ジョジョの奇妙な冒険〜ファントムブラッド
ジョジョの奇妙な冒険〜ファントムブラッドを観ました。
「俺は人間をやめるぞ ジョジョー!」のセリフで有名な第一部の映画化です。
100分ほどにまとめてあるので、ストーリーはかなり簡略化、登場キャラクターも減っています。なんたって究極のお節介役兼説明セリフ担当のスピードワゴンがひとかけらも出てきません。代わりといっては何だが同名のお笑いコンビが出てるらしい。脚本の山田光洋に言ってやりたい!「何をするだぁぁぁ 許さん」。
他に少年ジャンプ無用ガキの系譜において、北斗の拳のバットやるろうに剣心の弥彦に匹敵する、「明日って今さ! 姉さん」のポコも完全抹殺状態です。
ディオとジョナサンの生い立ちについては、生きたまま焼却炉にぶちこまれた飼い犬ダニーのエピソードも含めほとんど原作どおりに描写されますが、「スポォォォツ!」の描き文字が原作で印象的だった大学時代のフットボール(ラグビー)選手時代は出てきません。いきなり二人ともマッチョに成長するあのシーンがないとインパクトに欠けるよなぁ…
それから、エリナの顔が荒木顔じゃないです。世界観から思ってきり浮いた今風アニメの美人顔。こんなんでいいのか? 荒木世界に細眉という文化はありえんのだーーーっ!
ダイアーやストレイツォなどの助っ人波紋の戦士も出てこないので、ディオとのバトルの流れもかなり違います。つーかストレイツオを抹殺したら第二部に続かないじゃないか! 新約ゼータ並みの無茶をしてます。
敵のゾンビもキャラクターづけされているのはワンチャイ(ワンチェン)のみ。切裂きジャックもタルカスもブラフォードもそれらしき姿は見えますがキャラ付けどころかセリフもなしです。敵のバックグランドがわからないと戦いもいまいち盛り上がりません。
つー感じで原作ファンには思うところがいろいろありますが、アニメ映画としてみたらまぁ及第点じゃないでしょうか。荒木流のトンチが効いたバトルではなくて、根性まかせの力押しバトルになってしまっていて、いまいち「波紋」という技の魅力にかけるところはありますけど。
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