1ヶ月フリーパスポートシリーズ第11弾
ムシキングとセイザーXの2本立てを観ました。
まずはムシキングの方から。正式名称は「劇場版甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道」です。テレビ版をまったく観たことがないので、ムシキング世界のことがよくわからないまま、予備知識まったくなしで観ました。
まずわかったことが、主人公のケントがダメな子だということ。家の手伝い逃げ出してゲームセンターで父親に捕獲されるなんてロクでもないガキだ。その父親は蕎麦屋のオヤジなのだが、やっぱりダメダメ。店で客をほったらかしてテレビに夢中になるし、あまつさえハネダシティ(セガ本社?)に駆けつけるし、この親にしてこの子ありというダメ家族。ダメ度でいえばバカボン&バカボンのパパに匹敵します。母親は一応バカボンのママくらいには良識的みたいだが、ケントの弟はハジメちゃんみたいに秀才ではなく兄によく似て馬鹿っぽいところが救いがない感じ。この家族マジでヤバイ。
それからヒロインキャラが今風のデザインでアホ毛がついてるのはいいのだけれど、これはちょっとやりすぎ。これじゃシャアザクの中隊長マークだろ。色も赤っぽいし実は三倍速いのか! (何が?)
大きいお友達向けサービスとして、福田沙紀というアイドルがエンディングの主題歌を歌ってゲストキャラの声優もやっているのですが、そのゲストキャラがライバル役の少年(♂)でした。ふつーこういう場合は女性キャラをやらせるんじゃないの?? かなり謎な配役でした。
次にセイザーXについて、正式名称は「劇場版 超星艦隊セイザーX 戦え! 星の戦士たち」です。東宝の特撮テレビ番組超星神シリーズの、グランセイザー、ジャスティライザー、セイザーX、三作品すべてが登場する夢の劇場版です。
しかしヒーローだけでもグランセイザーが12人、ジャスティライザーとセイザーXは3人ずつ、合計で18人も集合してしまうわけで、普通に作ったんでは収拾がつきません。そこで人間ドラマ部分はかなり省略されております。
まずグランセイザーからはヒーローの変身前の人たちがひとりも出てきません! これはかなり大胆です。グランセイザーから出てくるのはハゲの考古学博士とラスボスのボスキートだけです。
そしてジャスティライザーからは一応ヒーロー3人がすべて出てきます。だけどロン毛だった真也さんが角刈りになってて一瞬誰だかわかりませんでした。重要な役回りで澪さんも出てくるのですが、いつも澪さんのお供している麗香さんが出てきません。天堂家を守護するお役目はどうした!?
最後のセイザーXは、さすがに現在放送しているだけあってすべてのキャラが出てきます。敵も基本的にはセイザーXの敵の宇宙海賊です。というか、脇役達がテレビシリーズ以上に大活躍です。だいたいアインとツヴァインなんてテレビでは風呂に入って笑いをとる以外に何の役にも立ってないのに、劇場版では疾風怒濤の大活躍! 本当は戦闘力高かったんだねぃ。ゴルドも何気なく活躍します。
変身後のヒーローと巨大メカについてはすべて登場しますが、なにしろ数が多すぎて大味な感じです。特にグランセイザー12人は変身前の描写がまったくなく、いきなり変身後の姿で12人まとめて登場するので、なんとなくザコっぽい印象があります。
それからみんな忘れてると思うけど、グランセイザーの4つの超星神、ガルーダ、ドルクルス、ガンシーサー、リヴァイアサンは、それぞれ1人ずつしかダイブインできないんだよ。つまり12人のうち4人しかダイブインしないので、8人が取り残されるはずなんだよ。なのにチャッカリ12人ともダイブインしやがった。俺はそういう細かいミスを見逃さないよ!
巨大メカは他にも、ジャスティライザーに出てきた国防軍のユウヒや、東宝メカの至宝! 海底軍艦の轟天号も出てきます。おそらくゴジラ FINAL WARS版ではなくてオリジナル版。超星神視リーズと轟天号は全然関係ないはずだが、特技監督が北村龍平だから悪ノリして出したのでしょう。
いろいろ細かいところは気になるけど、非常に楽しめる作品でした。東宝特撮ファンなら必見でしょう。
最後に重要な報告をひとつ、エンディングに「セイザーXジャンプだ!」体操はありません。大変残念です。