人魚の眠る家
1ヶ月フリーパスポートふたたび シリーズ第7弾
人魚の眠る家を観ました。東野圭吾のミステリ小説が原作ということなんですが、これミステリではないですね。別に謎解き要素はないのです。
水の事故で脳死状態になった幼女に自発呼吸したり外からの刺激で脚や腕の筋肉を動かすようにして延命するというお話。親が障碍者用義肢のメーカーの社長だったから出来たという設定なのです。
だんだん狂っていく母役の篠原涼子と外部刺激装置の担当エンジニア役の坂口健太郎がマジで怖いんです。静かな狂気。本作はミステリではなくてホラー映画なのです。
なかなか絵作りは凝っていてラックがばんばん置いてある実験室とかなかなかのリアリティで感心しました。
でも役員が集まって社長を責める会議室はダメですね。一見豪華に見える会議室なのに椅子が安っぽいことこの上ない。レクサス乗り回してる社長をあんな安い椅子に座らせてはいけないですよ。
まぁ、なんだかんだいって臓器移植用の臓器インキュベイターと差がないと言われるとそれはそうなんですよね。
脳死娘の弟が将来父の会社を継いで、脳死児童に無料で人工自発呼吸器と四肢運動デバイスを与えて、万一意識が戻れば良し、戻らなければいい状態の臓器をもらい受ける、なんて商売始めるバッドエンド的な将来が見え隠れするのです。
かなり後味が悪い作品です。