オリバーツイスト
オリバーツイストを観ました。
19世紀のロンドンでスリ一味にまで身を堕とした孤児がハッピーエンドを迎えるまでの物語。ディケンズの有名な小説の何回目かの映画化です。
19世紀のイギリスで孤児がなる職は、煙突掃除とか葬儀屋の手伝いなんですね。煙突掃除の親方が顔が真っ黒なのに帽子を取ると帽子の下の部分だけ白く残ってるのが笑えた。煙突掃除といえば黒い兄弟(これはイタリアが舞台のドイツ文学ですけど)を思い出します。
時代考証と撮影セットにはすごくお金をかけてあってとてもリアルにできています。ロンドンの霧も素晴らしいできばえ。それからロンドンのすり一味が話す言葉が訛ってます。いわゆる下町訛りってやつですか? 頭目の名前のフェイギン(Fagin)もファイギンって発音してますね。貴族階級はちゃんとフェイギンと呼ぶ。まぁ歴史的に言えば、庶民のファイギンって方が由緒正しい発音で、フェイギンって発音は貴族階層(ノルマン系)のおフランス訛りってことなんでしょうけど
しかしこの時代、孤児が幸福になるにはお金持ちに見初められて養子になるしか手はなかったんでしょうかね。現代的な目で見るといかにも他力本願でタナボタ的展開です。そういやキャンディキャンディも金持ちの養子になるor嫁に行くだけが孤児が幸せになる道だったなぁ…
変な脚色はなく原作に忠実かつ時代考証をしっかり行った佳作です。
コメント »
この投稿へのトラックバック URI
https://wwws.dekaino.net/blog/index.php/archives/2006/03/11/205/trackback/
この投稿には、まだコメントが付いていません
Leave a Comment
改行や段落は自動で挿入されます
メールアドレスはブログ上には表示されません
利用可能な HTML タグ : <blockquote> <code> <em> <i> <strike> <strong>