日輪の遺産
日輪の遺産を観ました。浅田次郎原作の終戦間際の物語です。
浅田次郎文学によくある劇中の人物に過去を回想して語らせるという構造をそのまま映像化してあります。本作においては大正解の演出です。
カドカワブランドに恥じぬ子役女子のキラメキ具合がすごい。20名のローティーン少女の説得力といったら、よくもまぁこれだけ上手い子役たちを集めてきたもんだと思います。
ただ大人たちはちょっといけませんね。想定した観客層である老人にコビているのかも知れませんが、こんな綺麗ごとで済ましちゃいけない話なんだと思います。
マッカーサーもひどい。弱腰すぎる。大統領の座をねらう野心すらあったとされるマッカーサーが胃酸を手つかずで残すなんてありえないでしょう。
昭和天皇も役者の配役はなく玉音放送のいつものNHK音源の声だけの登場なんて、制作サイドはちょっと腰が引け過ぎじゃないかと。大人の事情気を使いすぎて作品をどんどんつまらなくしている感があります。
とはいっても大人や老人とは無縁の少女たちの演技は素晴らしい。本作の価値はそこにあります。
コメント »
この投稿へのトラックバック URI
https://wwws.dekaino.net/blog/index.php/archives/2011/10/14/970/trackback/
この投稿には、まだコメントが付いていません
Leave a Comment
改行や段落は自動で挿入されます
メールアドレスはブログ上には表示されません
利用可能な HTML タグ : <blockquote> <code> <em> <i> <strike> <strong>