劇場版ポケットモンスター ココ
劇場版ポケットモンスター ココを観ました。ポケモンに育てられた人間の物語、ある意味でバケモノの子に似てますね。
ポケットモンスターの世界観ルールに「ポケモンは種族名で呼ばれるだけで個別の名前はない」があるんですが、本作でもそれが貫かれていて感心しました。
主人公の少年ココを育てたポケモンはザルードという珍しい種族なのですが、群れで聖地の森に棲んでいます。長老格とかリーダー格とかたくさんいいるんですが、みんなザルードなのね。ココは父親代わりの変わり者のザルードを「父ちゃん」と呼ぶだけで固体名はついてない。かなり苦しい設定なのだけど貫徹してます。
長老とかオマエとか個別名なしでうまく呼び合うところ、シナリオはかなり苦労してますよ。
ザルードに育てられた少年ココはまさに野生児で人間社会の教育も受けず、そして作品終盤ではそのまま見聞を広めるたびに出てしまうという、まさにぶんなげたまま細野監督のおおかみこどもの雨と雪とかバケモノの子に通じます。人間社会の標準的な教育環境をガン無視するのは子供受けがいいんですかね? 将来がかなり心配なのだけれど…
ポケモン映画としてはかなり攻めているけれど、ゲーム宣伝映画としてもよくできています。楽曲も頑張って作ってありますね。
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