でかいの日記帳

2012/3/18 Sunday

ライアーゲーム -再生-

Filed under: - dekaino @ 17:12 このエントリをはてなブックマークに追加 ゃ≪若蚊若 --のはてなBookmark被リンク数

ライアーゲーム -再生-を観ました。ヤングジャンプ連載の人気漫画が原作で、TVドラマと映画もつくられており、本作は映画版ライアーゲーム ザ・ファイナルステージの続編にあたるらしいです。

私はまったく原作もドラマも前作の映画版も見ておらずまったく予備知識がありませんでした。その意味で多部未華子が演じる篠宮優(しのみやゆう)とまったく同じ視点でみることができました。いきなり1億円の札束を送りつけられてなぜか2億円の負債を背負うというまったく理不尽かつリアリティも説得力もないストーリー展開にちょっとげんなりしましたが、いわゆるライアーゲームというゲームの仕組みはまぁまぁ面白かったです。といっても、きれいごとだけで回る心理戦がカイジやらアカギの福本伸行作品とは全然違ってぬるいですね。
そもそもせっかく1億円の現ナマもらっててそれを全く活用しないのは理解できないし、若い女は色仕掛けとかすればいいのに、ただ配布された20枚のコインだけで駆け引きってのが現実離れしてますね。最後のオチもキレイ事すぎてあーあという感じ。

主役の篠宮(多部未華子)だけがキレイ事をいうのなら、まぁそういうキャラってことで納得もできますが、すべての登場人物がコイン以外の駆け引きをしないのがなんだかなぁと思いました。
それでも、篠宮が最初から最後まできったり優等生を貫き、多部未華子のイメージダウンにつながるような要素が皆無なのには感心しました。異性関係すらまったくでてこないのがすごい。
また、篠宮の卒業後の進路がどうなっているのかまったく出てこないのはどういうことなんだろう? いきなり拉致予告されたらまず就職予定の会社に相談したり知らせたりするんじゃないのか? 帝都大の卒業式で卒業生総代として答辞するくらいの優等生なら、立派な企業に就職内定しているはず。それを描写することで就職活動に苦労している若年層の反感を感じさせるのを避けるため、あえて卒業後の進路をぼやけさせているのだろうか?

フランス映画ではホームドラマが成立しないって話を聞いたことがあります。王も貴族もいない市民みな平等なフランス共和国という建前とは裏腹に元貴族と元平民とではものすごい格差があるため、市民みなが納得する平均的生活というものが表現しようがない。それでフランス映画には質の高い恋愛映画はあってもホームドラマはないんだという話です。
大学卒業後社会人1年生の平均的姿を描写しない本作をみると、日本もだんだんフランスみたいな平均的イメージが存在しない格差社会になりつつあるのかなと思わされます。

なんか全然関係ない話になりましたが、多部未華子の優等生っぷりを堪能する娯楽作品としてはよくできているおすすめ映画です。

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