スパイダーマン3
スパイダーマン3を観ました。
もはやソニーピクチャーの代表するビッグタイトルとなったスパイダーマン。とうとう第3弾です。
この手のシリーズとなると、役者のエゴというか顔を見せるシーンを増やせ圧力に屈して、無駄に顔出しアクションが増えてきます。たとえばロボコップとか、スタートレックのラフォージとか、続編シリーズを重ねるごとに理不尽に顔の露出度が増えていくのです。主役級のレギュラーの役者を降板させるのが困難だという足元を見たヤリ口がいかにもハリウッド映画らしいです。
ロボコップならもともと中に入ってる人が同じだから顔を出してもかまわないのですが、スパイダーマンの場合、東映特撮のように変身した姿の中の人はあくまでも専門のスーツアクターであり、変身する前とは違うというところが問題です。
スーツアクターをかなり体格が違う人が演じているのか、マスクをした時のスパイダーマンとトビー=マグワイヤが顔出しした時のスパイダーマンでは、明らかに体型が違います。とにかくトビーは短足すぎ! もうバットマンとバットマンロビンくらい体型が違います。あれを同じキャラとしてみるには、クロコは見えないものだとみなす日本の伝統技を観客に強要するしかありません。またはMr.インクレディブルに出てきたゴム母さんのように手足が伸び縮みする能力もあるって設定にするのもいいかも。はっきりいって子供は混乱するんじゃないだろうか?
ストーリーの方はキルステン=ダンストのダメ女っぷりが素晴らしい。容赦なく堕ちていくダメおんな人生模様が泣ける! まさに演歌のようです。これだけ予算をかけた大作映画のヒロインにしちゃ華がない(だって第一作ではそんなに予算がなかったんだもんというスターウォーズと同じ事情)をうまく逆手にとって、リアルさを巧みに演出しています。
とにかく、スパイダーマンの体系の変化、それとメリー・ジェーンのダメ人生っぷり ここだけでも十分元が取れる映画です。じゃぶじゃぶ制作費を使いまくった大作なのにこのヒネまくったノリがたまらない。まさにMARVEL原作映画らしい映画といえるでしょう。
それにしてもマスコミが注目する中で顔出しアクションしまくって、本人バレしないんでしょうか? スパイダーマン4ではスパイディーの正体はニューヨーク市民みんな知っているって設定になるのか? それはそれで面白そうだがあまりにも原作から乖離しすぎじゃないですか??