でかいの日記帳

2020/11/15 Sunday

十二単衣を着た悪魔

Filed under: - dekaino @ 11:07 このエントリをはてなブックマークに追加 篋茵c薛のはてなBookmark被リンク数

十二単衣を着た悪魔を観ました。原作は内館牧子の小説とのことですが未読です。でも源氏物語のあらすじくらいは知っています。それで十分楽しめる作品なのです。

現代人が平安時代にタイムスリップとかいうネタはありきたりですが、本作は源氏物語の小説世界に現代の就職活動中の大学生が迷い込むという、ちょっと異世界転生ラノベのナーロッパ的な平安時代の宮中物語なのです。
しかも、源氏物語で光源氏の敵側である悪役のひとり弘徽殿の女御の視点で描かれていて、それはそれで面白い。本当にこわいグリム童話的な、源氏物語を貫く宮中の勢力争いが垣間みれます。
弘徽殿の女御は女性ながら表舞台でどうどうと政治その他をしたいという現代でススんだ女子という設定。ただその野望の説明で玄宗皇帝と楊貴妃を引き合いに出すなら、玄宗の父方の祖母の中国市場唯一の女帝、武則天を例に挙げないのは不自然極まりない。観客が武則天(akak則天武后)知ってるとは限らないと配慮した演出なのだろうか? いやふつう玄宗皇帝の方が知られてないよね、楊貴妃はともかくね。

弘徽殿の女御
弘徽殿の女御は三吉彩花が演じます。眉毛はあるしお歯黒はしてませんがそれ以外はまあまあちゃんと歴史考証されたお召し物です。ただメイクは完全に現代風ですね。

主人公のライメイ(雷鳴?)は現実世界から源氏物語の解説パンフレットを持ち込んでおり、これから物語世界でどんな事件が起きるのか正確に予言することができたため、陰陽師として宮中と関わることになります。観客も源氏物語の知識があれば主人公と連動して予言力を発揮できます。ここらへんとても楽しい。史実を基にした大河ドラマを観ている気分ですね。

ところが、現代基準ではろくでもないダメ男である光の君が人生で一番不遇であろう須磨での蟄居に入る直前で主人公は現代に帰還してしまうんですね。ここで主人公は現代の便利グッズをたくさん持って源氏物語世界に帰ろうとする。ここらへんはもう源氏物語を知ってるだけに予定調和的にまた源氏物語世界に戻れると思っちゃうんですが、そこがどんでん返しなのですよ。と言われても源氏物語を知らない人にはまったくどんでん返しになっていないというこれまた教養の有無により受け取り方が全く異なる作品なのです。

本作見どころは、伊藤健太郎と伊勢谷友介のスキャンダル俳優が出ているだけではないわけで、できれば源氏物語のあらすじくらいは調べてから観賞するとより楽しめると思います。

夜明けを信じて。

Filed under: - dekaino @ 8:58 このエントリをはてなブックマークに追加 紊篆<のはてなBookmark被リンク数

夜明けを信じて。を観ました。幸福の科学映画ですね。千眼美子名義の初映画「さらば青春、されど青春。」のリメイク、焼き直しです。本作にも千眼美子は同じ役で出演しています。違うの若き大川隆法役です。隆法の実子の大川宏洋から田中宏明に代わっています。要は宏洋がよほど気に食わないということでしょうね。

大筋はさらば青春、されど青春と同じストーリーなのですが細かいところが違ってます。箇条書きにすると

  • 隆法は在学時の司法試験受験で失敗するのだが、前作では司法試験だけでなく公務員試験I種も失敗する。むしろ司法試験に落ちたよりも官僚になれなかったのが大きな挫折ののようだった
  • ニューヨーク駐在中、本作ではいい仕事バリバリしてたことが強調されますが、前作では同僚の金髪娘に猛烈にアタックされた、しかし断ったところが強調
  • 商社時代の話は、同僚や関係者が集まって昔話の形で隆法のことを改装するという形式になった。寮母のおばちゃんのエピソードも追加?
  • 千眼美子演じる名古屋支社長秘書が退職してマスコミ業界に入り念願のニュースキャスターになり、隆法の初の東京ドームでの宗教イベントを報道する

かなり予算を節約して撮ってる感があり、正直しょぼいです。まあすでにある作品の焼き直しに予算かけられないよね。ネタとして観るにもインパクト弱い作品です。

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