スキャナー・ダークリー
スキャナー・ダークリーを観ました。これは名作。

フィリップ=K=ディック原作の麻薬捜査官の話です。ロトスコープといえばアニメ版指輪物語ですが、本作もロトスコープを駆使したアニメ作品です。珍しい表現手法ですが映画が始まると案外すぐに慣れてしまいます。ロトスコープを使うのは伊達ではなく、この作品を表現するのに最適な方法だと断言できます。
観客にとってもキャラクターの顔がよくわからなくなってくる効果がすごい。肌の質感などが切り捨てられることにより、最近のアニメのように髪の色や髪型、服装や声でしか判別できてないような不安な感覚に襲われます。もし本作品のキャラクターが髪形を変え服を着替えメガネでもかけられたら、同一人物と同定することは困難でしょう。
また、麻薬による妄想の表現もすばらしい。パプリカの精神病患者の妄想表現と並んで、二大妄想芸術作品といえるでしょう。
ジャンキーどもが繰り広げるサラリーマンNEOとか東京イエローページのノリのコントがまたおかしい。シュールさは東京ゾンビに匹敵します。
ネタバレはしないように気をつけて書きますが、「アルジャーノンに花束を」のように心が温まると同時に冷めていくような、優しくて怖い作品です。
伝えたいメッセージは明確にクスリはヤバいよ。やめようぜ by ディック ということです。
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