チェ 28歳の革命
チェ 28歳の革命を観ました。
言わずと知れた医師であり政治家であり革命家であるチェ・ゲバラの伝記的映画です。
二部作の前編にあたる本作では、1956年〜1958年のキューバ革命前夜の反政府ゲリラ闘争(7月26日運動)と革命後の1964年の国連演説のシーンが、交互に挿入される形式で、再現ドラマ風につづられます。
フィデル=カストロはあまり出番はないですがカミロ=シエンフェゴスはともに戦った同志として結構出てきます。
ゲリラ戦をするゲバラもかっこいいですが、国連演説のゲバラやその前後のTV局のインタビューやパーティで歓談するゲバラも知的でダンディです。
1964年の国連演説はなかなか興味深いです。キューバに隣接する中米諸国、ニカラグアやらベネズエラやらパナマが、のきなみキューバの姿勢に対し批判的な発言をして親米姿勢を示します。
しかし1964年当時の各国親米政権で現在まで続いているものはないという事実、特にニカラグアなど、かばったアメリカによって扇動されたコントラとの内戦で、当時中米でもっとも豊かだった国が今は貧困国になってしまった事実を考えると感慨深いものがあります。
本作は、独裁者バティスタが敗北を認めてドミニカに亡命したあと、ゲバラら革命軍がバハマに乗り込むために進軍していくシーンで終わります。まさに革命勝利を確定させた瞬間、ここから国連演説までの期間がゲバラの人生でもっとも充実していた時期だったのでしょう。
クレジット表示の後、後編にあたるチェ 39歳 別れの手紙の予告編が流れます。カストロに別れの手紙を出してキューバから消えたゲバラ、その後の人生…。あーめちゃくちゃ観たくなりました。20世紀少年とはまったく異なる続編への期待感と飢餓感! 必ず観にいく所存です。
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