飯田線の旅 その6 (最終回)
とうとう最終回。その1、その2、その3、その4、その5の続きです。
2日目の朝に天竜ライン下りとリンゴ足湯を楽しんだ後は、もう家に帰るだけです。もちろん鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷの旅なので、特急や新幹線は利用せず普通列車で帰ります。
まずは11:00天竜峡発岡谷行普通列車に乗ります。
前夜泊まった飯田を通過してどんどん北上。
市田(いちだ)駅のあたりは市田柿で有名。沿線どころかホームの裏まで柿の木が植えてあり、柿の実が鈴なりでした。
駒ヶ根のあたりで車窓から撮った日本アルプスの山々。ここらの山は高く険しい。
なんだかんだ3時間乗り続けて14時頃、定刻より数分送れて岡谷駅に到着しました。
やっと中央本線にたどり着いた。ここまできたら神奈川県まであっという間なんて思ったら甘いのです。たしかに特急に乗ってしまえばすぐなのですが、普通列車は本数が少ないのです。
まずは駅前で腹ごしらえをして、14:55発高尾行の普通に乗ります。岡谷滞在は1時間弱でした。
途中茅野駅でスーパーあずさに連絡、追い抜かされます(15:12着/15:22発)。
15:44に小淵沢駅に到着。終点ではありませんがここで下車します。小淵沢始発の快速列車ビューやまなし号に乗るためです。
このまま高尾まで普通列車で行くと大月駅で連絡するのですが、大月駅からでは十中八九座れません。どうせなら始発からいい車両で快適に行こうという作戦です。ビューやまなし号が発車するまで30分ほどこの駅で待ちます。同じことを考えている客がたくさんいるので行列ができていました。行列しながら駅からの風景を楽しみます。
小海線のディーゼル車両
八ヶ岳はとても大きく見えます。
まだ小さいですが、富士山も見えました。
快速ビューやまなしを待つ間、何本もの特急列車が停発車していきました。
まずは特急あずさ24号(16:04着/16:05発)
次に特急はまかいじ(16:10着/同発)
はまかいじはレア度が高い特急で中央本線から横浜線に分岐して松本と横浜の間を走ります。横浜線を走る特急はこのはまかいじだけ。運転も1日1往復で運転日注意の不定期運行です。
2本の特急を見送った後、お目当ての快速列車が入線してきました。
これがホリデー快速ビューやまなし号。この日は新宿止まりではなく千葉まで運転を延長した、小淵沢発千葉行です。これもレア度が高い運転。
車両は215系。ほとんどが2階席の定員数優先型の車両で、1日目にのった東京発静岡行普通の373系に比べるとやや快適度は落ちますが、東海道線のグリーン席と同等の快適さです。
私は天井が低い2階席部分は嫌いなので、出入り口デッキ部の座席に座りました。なかなか快適。しかも快速運転なので速いのがうれしい。
小淵沢駅を16:17に出発。甲府あたりの富士山は見事。
しかし、もうこの季節の太陽はつるべ落とし。あっという間に暗くなり、車窓の外はまっくらやみ。
18:18に八王子駅に到着しました。ここでビューやまなしから降りて横浜線に乗換え。
八王子18:18発/橋本18:29着。相模線に乗換えて、橋本18:33発/厚木19:09着。
やっと厚木に帰還しました。(といっても厚木駅は海老名市。ここから小田急で本厚木に行かなくてはならないのですが、それはまた別の話)
これにて長かった1泊2日の飯田線の旅も終了です。
鉄道の日記念JR全線乗り放題きっぷの1日分は3060円。
2日目の行程を通常切符で買った場合、同一行程の往復には途中下車は使えないため、飯田駅→天竜峡駅と天竜峡駅→厚木駅の2枚の切符が必要となります。価格は230円+4940円で合計5170円。つまり2110円のお得でした。1日目の3030円には及ばないまでも4割強の割引率、十分に使いこなしたといえるでしょう。
往復とも長距離の行程を普通乗車券で乗れる快適な列車に乗れたので、それほどつらくありませんでした。特急ではなくても快適な旅が可能なのです。
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