それを流通してるなんて設定があるならまだ理解できるんだけど。でもそうだったら主人公たちは産院とかに殴り込みにいくのか? それはそれで映画として面白いのか疑問だ。

劇中で100万年の時間がすごいプレミア的に表現されてますが、冷静に考えるとこんなのニューヨーク市800万人が1.5ヶ月も生きてたら消費されて消えちゃう程度の些細な量なんだよね。時間の生産の仕組みがわからないから何がどうすごいのかわからない。例のパパさんも時間ローンの利子とギャンブルで稼いだだけで、時間を生産しているようには思えないし。だいたい時間ローン事業って元が取れるんだろうか? だって借り手が死んじゃったらほぼ100%回収不能だからリスク高すぎだよね。年利30%なんてむしろ慈善事業に近い安さ。これで利益が出るとは思えない。

とにかくすべてのキャラが25歳かそれ以下の少年少女で、暴力あり、エロあり、カーチェースありと、最後に安っぽい世直し宣言(宣言だけ)って、ある意味ですごい作品です。

2012/3/9 Friday

friends もののけ島のナキ

Filed under: - dekaino @ 1:41 このエントリをはてなブックマークに追加 friends 絣吟のはてなBookmark被リンク数

friends もののけ島のナキを観ました。
有名な児童文学「泣いた赤鬼」を翻案した3D CGアニメです。3Dと言っても多分に2Dアニメートされまくりで手作り感あふれる映像です。
ストーリーはベタベタなお涙ちょうだいモノです。原作通り真の主役は青鬼(グンジョー)、声を演ずる山寺宏一やっぱり巧いね。悪役トリオはFROGMANが演じます。これは鷹の爪での恩返し的友情出演なのだろうか?
青鬼(グンジョー)
キノコが美味しそう。放射能が蓄積してるとおどされても食べたくなってしまうキノコ映画でもあります。キノコ万歳。

2012/2/18 Saturday

ロボジー

Filed under: - dekaino @ 23:32 このエントリをはてなブックマークに追加 吾爾里呂討Bookmark被リンク数

ロボジーを観ました。矢口史靖監督の老人とロボットを題材にした軽いコメディタッチの作品です。
主演はミッキー=カーチス、ただしクレジットは五十嵐信次郎名義。独居老人なのですが、生活とか人間関係の描写がものすごくリアルですごい。娘夫婦と孫との間に流れる微妙な空気とか、病院での老人仲間に対して見栄はったりのくだりが絶妙にリアルです。それに対し、ロボットを開発したという弱小メーカー木村電器って設定があまりにもリアリティがない。そもそも白物家電専業メーカーって何よ。そんなの21世紀の日本に生き残ってるわけないでしょうに。こういうバカバカしい嘘で話が動く作品は、嘘以外の部分ののリアリティが大事なんですよ。リアルな設定の中で堂々と嘘をつくからこそ本当に思えてしまうのがミソなのに、白物家電専業メーカーってだけで胡散臭すぎてダメです。ニュー潮風って名前にしたいって理由だけでそうしたのなら悲しいです。

そして吉高由里子が素晴らしい。はーいステップジュンがそのまま大きくなったような理系女性。メガネかけてないのがちょっと残念ですが、いい表情でロボ萌えを表現します。
ロボット好きには物足りないかもしれませんが、リケジョ好きにはたまらない映画??

ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵

Filed under: - dekaino @ 16:49 このエントリをはてなブックマークに追加 祉 藥篁gI 荀気里呂討Bookmark被リンク数

ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵を観ました。STUDIO4℃製作の長期シリーズ企画 第一弾です。

決して子供に見せてはいけない残虐表現アニメと言われてますが、確かに血しぶきがすごいけれども、イデオン発動編に比べたらそんな過激でもない気はします。エロ度もそんなでもないし。
本作は、原作のヤング編の最初からグリフィスがお姫様と仲よくなるあたりまで、本当に序盤の序盤だけのアニメ化。それでもゾッドが出てきたりそれなりの見どころはあります。
自作は4ヶ月後の6月公開予定。ガンダムUCみたいに数か月ごとに新作を公開していく21世紀式プログラムピクチャー企画のようです。しかしこのペースじゃ12作くらいやっても連載中のタイムラインに追いつかない気がします。

とにかく人手をかけてうねうね動くアニメ映画です。劇中に出てくる敵キャラも怖いですが、エンディングの延々と続くハンドル名はちょっと怖かった。そんな作品。

2012/2/12 Sunday

劇場版宇宙刑事ギャバン

Filed under: - dekaino @ 8:11 このエントリをはてなブックマークに追加 雁絎絎篋c海里呂討Bookmark被リンク数

劇場版宇宙刑事ギャバン もとい 海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIEを観ました。
ギャバンいいよね ギャバン。本放送当時も衝撃的だったけど21世紀でも衝撃です。大葉健二 元気すぎる、アツ過ぎる、若さって若さって何だ!的過ぎます
昭和のメタルヒーローの原点のギャバンを知らない人も見て損はないです。

ただし ミミー(叶貴和子)は出ない。残念。

2012/1/16 Monday

アクエリオンEVOL

Filed under: - dekaino @ 23:43 このエントリをはてなブックマークに追加 ≪EVOLのはてなBookmark被リンク数

アクエリオンEVOL第3話 どげせん!!

2012/1/9 Monday

ワイルド7

Filed under: - dekaino @ 17:27 このエントリをはてなブックマークに追加 ゃ7のはてなBookmark被リンク数

ワイルド7を観ました。往年の名作マンガの映画化です。
かなり現代風にアレンジされていますが、バイクと銃器のアクションという基本ははずしません。キャラクターも原作からだいぶ変更されています。
カーアクションとかバイクでノーヘルとか日本映画の限界に挑戦している点は評価できますが、ハリウッドを超えるほどではない。まぁ挑むことに意義があるということか。でっかいトレーラーとかはいい味出してると思います。

今の若者ってバイクに興味なさそうだからなぁ… もっと昔のファン世代に向けた宣伝をすれば売れそうな潜在力はあると思います。

2012/1/4 Wednesday

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

Filed under: - dekaino @ 14:23 このエントリをはてなブックマークに追加 激с:ゃ潟激/眼若鴻祉潟のはてなBookmark被リンク数

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコルを観ました。M:i:IIIの直接の続編にあたります。
Bad Robot Production作品で、プロデューサー名にJJエイブラムスの名がありますが、本作の脚本・監督にJJの名はありません。本作の監督は、あのアイアンジャイアントMr.インクレディブルレミーのおいしいレストランで有名なブラッド=バードが、実写作品の監督に初挑戦しています。たしかにちょっとアニメっぽい表現がありますが、テンポがよいアクション映画として巧くまとめています。

話の設定もよく出来ており、アメリカ政府の支援を全く受けられない困難な状況、チームが限られたリソースの中で全力を尽くすというマンネリ要素を排除したいかにも劇場版らしいストーリー。いつもの変装ギミックもこの理由で使えないって言い訳することで、トムクルーズ出ずっぱりが可能となりました。変装できちゃうと変装中は別の役者になっちゃうもんね。

予告編でいきなりクレムリン宮殿が爆破され、ドバイの高いビルの外壁でロープを使ったアクションシーンが出てきますが、こんなのはごく一部、アクションシーンは盛りだくさんです。クルマを使ったアクションもたくさんあって、惜しげもなくぶっ壊します。
ブラッド=バード監督は人妻をヒロインにすることが多いことで有名(?)ですが、本作も恋愛要素のヒロインは主人公イーサンの妻! とにかく独身女性には萌えない体質のようです。

私は本作を1月1日の午後、海老名市で観たのですが、ちょうどクライマックス ミサイルが打ちあがった頃に鳥島が震源の地震が発生! 震度3〜4で揺れました。最初のうちはすごい臨場感だなと思っていたらどんどん揺れが大きくなって、これマジ地震だ!と気づいたころにはもうどうでもいいやって気分でした。上映も何事もなく続行してたし。珍しい経験をしました。

観光名所を案内するトラベルムービーとしてもよくできていると思います。おすすめのアクション映画。

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