でかいの日記帳

2018/2/17 Saturday

百年泥

Filed under: - dekaino @ 11:58 このエントリをはてなブックマークに追加 上拘羈イ里呂討Bookmark被リンク数

百年泥を読みました。今年2018年の芥川賞受賞作品です。芥川賞の小説の単行本を買うなんて初めてですよ。

これ夫の仕事の都合で南インドのチェンナイに在住している女性が書いた小説なんですね。
小説ももチェンナイを舞台にしたお話です。「私」がチェンナイで日本語学校の教師をやってるていの私小説です。たぶんジャンルは私小説でいいと思う、たぶん。

チェンナイは古い名前のマドラスの方が通りがいいかも? 私は2016年の9月から10月の間の3週間弱、仕事でチェンナイ郊外に滞在していたので気になって買いました。

まあ真実半分嘘半分のホラ話的な作品ですね。ティム=バートンのビックフィッシュとかトムハンクスが演じたフォレストガンプみたいな感じでかなりホラ吹き風味で、「私」に絡む人々の人生模様を綴ります。
すごい軽い感じの文体で今風なのでしょう。なろうけい小説サイトにあっても普通に読めると思います。

2013/12/29 Sunday

サムライエース休刊

Filed under: - dekaino @ 22:57 このエントリをはてなブックマークに追加 泣ゃ若剛のはてなBookmark被リンク数

サムライエースが2013年12月発売号で休刊するんだそうだ。
いきなり本誌で告知されてて驚いた。隔月刊誌ってダメなんだろうね。
ガンダムエースみたいに売り上げ伸びて季刊→隔月間→月刊と攻めていけるくらいじゃないとすぐ潰されてしまう。

いろいろ面白い作品が連載されていたんだけどなぁ。安彦のヤマトタケルに小池一夫原作の夢源氏剣祭文、夢枕獏の沙門空海とか。
ただ、人類資金だけは要らない。なんで現代を舞台にした話がサムライエースに載ってるかまったく意味不明。とにかくつまらないしね。まぁ映画化された作品のコミカライズを載せてテコ入れしようとしたんだろうけど、筋悪すぎ。そもそも映画もダメだったのに。

カドカワは辛抱足らない。また雑誌が消えます。コミックチャージもよかったのになぁ…

2012/12/23 Sunday

Kindle Paperwhite買った

Filed under: - dekaino @ 11:38 このエントリをはてなブックマークに追加 Kindle Paperwhite莢激cのはてなBookmark被リンク数

Kindle Paperwhite 3Gを買ったよ。3G回線費はAmazonが持ってくれる。太っ腹だよ。
ただし3G接続には制限があって、Amazonかwikipediaかtwitterかfacebookぐらいにしか接続できないらしい。また大きいサイズの電子書籍転送やパーソナル文書の転送も3Gでは不可でwifi接続は必須のようだ。

Kindle情報
Kindle Paperwhiteにもあった隠しコマンド
Kindle Paperwhiteでスクリーンショット
Kindle Paperwhiteで脱獄(JailBreak)

脱獄はできるみたいなんだけど、これで3G通信の制限をはずしたりすると刑事罰に問われそうだ。
いろいろカスタマイズして遊ぶにはKindleよりKoboの方が向いてると思う。

2012/4/14 Saturday

ヒューゴの不思議な発明

Filed under: - dekaino @ 12:23 このエントリをはてなブックマークに追加 ャ若眼筝茘違堺、里呂討Bookmark被リンク数

ヒューゴの不思議な発明を観ました。ベストセラー児童文学のThe Invention of Hugo Cabretを映画化した作品です。
フランスのパリの鉄道網の中心リヨン駅に隠れ住む少年の物語。物語の舞台はパリですが、原作小説の作者はアメリカ人で、原著も英語で書かれています。
邦訳版は人名地名はフランス語読みとなっており、タイトルも「ユゴーの不思議な発明」となってます。北欧(古ゲルマン)神話のオーディンの家来の鴉 Hugin(フギン)が由来の伝統的名前で、フランスではユゴー、英語ではヒューゴーと読みます。

映画はもちろん登場人物は英語を話し固有名詞も英語読みです。映画の邦題もどういうわけか小説の邦訳のタイトルのユゴーは採用せず、ヒューゴの不思議な発明となっています。
だからと言ってフランスに愛がないわけではなく、フランス文化、特にフランス発祥の映画文化へのリスペクトが強く感じられるお話です。

予告編では現代より昔の時代のヨーロッパの駅に住む機械好きな少年と知り合いの少女が冒険する映画だよってメッセージしか伝えていなくて、ありがちなアクション映画かと思っていました。まさかリュミエール兄弟とかジョルジュ=メリエスが出てくる話だったなんて予告編からじゃ全然わからない。もし知っていればもっと早く観にいったはず。予告編の作り方間違っている。19世紀〜20世紀初頭の職人の手先の匠の技術からなる工芸品が大きいテーマとなっており、自動書記する機械人形も物語で大きな役割を果たします。
きめ細かい時代考証がなされており、映画後半はさながらNHKだかナショナルジオグラフィックが製作したメリエスの伝記番組のようなリアリティあふれる再現映像が楽しめます。これがまたいいんだよね。

月世界旅行(メリエス)

ハリウッド作品らしくリュミエール兄弟やメリエスを持ち上げる反面エジソンのエも出てこないあたり、本当にエジソン的なものが嫌いなんだろうなと思わされます。でもできればメリエスが落ちぶれていく原因となったライバルの映像作家(たとえばフライシャー兄弟)やビジネス上の敵(たとえば邪悪なエジソン!)についても公平な視点で描写して欲しかったと思います。戦争だけが原因ではないんだよね。そこをぼやかして仕上げているあたり児童文学の限界なのかも知れません。

フライシャー兄弟が道化師ココ(インク壺小僧)でやっていたように、メリエスも劇場でフイルムを使ったトリックで手品興行していたことは間違いないわけで、資料が散逸しているのはわかるけど、そこを想像力で補って再現してほしかった。今の映画とも昔の無声映画とも違う、生パフォーマンスとフイルム上映のコラボって今でもすごく魅力的だと思うのです。

映画史初期の熱い空気を感じられる良作。アクション映画でもファンタジー映画でもなく、ノンフィクション作品として楽しんでほしい作品です。

2010/3/14 Sunday

エンジンサマー

Filed under: - dekaino @ 10:41 このエントリをはてなブックマークに追加 潟吾潟泣爾里呂討Bookmark被リンク数

エンジンサマー (扶桑社ミステリー) (文庫)
エンジンサマー(文庫版)を読みました。2008年に復刊された古典SF。
書かれた1960年代らしい高度文明が滅んだ後の時代の人類を描いた叙事詩のような小説です。
東西冷戦下の緊張の元いつ全面核戦争が起きるかもしれないという時代だった60年代の香りがする、ある意味で夢も希望もありゃしないデストピア的ビジョンなのに、なぜか美しく感動してしまいます。どのような状況であれ人間そのものはそうそう変わらないという思想があります。

ただ21世紀の立ち位置から読むと、当時ジョン=クロウリー(著者)が恒久的だと思っていた事柄が実はそうでもないようなものもあります。たとえば女性解放運動。60〜70年代はすごかったんでしょうね。国際連合的な国家連合体制が崩壊した後も女性解放運動の末裔が文明を維持しようと長期にわたり抵抗しそこそこの成功を収めるような記述がありますが、たった50年で女性解放ムーブメントは影も形も残ってません。彼女らは後継者を産み育てることができなかった。でも60年代当時は生涯独身のカトリック聖職者が構成する教皇庁のように自らが子を為さなくても組織を維持できると思ってたのかも知れません。

また、資本主義、拝金主義を否定するような面もあります。これは60年代にありがち。スタートレックだって未来の理想郷ではカネという概念は必要なくなったとしているし、マネーという概念は必要悪であって本質的なものではないという思想です。確かに文明が滅べば貨幣など意味はないのでしょうね。

本書の中の未来人は、異星からもたらされた植物から食料を得ています。これは大航海時代に新大陸からもたらされたジャガイモ・トウモロコシ・トマト・唐辛子などで旧世界の食生活が大きく影響を与えたようなものなのでしょう。ただしジャガイモはヨーロッパの人口を大きく増加させましたが、異星の植物はそこまでの影響力はなかったようです。むしろ秘伝の食料源として世界から隠匿されています。

本書にはラピュタと呼ばれる飛行島が出てきますが、文明を維持した少数の人間が住んでおり、本書のストーリーにおいて重要な役割を占めます。少なくとも2000年以上は延命したようです。

本書は英語のダジャレというか、高度文明時代のありふれた言い回しが、後世で深読みされて違う意味で使われたり、別の単語に転化したりするところがキモになっているので翻訳の質は重要です。
タイトルのエンジンサマー(Engine summer)も小春日和を意味するインディアンサマー(Indian summer)の転化であることが暗示されています。もはやインディアンという言葉が指すものは消失し、かろうじてエンジンだけは記憶にとどめられている世界では、このような言葉の変化が起きるのでしょう。
滅びの道をたどる人類という種。その滅びの冬への道のりの途中で一時的に盛り返した小春日和の時代。それが「エンジンサマー」が語る世界なのです。

古典的幻想SF小説。文庫版は新訳になってハードカバー版よりだいぶよくなっています。

2009/7/12 Sunday

ブックフェア2009

Filed under: - dekaino @ 11:11 このエントリをはてなブックマークに追加 с2009のはてなBookmark被リンク数

東京ビッグサイトで開催されているブックフェア2009に行ってきました。
毎年恒例の出版業界の展示会です。展示会には珍しく土日もやっており一般消費者も対象としています。

従来の書籍だけではなく、未来システムの提案もありました。
富士通フロンテックFLEPiaによる電子ブック
これは富士通フロンテックが参考出品していたカラー電子ペーパーFLEPiaによる電子ブックシステム。

洋書のバーゲンセールもやっていました。
Peter F HamiltonのNight's Dawn三部作
UKで一番売れているSF作家ピーターFハミルトンのNight’s Dawn三部作のペーパーバック本。
書かれたのは90年代中期。その頃にはすでに海外SF出版の機運はかなり下がっていたため、こんな有名な作品なのに、日本語には訳されていません。正直な話いまの海外SF小説の出版状況は、映画化されればノベライズ版という扱いで訳本が出る可能性がなきしにもあらずという程度。海外ファンタジィの方がよほど状況がいいです。
1230ページ 定価8.99英ポンド
各冊1200ページ強、英国内価格は8.99ポンドとの表示があります。いま1ポンド150円前後なので日本円にして1350円ぐらいでしょうか? Amazonでも新品は1500円程度で売られているようです
これが洋書バーゲンで500円/冊だったのでかなりお買い得でした。仕入れても売れずに損切り覚悟で投売りされたんでしょう。それにしても今はSFが売れない時代なんだなぁと実感しました。

2007/10/21 Sunday

高学歴ワーキングプア

Filed under: - dekaino @ 19:07 このエントリをはてなブックマークに追加 蕭絖罩眼若潟違△里呂討Bookmark被リンク数

高学歴ワーキングプア

光文社新書の「高学歴ワーキングプア」を読みました。大量生産された博士(ドクター)の受け皿が無く、フリーター同然の暮らしをしている実情の啓蒙書。いちおう対策の提言などもしているが、とても実効性があるようには思えないところが恐ろしい。理系ならともかく文系の博士って大変なんだろうなと感じさせてくれます。

著者の水月昭道氏自身も現役の非常勤講師(同志社大)。フリーター同然の低額時給と不安定雇用に甘んじており、本業は「子どもの道くさ」調査。確かにこれをやりたきゃお役所かアカデミック業界しかないだろうなぁ…

2007/10/7 Sunday

聖教会最古の秘宝

Filed under: - dekaino @ 20:48 このエントリをはてなブックマークに追加 篌ゃ腱絎のはてなBookmark被リンク数

聖教会最古の秘宝 上下巻を読みました。
聖教会最古の秘宝〈上〉聖教会最古の秘宝〈下〉

ユダヤ教の聖なる燭台メノラー、キリスト教で言う聖杯のようなシロモノを追いかける小説です。舞台は現代、少なくとも911以降。イスラエル、パレスチナ、エジプトの各地で起きた小さな動きが神らあって最後にはナチスドイツの亡霊まで出てくるという大風呂敷広げまくりのストーリー。最後のクライマックスは映画のノベライズのようなハリウッド映画っぽいシーケンスというかオチで締められます。

インディージョーンズ的な歴史的宝物探しと現代の宗教の衝突問題を上手に織り込まれてソツなく仕上がっています。
ブックオフで安く買ったので、それなりに満足。

2007/7/9 Monday

Googleブック検索

Filed under: - dekaino @ 23:07 このエントリをはてなブックマークに追加 Google罎膣△里呂討Bookmark被リンク数

Googleブック検索の日本語版が先週からβ運用を開始した。
ためしにGNU-screenと入れてみた結果がコレ。結構面白い。中身を覗き見できるし出版社やオンライン書店へのリンクも出てくる。
ドイツ語の書籍が結構ヒットしててやはり開発コミュニティがドイツにあるだけあってドイツ語圏で流行ってるんだなぁと思わせる。

これってオンライン書店として登録してもらう販促プログラムとして結構な額を書店からふんだくれそう。圧倒的に強いポータルサイトはガンガン稼げるんだと実感。でもwinner takes allって感じで2番手以降は儲からないんだろうなぁ…

そのうちマンガも検索できるようになるのだろうか? 「お前はすでに死んでいる」とか「見ろ 中川 手が汚れてしまったではないか」とかで検索できると楽しいと思う。

2006/12/22 Friday

ギボギボ90分!

Filed under: - dekaino @ 19:27 このエントリをはてなブックマークに追加 90!のはてなBookmark被リンク数

ギボギボ90分!
と学会のギボギボ90分!を読みました。
一世を風靡した霊能占い師 宜保愛子のおそるべき教養とリサーチ能力について徹底検証した本です。

要は、よくある中小企業の社長が頼りにするタイプの占い師。調査可能な事柄であれば難なく的中させてしまう占い師。手品師よりは黒いが詐欺師よりは白い灰色トリックスターです。
某 太木数子のような押しの強さだけが売りの任侠団体の姐さんだった占い師とは格が違うのです。

また図書館の偉大さを再確認できる本でもあります。

2006/10/14 Saturday

魔法

Filed under: - dekaino @ 18:57 このエントリをはてなブックマークに追加 薛羈のはてなBookmark被リンク数

クリストファー=プリーストの魔法を読みました。
魔法

奇術師と同様、本作の原題もダブルミーニングになってます。"The Glamour"というもので、普通なら、大橋巨泉が言うところのボインちゃんと訳されるあのグラマーとカタカナ書きされるGlamourです。Glamourという言葉の語源はいろいろ諸説があるようですが、ラテン語の文法(grammar)の音便で魔法とか超能力を表す言葉らしいです。

ドラえもんの秘密道具にある石ころ帽子の効果を先天的に持つ人たちの話。独裁スイッチみたいなちょっと怖い話でもあります。

本作も同じ事柄を各登場人物の視点から見た記述を複数提示する手法をとっており、すべては事実ではあるけど立場によって意味が異なり、客観という神の視点からは人間はかなり遠い位置にいることを強く感じさせられます。

京極夏彦みたいな話やイギリスの都市伝説が好きな人には是非おすすめ。

2006/10/7 Saturday

エラー図書カード その後

Filed under: - dekaino @ 14:30 このエントリをはてなブックマークに追加 弱恰吾若 緇のはてなBookmark被リンク数

図書カード エラーの続きの話です。
エラーカードを送ってから1週間ほどたった頃、日本図書普及株式会社という社名入り封筒が自宅に届きました。
封筒

中にはこのような手紙が入ってました。
手紙

そして新しい図書カード(柄はピーターラビット)と図書カード用の封筒、書込み記録のレシート(?)2枚と、お詫びの印のつもりなのか栞(これもまたピーターラビット柄)がひとつ入ってました。
返ってきた図書カード
残額はどうやら382円だったようなのですが、新しい1000円のカードからわざわざ612円を引き落として残額382円としています。これって手作業でやってるのかなぁ?

2006/9/26 Tuesday

図書カード エラー

Filed under: - dekaino @ 21:02 このエントリをはてなブックマークに追加 恰吾若 爾里呂討Bookmark被リンク数

ガンダムエースを本屋に買いにいって図書カードを出したらエラーで読めなくて使えなかった。
エラー図書カード返信封筒
そしたらエラーカード返送用封筒というのをくれた。これで送り返すと磁気を入れ直してくれるらしい。すぐに封筒が出てきたからよくある事故なのかもしれないが、僕は初めて。なかなか面白い経験をさせてもらった。

2006/9/21 Thursday

奇術師

Filed under: - dekaino @ 13:05 このエントリをはてなブックマークに追加 絅茵絽のはてなBookmark被リンク数

クリストファー=プリーストの奇術師を読みました。
奇術師

原題は"The Prestige"。英辞郎によると名声、威信、信望、威光という意味の単語だが、いまは失われた原義で奇術、手品、幻術という意味があるそうだ。邦題もそれからとったもの。
19世紀末から20世紀初頭のイギリスおよびアメリカを舞台にしたSFです。
日記文学の形式で立場が違えば見え方も違うことを鮮やかに表現し、そして神の視点にいるはずの読者さえ騙されてしまう手法は、京極夏彦に通じるものがあります。
SFとしては古典的ネタであり、スタートレックのエピソードでも何度も出てくる類なのですが、膨大な時代考証の裏取りと表現の巧みさが読む人を圧倒する傑作です。

本作を原作とした映画が制作されて今度公開されるそうなので楽しみです。

2006/1/3 Tuesday

女魔術師ポルガラ

Filed under: - dekaino @ 10:29 このエントリをはてなブックマークに追加 絅渇茵絽のはてなBookmark被リンク数

昨年に読んだ魔術師ベルガラスの姉妹編の女魔術師ポルガラの和訳本が出ました。
魔術師ベルガラスと同様に、原書では1冊だが和訳本では3巻に分冊されています。
運命の姉妹―女魔術師ポルガラ(1)貴婦人の薔薇―女魔術師ポルガラ(2)純白の梟―女魔術師ポルガラ(3)
これが和訳本の表紙。1巻目は若い頃のポルガラなんだろうけど、2巻と3巻のポルガラはいくらなんでも若すぎはしないか?!

原書の表紙はこんな感じ (ハードカバー版とペーパーバック版)
ハードカバー版ペーパーバッグ版
やはりだいぶ印象違います。

魔術師ベルガラスで語られた物語を、ポルガラが別の視点で語ったという設定の物語です。今までに語られてなかった新事実が結構たくさん明かされてます。

2005/10/16 Sunday

魔術師ベルガラス

Filed under: - dekaino @ 23:47 このエントリをはてなブックマークに追加 薛茵絽垢里呂討Bookmark被リンク数

以前にベルガリアード物語再販にあたりイラストが今風の萌え絵になったことを嘆いた時に書いたが、魔術師ベルガラスの和訳が出ました。原書では1冊だが和訳本では3巻に分冊されています。
魔術師ベルガラス1 銀狼の花嫁魔術師ベルガラス2 魔術師の娘魔術師ベルガラス3 王座の血脈
表紙のイラストはやはり萌え絵になってました。残念。

Belgarath the Sorcererちなみに原書の表紙はこんな感じ
やっぱりハヤカワの萌えイラストは軟弱すぎます。

内容はベルガリアード物語の前史で、ベルガラスの幼少の頃からガリオンが産まれるまでのについてベルガラスが書いた自伝という形をとっています。内容の8割方は本編でも語られていたことだが、時系列に沿って順序良く並んでいることと、ベルガラスの主観によるコメントがあるので面白く読めます。また本書で初めて明かされる事実も少ないながらあります。

基本的にベルガリアードとマロリオンの両方をすでに読んだ人向けです。いきなり本書だけ読んでも何がなんだか全然わからないことでしょう。
マロリオン物語の再販はまだされてないので、まだマロリオンシリーズを読んでない人は、図書館か古本屋で渋いイラストの旧版本を見つけて読みましょう。

このあと女魔術師ポルガラの和訳本がまた分冊されて出るらしい。こっちの本では「なぜダーニクはアルダー神の弟子になった後もベルダーニクと改名しないのか」という謎の答えがあるかもしれないので期待してます。いやぁ長年の謎だったんだよなぁ…

イエスの古文書

Filed under: - dekaino @ 22:30 このエントリをはてなブックマークに追加 ゃ鴻ゆ犬里呂討Bookmark被リンク数

イエスの古文書 上イエスの古文書 下
旅行でフェリーに乗ってた間に本を何冊か読みました。このイエスの古文書(上)イエスの古文書(下)もその中の1組。原著(Ther Word)はかなり昔1978にかかれてます。和訳も別タイトルでかなり昔に出版されていたけど、最近のダビンチコードのブームのせいかめでたく新タイトルで復刊したらしい。

イエスの実弟が書いた古文書が出てきて聖書が変わる(正確には福音書が増える)って話。現代アメリカ人が科学とキリスト教をどう折り合いつけているか、聖書というファンタジーをどう美味しいとこ取りして、都合が悪いところから目を背けているか、無自覚に行ってた取捨選択を自覚させるようなそういう話です。
正直クリスチャンじゃないとピンと来ない話かも。
だいたい史実性を問題にするならカトリックとかプロテスタントに聞くより先にまず正教とかコプト教に当たるべきだろうなぁ。アメリカ人にとってエチオピアのクリスチャンとか眼中にないんでしょうね。

2005/7/6 Wednesday

銀河ヒッチハイク・ガイドが映画化

Filed under: - dekaino @ 22:58 このエントリをはてなブックマークに追加 羃潟ゃ祉ゃ糸のはてなBookmark被リンク数

宇宙戦争を観にいった時の予告で知ったのだが、古典コメディSFの銀河ヒッチハイク・ガイドの映画が製作されているらしい。
新潮文庫版・銀河ヒッチハイク・ガイド

いやぁ不覚にもまったく知らなかった。日本公開は9月10日を予定してるそうだ。これは観にいかないといけないぞ!
ところで文庫版はとっくに廃刊になっているのだが、映画化となれば当然復刊されるだろう。でもきっと表紙は今風の萌えイラストにされてしまうのだろうな。または映画の俳優そのままかも。どっちにしても悲しいなぁ。

2005/6/24 Friday

豆腐小僧

Filed under: - dekaino @ 8:33 このエントリをはてなブックマークに追加 莟絨Г里呂討Bookmark被リンク数

前にも紹介したがフジテレビ721で放送されている妖怪倶楽部は2週間で1話進むスローペースで、今週でやっと第6回になった。
そろそろネタも尽きてきたようで、マイナーというか通に受けそうな妖怪がテーマになってきた。第6回のテーマは「豆腐小僧」、大きい笠をかぶり豆腐をのせた盆を持ってただつっ立ってるだけの意味不明の妖怪だ。

豆腐小僧1豆腐小僧2豆腐小僧3いろんな文献に載ってる豆腐小僧たち

江戸時代から明治の頭にかけて大変に流行った妖怪で知らぬものはいないくらいの勢いだったらしい。
現代でも相原コージがお盆小僧として復活させてたりする。
相原コージのお盆小僧相原コージのお盆小僧

何か異能力があるわけでもなく、悪さをするわけでもなく、ただなくとなく絵に描かれるだけの不思議な存在。それが豆腐小僧なのだ。
河童とか一つ目小僧もあやかろうと、豆腐を持ってたりする。
豆腐をもつ小僧妖怪たち豆腐をもつ小僧妖怪たち

昔の人にとって豆腐って怪しい食物だったのかも知れない。
京極夏彦も豆腐小僧双六道中ふりだしという豆腐小僧をメインテーマにした本を出すくらいマニアックな妖怪なのだ。

豆腐小僧双六道中ふりだし豆腐小僧双六道中ふりだし

この本はまだ読んでいない。暇があったら読んでみようと思う。でも2100円は高いな。文庫版が出るのを待とうかな?

2005/5/2 Monday

ベルガリアード物語新装再刊

Filed under: - dekaino @ 1:59 このエントリをはてなブックマークに追加 ≪若茯域のはてなBookmark被リンク数

日曜に本屋に行ったらハヤカワ書房のコーナーに見慣れぬ本が…
デイヴィッド=エディングスの名著ファンタジー ベルガリアードシリーズが新装再刊されたらしい。それはいいことだ! しかしこの表紙はどうよ!
新装版「予言の守護者」表紙
今風の萌えイラストになってる! なんだこりゃ

ちなみに昔の表紙はこう
初版「守護者の予言」表紙

しかも、2005年7月から未邦訳の「魔術師ベルガラス」シリーズ全三巻が月1巻のペースで、10月から「女魔術師ポルガラ」シリーズ全三巻が月1巻のペースで発売される予定らしい。でもたぶんイラストは今風の萌えイラストなんだろうな。残念!

2005/3/29 Tuesday

教科書に載らないニッポンのインターネットの歴史教科書

Filed under: - dekaino @ 7:11 このエントリをはてなブックマークに追加 腱吾莠潟ゃ潟帥若罩翫兊腱犬里呂討Bookmark被リンク数

たけくまメモによると『教科書に載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』という本が企画されているらしい。
インターネットの定義にもよるけどTCP/IPで構築された公衆網って意味なら、私も1992年頃からインターネットに関わっていることになる。年をとるはずだ。

竹熊氏の紹介によるとパソ通についての記述があるようでちょっと不安。少なくとも黎明期のインターネットはパソ通との接点はほとんどなかったように記憶している。niftyserveとpcvanがインターネットとメールをやり取りできるようになったのはだいぶ後になった体と記憶している。
やはりWWW=インターネットみたいな考え方でMosaic以降のことしか記述されていないのだろうか?
いわゆるMosaic以前の黒歴史(?)にあたる部分をきっちり文献化してあれば、重要な史料になりうると思う。
たとえば

  1. 1992〜93年頃、ハイパーリンクを含むハイパーテキストをネットで提供するプロトコルはhttpよりもgopherの方が流行っていた。日本でも国立がんセンターにgopherサーバがあがっていた。Mosaicにもgopher:// でgopherプロトコルにアクセスできる機能があった。httpはCERNやKEK等の核物理学系でのみ流行ってたいわば方言みたいなものだった。
  2. 一世を風靡したMosaicは、世界初のWWWブラウザの実装というわけではない。NeXTの実装がすでにあった。Mosaicのインパクトは当時のUNIXワークステーションでトップシェアをとっていたSunマシンで動作するものであったこと。またバイナリを配布したことにある。(ソースも配布されていたがmotifがないとコンパイルできなかったので一部の人間しかソースからバイナリを作ることができなかった)
  3. 日本初の商業ISP IIJが設立される以前は、大学や研究機関や企業の研究所からしかインターネットに接続することはできなかった。しかし一般ピープルでもインターネットに接続できる裏技が実はあった。それはアマチュア無線。prugという団体が音頭をとって運営されていた無線で構築されたTCP/IP網があり、アマチュア無線の免許と無線機があれば誰でも参加できた。当時の通信行政の規制ギリギリの実験(あくまでも)で、ある意味、真の黒歴史にあたる部分かもしれない。
  4. Mosaicが世に出る前、すでにIRCというリアルタイムチャットシステムがあった。私がMosaicの存在を知ったのもIRCでだった。IRCは当時からほとんど変わらない形で2005年現在でも利用可能。httpプロトコルがこの10年で激動の変化をしたのに対し、IRCはほーんと全然変わってない。

ここらの事情は、当時UNIX管理者に教科書として扱われていた雑誌UNIXマガジンあたりにも詳しくは載ってないと思う。たぶん…

2004/12/23 Thursday

エロマンガ

Filed under: - dekaino @ 20:38 このエントリをはてなブックマークに追加 潟のはてなBookmark被リンク数

ワニマガジンから「でかいの」って題名のエロマンガ単行本が出てるらしい。
世界でかいの化計画は着々と進行中だ!

というのは冗談で、この本と当サイトは何の関係もないよ。

41 queries. 1.085 seconds. Powered by WordPress ME
For questions or comments, please send mail to: webmaster@dekaino.net