空海 美しき王妃の謎
空海 美しき王妃の謎を観ました。原題は妖猫伝、こっちの方がわかりやすいですね。
夢枕獏の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を映画化した作品です。ストーリーは基本的に原作通りです。
ただし演出がすごい。もう金かけまくりひと使いまくりです。
特に衣装がまったく時代考証を無視して、でもいかにも唐代の高貴な人々が着ていそうな派手な服装で面白いです。原題の中国人が考える唐代の人々が着ていたんだろうなって服装がベースなんだと思います。
空海さん 貧乏留学生のはずなのに衣装持ちで場面場面で違う服を着ています。すべて袈裟なんですけど黒か白の無彩色です。鎌倉時代以降ならともかく時代考証的に唐代なら仏僧は黄色以外ありえないんですけど、これも現代中国人が考える日本の僧侶のイメージなのでしょう。
また高官となった安倍仲麻呂も出てくるのですが、吹き替え版だと宮中の人々からアベ アベ呼ばれてて、阿部寛が演じてるのもあってついつい笑ってしまいます。朝衡(ちょうこう)って漢名があるんだから使ってやれよ。つーか仲麻呂をアベと呼ぶなら、空海のことだってサエキ サエキって呼ばないと変でしょうに。
回想シーンの遣唐使船で嵐にあったときの赤子がすやすや寝てるから怖くないって言った母親の話、いい話なんだけど遣唐使船に赤子を抱いた母親がいる時点でおかしいよね。細かいところは気にせずスルーする能力が必要とされます。
なんだかんだで娯楽作としてはよくできていると思います。
コメント »
この投稿へのトラックバック URI
https://wwws.dekaino.net/blog/index.php/archives/2018/03/01/1409/trackback/
この投稿には、まだコメントが付いていません
Leave a Comment
改行や段落は自動で挿入されます
メールアドレスはブログ上には表示されません
利用可能な HTML タグ : <blockquote> <code> <em> <i> <strike> <strong>