ジュラシック・ワールド
ジュラシック・ワールドを観ました。名作ジュラシックパークの20年後、やっぱり生きる恐竜テーマパーク ジュラシックワールドが運営されていたって話です。
最初のジュラシックパークが秘儀気的に破滅したことは知られているという世界観ですが、どうやってそこから再び恐竜レジャー島を再建したのかは劇中では語られません。
思えば、最初の作品ではどうやって恐竜を現代に甦らせたか、琥珀の化石の中の蚊が吸った血からDNA断片を取り出して復元したというハードなSF設定がありました。過去に恐竜映画は数あれど、科学的に実現性のある説得力を持ってハードSFの域にまで高めた作品だったのです。
それに反し、本作にはそのようなハードSF要素は皆無です。他の数ある恐竜映画と同等のアクション映画に過ぎません。そこはもうしょうがないのでしょう。旧作が偉大過ぎたのです。ただし、劇中で旧パーク時代の痕跡(遺跡?)が出てくるあたりは旧作ファンにはうれしいことでしょう。音楽の旧作から引き継いでいています。
単なる駄恐竜映画なのでツッコミどころは満載です。
金儲け優先な姿勢を批判するとか、恐竜の兵器用途の使用、人間と恐竜の信頼関係とか小粒のテーマはあるのですが、「危ない新種の実験は何万人も客がいる島と別の離島でやれよ」のッツコミにすべて色褪せます。客を呼ぶアトラクション施設がある島と同じ島で危険な実験やる必要性がまったくないんですよね。
そういうのこと絶海の孤島でやればよいのだし、その方が電気柵を何マイルも張り巡らせるよりずっと安上がりでしょう。マヌケです。
そうはいっても恐竜映画としては最新作なりの技術で楽しめることでしょう。ただ旧作とは違って20年後に思い出してくれる人は希少だとは思いますが。観るなら旬の今、劇場に行くのが一番よいでしょう。