君のまなざし
君のまなざしを観ました。幸福の科学ブランド最新作です。今回は娯楽作としてよくできてます。
主役級のキャストはみんな幸福の科学系の劇団の新人。しかも写真の右の金色の服着てるのは教祖様の実子、大川宏洋なのだ。脚本もプロデュースも大川宏洋、ついでに主題歌のボーカルもやってやりたい放題。
この大川宏洋が無能ならありがちなドラ息子の道楽なわけですが、意外と才能あるんですよね。
今までの幸福の科学映画は善玉と悪玉がきっちり分かれていて、善玉は絶対善だし悪玉はとことん悪魔の手先。銀河万丈の声だったら悪魔というお約束まであり、よく言えばわかりやすいのですが退屈でした。
しかし本作はミステリ仕立て。日本のミステリ映画って俳優の格で誰が犯人がバレバレってのが多いですが、本作は新人だらけなので一般人には格なんかわからないし、信者でもまさか教祖の息子がみたいな展開で驚きの連続らしいです。
いままでの幸福の科学ブランドの映画は、信者たちが義務というか修行てきに劇場に足を運んでいたのが、本作では娯楽作として楽しんでいる雰囲気です。動員人数も多いという印象。
善玉も誘惑に負けて悪側に落ちそうな危うさがあるし、悪玉ももともとは善人なのが環境や事情で変質してしまった的な絶対善vs絶対悪の勧善懲悪ではないあたりが、今までの幸福の科学ブランド映画とは一線を画します。
しかも現世で失敗しても来世で再チャレンジできるって教義をぶつけられて、信者たちはメロメロっぽいです。
タイトルからわかるように、「君の名は。」の便乗企画で構成もよく似ていて前世とか来世の話が交錯します。口噛み酒の伝統神事とかファッショナブル宗教の代わりに
ガチな幸福の科学をもってきて、演技力のある新人俳優をぶつける作戦はなかなかの策士です。
ヒロインの水月ゆうこは美形というわけではないが目力がすごい強い、若い頃の佐伯日菜子みたいな女優です。新人とは思えない堂々たる演技をしてます。
往年のカドカワ事務所とカドカワ映画のような勢いがあります。そういや角川春樹も相当にスピリチュアルな人でしたね。
ということで、ミステリ娯楽作品として一般人でも楽しめるようにできています。アクションも頑張ってる感じ。
ただし、ネット予約でガラガラだと思って油断してはいけないです。信者の皆さんは紙の優待券だか鑑賞券をもってて直前に窓口で券を買うので、ネット予約ではすいてたのにいざ劇場では超満員とかありえますんで注意です。
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