羅小黒戦記
羅小黒戦記を観ました。邦題は「(ロシャオヘイセンキ)ぼくが選ぶ未来」といかにも説明臭い副題がついております。
本作は2019年末から2020年初にかけて映像系美術館で字幕版が上映さてたんだけど、人気が高くてチケット取れなかったのですよ。残念と思ってたら日本語吹替版が堂々公開となりました。ありがたや ありがたや
いろんなアニメのオマージュ的シーンもあり、基本は平成狸ぽんほことかポニョのような妖怪と道士の交流とバトルのお話です。広義の武侠ものと言えるかもしれません。少なくともドラゴンボール程度には。
日本語吹替えは一流どころの声優つかってるだけあってよくできているのですが、訳がいまいち。特に固有名詞が中国語(普通話)読みでも日本語読みでもない変なチャンポン造語で相当につらいです。どんな漢字なのか想像がつかない。風息がフーシーだし哪吒がナタだし。
ぶっちゃけシォオヘイだってショウコクって呼んでもいいんですよ。その方が筋がいい。いまでも劉備はリュウビだし関羽はカンウと読むでしょ。リウベイとかグワンユでもいいけど中途半端に混ぜるのよくない。風息はフーソクかフォンシーでしょ、哪吒もナタクかナーチャだろうよ。
ここらのセンスがマジ意味不明ではあります。香港とか広州の人が訳してるのかなぁ??? 原作・監督のMTJJ(木頭姐姐)は北京の人なのにな。
本作はもともと一人で制作されたWebアニメが元で、公開を続けるうちに人気が出てきてマンガが出版されたりテレビシリーズになったり最後には劇場版も作ってしまうという、FROGMANとか新海誠のスケールが大きい版の経緯があるんですね。いまの中国がすごいのは才能があるところにはポーンとカネを出す人がいてどんどん資金が集まるところ。このダイナミズムさはいまの米国を凌駕するかもしれない。
口コミでに人気が出てロングランヒットになりそうな感じですが、大手マスコミは中華ネタやらないからねえ。メジャーにはならないかも。鬼滅の刃に比べれば全然メジャー要素だらけなんだけど、日本語版製作と配給がアニプレックスなのに気持ち悪いほど宣伝されていない気がします。まあね日本人のほとんどははやぶさ2号は知ってても嫦娥5号は存在すら知らないもんね。情報封鎖されてる感ありありです。
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