CRAZY RICH ASIANS
CRAZY RICH ASIANSを観ました。邦題はクレイジー・リッチ!です。ハリウッド映画なのになの画がある役はすべて東洋人(というか華人)というエポックメイキングな映画です。
古くから中国からは華僑として多くの人材が世界中に移住していたわけですが、移住した華僑たちがすべて同じアイデンティティを持っているわけではなく、彼らの中でも差異がありカルチャーショックもあるというお話です。
つまり、アメリカに渡った華僑の子孫で今は中華系のアメリカ人となった人はいまだに中国語を話すことができても東南アジアに渡った祖先の伝統を維持している旧家の華僑とはかなり違った文化に属するということです。
ストーリーは知り合った庶民っぽい男と結婚しようと思ったら実は彼は大金持ちの一人息子だった! というありがちと言えばありがちなシンデレラストーリーです。アメリカニューヨークの華人社会の中で決して低くない、むしろ上流の大学教授(パーマネント職!)の地位にあるレイチェル朱がフィアンセのニック楊の実家があるシンガポールに行って親にあいさつしようとしたらシンガポールで一番古い大金持ちの家だったのです。
シンガポールは華僑が建国した国ですが、その華僑中で最古参級の楊家を差配するニックの母のエレノア、もしニックと結婚したら姑となるわけですが、彼女が結婚には大反対! さぁどうしようと話が進みます。
楊家は華僑で北京語と英語を解しますが、おそらく客家語を使う一族。呉さんはWuではなくGouとつづられるわけです。それでいてセレブの奥様を集めて新約聖書の読み合わせ勉強会をやっていて宗教的には華僑の伝統宗教(儒教/道教)にこだわっているわけでもない。でも儒教的な家を守るという意識は強いのです。アメリカ人で合理的なゲーム理論を大学で教えるレイチェルとあらゆる場面でことごとく衝突します。
それとは別に大金持ちの桁は図桁贅沢な生活シーンもとても面白い。
出演者はほとんど東洋人で、ハリウッド映画でよく見かける人も多く出ています。たとえば姑のエレノア役はスタートレックディカバリのジョージャウ船長や並行世界のテラン帝国皇帝を演じるミシェル=ヨーです。
21世紀のハリウッド映画シーンを象徴する作品だと思います。
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