ライラの冒険 黄金の羅針盤
ライラの冒険 黄金の羅針盤を観ました。
有名な児童文学の映画化。広報宣伝ではほとんどふれてませんが、この映画、3部作仕立ての原作の第1部を映画化したもの。つまり最後になっても決着つきません。指輪物語と同様に最初から3作作るつもりらしい。指輪ぐらい有名な話なら最初から3部作ってみんな知ってるんでしょうが、黄金の羅針盤が3部作の1作目って知らない観客たくさんいそうだなぁ。
ストーリーは原作ではいろいろある設定をさらっとなぞったダイジェストって感じで、どうにも不完全燃焼です。設定そのものは面白く、スタンドみたいなダイモンが、本人が死ぬと光の粉になって消えるところとか(イギーのザ・フールは冷たい砂になったみたいに)、なかなか映像的にもイケてるんですが、なんとなく大味です。本作はわれわれの世界とは違う平行世界が舞台なんですが、次回作は現世界が舞台になると冒頭に言葉で説明されてしまった。こういうところが本当にダイジェストっぽい。0083の映画版(ジオンの残光)のようで、こんなダイジェストでなくOVAシリーズ全13話をじっくり観させてくれ!って感じです。
動物のCGはよくできてます。制作費たくさん使ってそう。白熊が鍛冶屋やってるシーンもリアルのようなマンガのような微妙なバランスで世界観を壊すことはありません。安心してみていられるレベル。
タイトルになっている黄金の羅針盤は、要は占いマシーン。盤面のシンボルマークから占い結果を読み取るのに才能が必要らしい。まだ第一作目なのでそこらへんの謎はまだ解き明かされていません。
いい意味でも悪い意味でもニューラインシネマっぽい作品です。