バリー・シール/アメリカをはめた男
バリー・シール/アメリカをはめた男を観ました。トム=クルーズ主演のCIA協力者の伝記的な半生記です。機密期限切れの情報公開によって世に出た実話ベースのお話です。
ただし相当CIAに都合がよい解釈になってます。コカインの密輸はパリーが勝手に始めたことでその利益もバリー一味が独占してたとかありえないでしょ。もちろんCIA主導で利益もCIAの工作資金に回されたのは明らか。バリーが受け取ってた報酬は利益のごく一部に過ぎないでしょう。
連邦議会に頭を下げて説明しないともらえない予算より、CIAが自由に使える資金が欲しいですからね。
結局バリーは暗殺され、黒幕のCIAエージェントは昇進します。
冷戦、カネ、コカインといういかにもなアウトロー稼業の話ですが、トム=クルーズが演ずると深刻さが消えて明るくなるのが不思議です。いまアメリカ政界で活躍している政治家の若い頃がちょこちょこ出てくるのが楽しいです。
州知事時代ヒラリーは電話をかけてくるだけですが、パパブッシュが副大統領だった頃にブッシュJrはまだ政界入り前なのですが、ホワイトハウスに遊びに来てパリーと「おれもパイロットだったんだ」などと会話してます(ブッシュJrは空軍州兵としてパイロットをしていた)。
よくも悪くも老人向けの映画ではあります。あの頃の強いアメリカが懐かしい老人は多いのでしょう。
字幕は戸田奈津子大先生ですが、気持ちがいいほどスペイン語パートはガン無視で字幕が出ません。奈津子女史は映画しかわからないですからね。ちゃんと仕事しろ!
アメリカの他の政府機関とケンカしながらやりたい放題する当時のCIAをふるまいを痛快と感じられる人には楽しい映画です。いまのCIAはそこまでやりたい放題ではないようです。
コメント »
この投稿へのトラックバック URI
https://wwws.dekaino.net/blog/index.php/archives/2017/11/25/1373/trackback/
この投稿には、まだコメントが付いていません
Leave a Comment
改行や段落は自動で挿入されます
メールアドレスはブログ上には表示されません
利用可能な HTML タグ : <blockquote> <code> <em> <i> <strike> <strong>