屍者の帝国
屍者の帝国を観ました。伊藤計劃の未完の絶筆が原作らしいですが、原作は未読です。
ざっくりジャンル分けすると、19世紀末から20世紀初頭の有名人が出てくるスチームパンク仮想歴史ものらしいです。今時のラノベっぽい設定? 帝政ロシアとか明治政府とかイギリスのアフガン出兵とかそんな時代の話です。
ストーリーの鍵となる屍者化というのが全然納得いかないのでSFとしては楽しめなかったですね。
蒸気期間が人馬力に置き換わる革命的発明というのは理解できますが、屍者化は全然わからない。
だって生きてる人間より明らかに性能低い。特に兵隊として使うには致命的でしょう。調達コストが安いという風にも思えない。五体満足の死体とかそうそうないでしょう。何か生存不能な理由があるから死ぬんだし。食べる量が少ないとか? ニコイチ的につぎはぎが可能だとか、老化しない(the Oneは100年以上生きてるんだっけ??)とか、思いつくメリットってこれくらい。これなら産めや殖やせやでがんがん人間を増やして兵隊にした方が安上がりですよ。
実は屍者化って自我をなくして従順な奴隷を作るロボトミー手術のことなのかもしれませんが、ここまで性能を落としてしまっては意味が薄いように思えます。カリブ諸島の伝説の化け物ゾンビもフグ毒つかって自我を奪って奴隷化するブードゥーの技という説もありますしね。
まぁそんな感じで 生とは死とはみたいな哲学の話する前に社会的な存在意義がわかりません。
給仕に使ってるから臭くはないらしいのだけはわかるけれども。
それより機械人形の方が性能も高いし兵隊向きだと思いますよ。
まぁストーリーは全然納得いきませんが、作画はきれいです。アクションもしっかり動きます。
何も考えないでそんなもんなのかなーって観れば楽しめると思います。
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