河童のクゥと夏休み
河童のクゥと夏休みを観ました。
前評判どおりの名作、オトナの鑑賞に耐えるコドモ映画です。
ストーリーとしてはちょっとつじつまがあってないような気がするも勢いで押し流して納得させてしまうような、実写映画みたいな雰囲気の作品です。調べてみると実際に3時間超の絵コンテを切り、作画も進めていたところを、泣く泣く編集して尺を縮めたというインタービュー記事がありました。たしかに多すぎる素材を厳選して編集したって雰囲気です。
実際の子役を使って実写映画でやってもよさそうなものですが、河童の相撲のシーンなどは今のCG特撮技術じゃ無理で、やっぱり2Dアニメじゃないとダメっぽい。でも子供たちの声は大人の声優ではなく子役を使ってるそうです。
勢い余って伏線がそのまま取り残されているような感もあり、謎が全て解き明かさせるわけではありません。現代の日本に河童は生き残っているんでしょうかねえ? 択捉島あたりにはまだいるのかも?
そういえば♀の河童は出てきません。もしいたらどんな格好をしているのでしょうか? まさか下半身丸出しってわけにはいかないんだろなぁ…
最近珍しい身近に死や滅びの印象を感じさせるコドモ映画です。だからこそ生きていることの素晴らしさが際立つのでしょう。昔は太平洋戦争ものの映画が似たような役割をしてたんでしょうが、さすがに今の子供には60年以上前の戦争にリアリティは感じられないのでしょう。
ギャグいっぱい泣かせ所いっぱいの良作アニメです。