でかいの日記帳

2009/3/21 Saturday

劇場版 釣りキチ三平

Filed under: - dekaino @ 9:52 このエントリをはてなブックマークに追加 雁 c筝綛海里呂討Bookmark被リンク数

劇場版 釣りキチ三平を観ました。
期待していた以上に面白い。三平を演じる須賀健太は、三丁目の夕日で茶川さんが引き取って育ててる淳之介役や花田少年史の花田一路(主役)などをこなし、実績たっぷりの実力派子役で、本作でも素晴らしい演技をしています。

世界観も原作をほどよく平成風にアレンジしていてさほど違和感がありません。

三平は原作そのままの釣りマニア(釣り気違い→略して「釣りキチ」)の少年。両親はすでに鬼籍で祖父と二人暮らし。
ガールフレンドのユリっぺは三平と同年代っぽい。つまりこれは原作の後半のユリっぺ。実は原作初期のユリっぺは三平よりかなり年上のお姉さん的キャラだったのに、連載が続くにつれだんだん低年齢化していった経緯があります。
祖父の三平一平も原作に近い和竿作りの名人。ただし原作にある気性の荒い部分は出てきません。(原作では、和竿を大金で買いあさろうとする客を激怒して追い返したりします。)

魚紳さんは、原作よりかなりゆるいです。まったく紳士ではありません。特に酒が入るとヤバい。
見た目も怪しいので警官に職務質問されますが、サングラスや現住所について一悶着あります。
でもクルマで来てるんだから免許証見せてで一発解決って気がするのは気のせい? 片目見えないことも運転免許証には書いてあるはずだし。

そして、原作にはない劇場版オリジナルキャラ 三平の姉の愛子。香椎由宇が演じます。
高校から上京してバリバリ東京に染まった姉が弟も東京に連れ出そうとするのが本作のメインストーリーです。野外で連泊キャンプしても眉毛をキッチリ描くのは忘れないあたりが都会かぶれの娘という演出なのでしょうか?

冒頭の鮎釣り大会で鑑札(遊漁券)を帽子につけていたのが本当に現代風。原作の連載していた時代にはこんな風習なかったもんなぁ…
そして魚とファイトするシーンで多用されるCG。これがしょぼい。なんかPS2の釣りゲームで出てきそうなCGっぽい。白組のブランドが傷つくレベルです。

まぁ映画の宣伝にするために白組の名を出したんだろうけど、幸運なことに知名度低かったはずの監督の滝田洋二郎がおくりびとでアカデミー賞をとっちゃったので、本当にいい宣伝になってます。だったら白組の名を出すことはなかったかも。

かなりの佳作。マンガ原作の映画としてはよくできています。さすが少年マガジン50周年企画。

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